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【特徴を解説!】チューリップの種類や品種まとめ

春の花の代名詞として知られるチューリップ。たくさんの種類や品種があり、花の咲く時期や花色、咲き方、草丈は様々です。そんなバリエーションの多さも、チューリップの魅力となっていますよ。今回は、チューリップの種類や品種を一覧でご紹介します。

チューリップの種類や品種はどれくらいあるの?

チューリップは、トルコや中央アジアを原産とする球根植物です。原種だけでも100種類を超えると言われ、5,000品種以上と種類は豊富。

1981年にオランダ王立球根協会が制定した分類方法が世界の主流となっており、開花時期に応じて「早咲き」「普通咲き」「遅咲き」の3種に分かれ、それらをさらに花色や元となった原種によって15の系統に分類しています。今回は、15の系統の特徴と、代表的な品種をご紹介します。

1. スピーシーズ(S:Speciese)

スピーシリーズは、チューリップの原種の中でも、まだ品種改良や栽培に利用されてない種類を多く含む系統です。小型のものが多く、ミニ咲きとも呼ばれます。植えっぱなしでも毎年花を咲かせるほど丈夫で、手間がかからないことから、近年人気が出てきています。

タルダ

タルダは、黄色い花がユリのように平らに開く、原種系の代表的な品種です。4〜5月が開花時期で、花の縁には白い覆輪が入り、葉っぱの濃い緑色と鮮やかなコントラストを作り出します。草丈も低く、植えっぱなしでも数年間は毎年花を咲かせることから、手間もそれほどかかりませんよ。

2. フォステリアナ(F:Fosteriana)

フォステリアナは、中央アジアを原産とするフォステリアナ種と、それを交配親に作られた園芸品種の総称です。ただ、フォステリアナ自体は現在生産されておらず、その園芸品種のみが流通しています。草丈は20~25cmと高く、花と葉がともに大きく、病気への抵抗力が強いことが特徴です。

オレンジエンペラー

オレンジエンペラーは、オレンジ色の大きな花と、花の中央部に緑色のスジが入るのが特徴の園芸品種です。4月いっぱいが開花期です。

3. カウフマニアナ(K:Kaufmanniana)

カウフマニアナは、トルコから中央アジアを原産とカウフマニア種とその園芸品種の総称です。チューリップの中で最も早く花を咲かせ、日が当たると花びらが水平に開くことから「スイレンチューリップ」とも呼ばれます。

草丈は15~30cmと低く、複色の花色のものも多くあります。鉢やプランターなどに植え付けて、コンパクトに仕立てるのがおすすめです。

ハーツデライト

ハーツデライトは、ピンクや白の花色の縁に白い斑が入る品種です。幅広の大きな葉っぱにも斑が入る独特な姿が特徴。草丈が低く、3月下旬~4月上旬と他のチューリップに比べて開花が早いので、冬~春にかけて咲くパンジーやプリムラ・ジュリアンとの寄せ植えにするとよいですよ。

4. グレイギー(G:Griegii)

グレイギーは、中央アジア原産のグレイギー種とその園芸品種です。カウフマニアナ種とともに古くから品種改良が進められ、原種系のチューリップの代表的な存在となっています。大きな花と葉っぱに紫色の斑点が入るのが特徴です。

レッドライディングフッド

草丈20cm前後のレッドライディングフッドは、真っ赤な花色が鮮やかな品種です。3月下旬~4月上旬が開花期で、茎葉が短く、葉っぱに紫色の斑点やスジがたくさん入ってエキゾチックな雰囲気を持っているのが特徴です。

5. 一重早咲き(SE:Single early)

一重早咲き品種は、花びらの先端が尖った一重の花を咲かせる品種群です。草丈20~30cmと小型なものが多く、花も小さめ。先端の尖った花のシンプルな見た目と、早い時期に花を咲かせることから、人気があります。

クリスマスドリーム

クリスマスドリームは、ピンクの花色と一重の花姿がオーソドックスな品種です。一重早咲き系の中では草丈が低く、25~40cmほどに生長します。冷蔵処理された球根も出回っており、2月頃から花を楽しめるときもありますよ。3月下旬~4月上旬が開花期です。

6. 八重早咲き(DE:Double early)

一重咲きの突然変異種で、八重の花を咲かせるのが八重早咲き品種です。草丈は低めで、花びらが開くと豪華な雰囲気があります。

フラッシュポイント

フラッシュポイントは、八重早咲き系の代表的な品種の1つです。最初は白緑色をしていた花が、咲き進むに連れてどんどん赤みを増していきます。色の変化を楽しみながら育てることができますね。3月下旬~4月上旬が開花期で、草丈は10~20cmと低く、大きな花を咲かせます。

フォックストロット

フォックストロットは、草丈20~40cmと比較的大型な八重早咲き系の品種です。3月下旬~4月上旬頃、中心がピンクで、外側に向かうに連れて白が増えていくファンシーな花色は女性的な雰囲気が人気の秘訣。レモンイエローの花色がオレンジへと変化する「フォクシーフォックストロット」という品種もあります。

7. トライアンフ(T:Triumph)

トライアンフは、一重咲きと一重遅咲きの品種を掛けあわせて作られた系統です。4月下旬頃から一重の花が咲き、草丈が40~50cmと高いことが特徴です。たくさんの園芸品種があり、単色から覆輪まで花色のバリエーションも豊富となっています。

ストロングゴールド

ストロングゴールドは、はっきりとした黄色の花色が特徴の品種です。草丈は25~40cmとトライアンフの中ではやや小型で、開花してからもなかなか姿が乱れない丈夫さがあります。4月中旬~下旬頃が開花期で、花屋さんにもよく出回っています。

8. ダーウィンハイブリッド(DH:Darwin hybrid)

ダーウィンハイブリッドは、第二次世界大戦後に作られた新しい品種群で、一重遅咲きとフォステリアナなどの原種を交配して作出されました。草丈は60~70cmと長身で、花や茎が丈夫なことから育てやすいとされています。花色は赤系が中心で、突然変異で黄色いものもあります。

オックスフォード

ダーウィンハイブリッド チューリップ オックスフォード

オックスフォードは、ダーウィンハイブリッドの中でもよく出回る品種の1つで、4月中旬~下旬頃、真紅の大きな花を咲かせます。草丈は40~50cmに生長し、切り花から花壇植えまで幅広いシーンで使われます。黄色い「ゴールデンオックスフォード」とともに群生させると春らしい花壇が作れます。

9. 一重遅咲き(SL:Single late)

一重の遅咲き品種の総称で、4月下旬~5月上旬に花を咲かせる。草丈が高く、満開を過ぎても花の形がくずれにくいことから、切り花によく利用されます。

プリンスオブニッポン

プリンスオブニッポンは、黄色い花に赤色のぼかし模様が入る園芸品種です。富山県で作られた品種で、4月下旬~5月上旬頃まで花を咲かせます。咲き進むと赤色のぼかしがくっきりとしてくるのが特徴です。

10. 八重遅咲き(DL:Double late)

八重遅咲きは、一重遅咲きの突然変異種で、豪華な八重の花を咲かせます。草丈は30~40cmと晩生タイプの中では低めで、花色のバリエーションが豊富なことで知られています。

アンジェリケ

アンジェリケは、淡いピンクの花色がかわいらしい品種です。八重遅咲きの中でも特に人気で、その華やかな雰囲気から「天使の八重咲き」「ローズチューリップ」という別名が付けられています。4月下旬~5月上旬頃が開花期です。

11. レンブラント(R:Rembrandt)

レンブラントは、黄色や白色、赤色をした花に、褐色や紫色をしたモザイク状の絞り模様が花に入る品種です。この特徴的な模様はウイルス病が原因であると考えられており、他のチューリップにうつる危険性があることから、まだ品種の数は少なく、輸入される数も多くありません。

レムズフェイバリット

レムズフェイバリットは、レンブラント系を代表する品種で、「レンブラントチューリップ」とも呼ばれます。白の地色に、紫色の模様が下から入っていきます。4月下旬~5月上旬頃が開花期で、花の形がふっくらしており、ヨーロッパをはじめ世界中の人々に愛されています。

12. フリンジ咲き(FR:Fringed)

フリンジ咲きは、花びらの縁に細かい切れ込みが入り、フリルのようになる系統です。遅咲き品種の突然変異種とされています。草丈は40~50cmで、独特の形が近年人気となっている。

ゴリラ

ゴリラは、黒に近い紫色の花を咲かせる品種です。ダークな色合いの花は重たい印象になりがちですが、フリンジ咲きなので、少し軽やかな雰囲気がプラスされています。4月中旬~5月上旬頃が開花期です。

13. ユリ咲き(L:Lily flowered)

ユリ咲きは、名前の通り、花びらが外側に反り返ってユリのような見た目をした品種群です。全体的にも細身で、繊細な雰囲気を持っています。

バレリーナ

ユリ咲きは、名前の通り、花びらが外側に反り返ってユリのような見た目をした品種群です。全体的にも細身で、繊細な雰囲気を持っています。

バレリーナは、草丈40~50cmほどに生長し、4月下旬~5月上旬頃いなると先端にオレンジ色の花を咲かせます品種です。花びらの先端は尖っており、近くに寄ると、甘い香りがします。茎が細く曲がりやすいので、支柱を立てて支えると安心。花持ちは他のチューリップに比べてよいですよ。

14. ビリデ咲き/ヴィリデフローラ(V:Viridifloral)

ビリデ咲きは、花びらの中央に緑色の太い線が入る珍しい品種系統です。「グリーンチューリップ」とも呼ばれ、草丈は40~50cmに生長します。

スプリンググリーン

スプリンググリーンは、名前にぴったりな、さわやかな花色が特徴のビリデ咲きチューリップです。開花期の3月下旬~5月頃になると、草丈は40~45cmと高く、先端には緑色のスジが入った花を咲かせます。

15. パーロット咲き(P:Parrot)

パーロット咲きは、花びらに深い切れ込みが入ってねじれている様子が特徴の品種です。オウム(パーロット)のとさかのような見た目なことから名付けられました。1,600年代にはすでに作出されていましたが、見た目が個性的だったこともあり、病気にかかっていると思われあまり普及しませんでした。近年は、その個性的な見た目から人気が出てきています。

フレミングパーロット

フレミングパーロットは、黄色の地色に赤い模様がスジのように入る品種です。あまり出回らないパーロット咲きの中ではポピュラーな品種で、草丈も40~60cmと高いことから、切り花としても人気があります。開花期は4月下旬~5月上旬頃で、インパクトのある花姿が楽しめますよ。

チューリップの色々な種類や品種を寄せ植えにしてみよう

チューリップと一言で言っても、その見た目や花色は多種多様。特に、最近はガーデニングブームもあり、個性的なチューリップがたくさん出回るようになりました。また、開花時期も系統によってそれぞれ違ってきます。花壇やプランターで寄せ植えを作るなら、開花時期をずらしていくつかの品種を植えると、長くかわいらしい花を楽しむことができますよ。

また、ムスカリなど同じ時期に花を咲かせる球根植物との寄せ植えをすれば、チューリップの美しさが引き立ちそうですね。

初回公開日: 2016年03月27日