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レタスの栽培|育て方のコツや種まきの方法は?

サラダや肉料理の添え物、炒めものと様々な料理にアレンジして楽しまれるレタス。食べる機会が多いからこそ、自分で育ててみたいと思うことはありませんか。葉物野菜の栽培はむずかしいイメージがありますが、レタスならプランターでも育てられますよ。

今回は、レタスの栽培について、育て方のポイントや種まきの方法などをご紹介します。

レタスの育て方のポイントは?

レタス

気温が15度以上になってから種まきをし、中性~弱アルカリ性の土で育てていくことが、おいしいレタスを収穫する近道です。

レタスは寒さにも暑さにもそれほど強くなく、15~20度が生育適温となっています。気温が20〜25度を超えてきたり、夜間の街灯や部屋の光が当たると、結球せずに花芽をつけてしまうことがあるので、気温や光の当たり方に注意して植えるようにしましょう。

また、レタスは酸性の土に弱いので、苗を植える前にきちんと土質を調節しておくようにするとよいですよ。

レタスの栽培!種まきや苗植えの時期と方法は?

レタス 発芽

種まき

レタスの発芽適温は15~20度で、種が光を当てることで芽が出てきます。種まきの適期は3~5月か8~9月となっています。元々涼しい地域で育つ野菜なので、はじめて育てる人は秋に種まきをした方が失敗は少ないですよ。育苗箱で苗まで育て、その後鉢やプランター、地面に植え付けていきましょう。

野菜ソムリエ 伴野さん
種まき前に、種子をガーゼなどで包んで24時間水に浸した後、ビニールに入れて冷蔵庫で2〜4日保管すると発芽率が高くなります。ただし、コーティング種子の場合は必要ありません。

  1. セルトレイに清潔な種まき用の土を入れ、それぞれの区画に種を1粒ずつまいていく
  2. 種に光が当たるよう種が見えるくらいうっすらと土をかぶせる
  3. たっぷりと水を与えたら、明るい日陰で管理する
  4. 3~5日で発芽し、双葉が出てきたら、区画ごとに生育のよいものだけを2~3本残して他を間引く
野菜ソムリエ 伴野さん
発芽までは土を乾かさないよう、水やりには注意しましょう。レタスの種子は細かくて軽いので、水やりの際に流されてしまわないよう気をつけて下さいね。

苗植え

苗植えは、種まき同様3~5月か8~9月が適期です。自宅で少しの量しか育てないときは、市販の苗を使った方がほしい分だけ育てられますよ。品種の特性に合わせて植える時期を見極めましょう。

鉢植えは7~10号鉢に1株、60~65cmプランターに3株ほどが植え付けの目安です。根を浅く張るので、浅い容器でかまいません。容器の底には鉢底石を敷き、水はけをよくしておくと安心です。

地植えは、日当たりと水はけのよい場所を選び、土作りをすませた土壌で畝を作ってから植え付けていきます。畝の幅は1~1.2m、高さは10cmほどで、株同士の間隔を25~30cm空けながら2列に植えていきましょう。この際、苗の成長点部分に土が被らないようにしましょう。寒い環境も苦手なので、土は黒いビニールでマルチングしておくとよいですよ。

野菜ソムリエ 伴野さん
植える時に根鉢を崩さないように注意して下さい。ただし、苗に体温が伝わらないよう触れる場所は最小限にしましょう。

レタスの栽培!土作り、水やり、肥料の与え方は?

レタス 栽培

土作り

中性~弱アルカリ性で、水はけのよい土が生育に適しています。鉢植えやプランターは、赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1の割合で混ぜた土に苦土石灰を一握り加えたものか、市販の野菜用培養土を使います。地植えは、苗植えの2週間前に土をよく耕したら、苦土石灰を1平方メートル当たり両手いっぱい(100~150g)加えて寝かせておきます。そして苗植え1週間前に堆肥をたっぷり混ぜ込んで寝かせておき、その後畝を作っていきます。

水やり

レタスは、水が多すぎると根腐れを起こし、葉っぱに水がかかると病気にかかりやすくなります。植え付けから2週間は根付かせるためにたっぷりと水を与えますが、その後は乾燥気味に育てていきましょう。鉢やプランターは、土が乾いてから水やりをするようにし、地植えは地面が乾きすぎない程度に水やりをします。

ただし、乾燥しすぎると結球しなかったり生育不良を起こしやすいので、水加減には注意が必要です。

野菜ソムリエ 伴野さん
マルチングをすると水分の保持ができて、水やりの回数を減らす事ができます。防草効果もあるので一石二鳥ですね。

肥料の与え方

植え付けから収穫までが早い早生品種は元肥を多めに、収穫までが遅い晩生品種は元肥を減らして、追肥で育て上げていきましょう。その後2週間ほどたって葉っぱが伸びはじめたら、鉢やプランター植えはスプーン1杯(10gほど)の肥料を追加で土にばらまきます。

地植えは、マルチングをしているので、植え付けから7~10日に1回液体肥料を水やり代わりに与えます。

野菜ソムリエ 伴野さん
追肥の具合がわからない場合は、薄めの液体肥料をこまめにあげても良いですよ。

レタスの栽培!収穫の時期と方法は?

レタス

ふんわりと8割くらい結球(玉状になること)したら、順次収穫していきます。球の上を軽く押さえて、硬さを感じれば収穫適期です。完全に結球してしまうと、苦味が出ておいしくなくなってしまいます。収穫するときは、外側の葉っぱを2~3枚つけた状態でレタスの玉を株元から水平に切ります。そして、切り口を上に向けて乾燥させてから、外側の葉っぱをとっていきます。

野菜ソムリエ 伴野さん
収穫した切り口から出る白い乳液状の汁は、体質によってはかぶれる場合がありますので、肌に触れないように注意しましょう。レタスの葉も、この汁によって赤く変色して傷んでしまうので、できる限り垂れないようにしたいところです。

レタスの栽培で注意する病気や害虫は?

病気

レタスは夏の暑さや湿気に弱く、軟腐病にかかりやすくなっています。特に結球しはじめてから湿度が上がるとかかりやすくなるので、水やりのしすぎには注意してください。また、水やりの時に、葉に水がかかると病気のリスクが高まるので注意しましょう。

害虫

キャベツやハクサイなどのアブラナ科の野菜に比べると害虫の被害は少ないですが、それでも注意は必要です。葉の中に潜り込んで食害するハモグリバエやヨトウムシ、ナメクジなどが寄ってくるので入念に確認しましょう。

野菜ソムリエ 伴野さん
病気ではないですが、肥料不足や過多、高温障害や日照不足などでも様々な障害が出ます。適切な方法で育てていくように心がけましょう。

レタスの栽培は水やりと風通しがポイント

レタス

レタスは長野県で多く栽培されている通り、涼しい環境を好む葉物野菜です。風通しが悪かったり、水やりが多すぎたりすると、病気や根腐れを起こすことになるので、環境をまずは整えてから栽培にとりかかりましょう。生育は旺盛で育てやすく、収穫した株は色々な料理に活用できるので、家庭菜園ビギナーの方にもおすすめです。

野菜ソムリエ 伴野さん
レタスは生食だけでなく、レタしゃぶやレタスチャーハン、炒め物や煮物などの加熱調理にもとてもよく合います。また、シャキシャキな新鮮レタスの美味しさは感動ものです。意外にも簡単に栽培できるので、初めての方もぜひ挑戦してみて下さいね。

更新日: 2021年09月15日

初回公開日: 2016年03月26日

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