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ユキノシタ(雪の下)の花言葉と育て方|効果・効能は?

雪が積もっていてもその下に緑の葉を付ける生命力から名付けられたとされるユキノシタ。控えめな白い花を咲かせ、日陰で育つその姿は強くてしなやかな和の雰囲気を漂わせます。今回はそんなユキノシタの花言葉や育て方についてご紹介します。

ユキノシタ(雪ノ下)の花言葉とは?

ユキノシタ 雪ノ下

『深い愛情』『博愛』『恋心』『切実な愛情』『好感』

ユキノシタの葉っぱのしぼり汁には、中耳炎やひきつけなどに効果があるとされ、民間薬に利用されてきました。この効能に由来して、「深い愛情」という花言葉が付けられました。

ユキノシタ(雪ノ下)の花の色や開花時期は?

学名
Saxifraga stolonifera
科・属名
ユキノシタ科・ユキノシタ属
英名
Strawberry saxifrage
Strawberry geranium
原産地
日本、中国
開花期
5~7月
花の色
ピンク、白
別名
虎耳草(コジソウ)

ユキノシタ(雪ノ下)とは?どんな植物?

雪ノ下 ユキノシタ

ユキノシタは、ユキノシタ科・ユキノシタ属に分類される常緑多年草です。草丈は20~60cmほどに生長し、湿った半日陰の岩場に自生し、地面をはうように太い根を伸ばして広がっていきます。赤みを帯びた濃い緑色の葉っぱは、ハート型で丸みがあり、縁はギザギザしています。また、葉っぱの表面には、葉脈にそって白い斑が入ります。

春になると、20~50cmほど茎を伸ばし、紅や黄色の斑点がある白い花を咲かせます。花びらは5枚で、上の3枚が3mm、下の2枚は10mmほどの長さになる独特の花の形をしています。この花が雪のようにみえることから、ユキノシタと名付けられ、観賞用としても人気がでてきました。

ユキノシタ(雪ノ下)の効果・効能は?

ユキノシタは、葉の形が虎の耳に似ていることから「コジソウ(虎耳草)」と呼ばれ、古くから民間薬として利用されてきました。乾燥させた葉や茎を煎じたものは、解熱・解毒剤や小児のひきつけ、の改善に役立てられてきました。

また葉のしぼり汁は耳だれや中耳炎、虫刺されなどに効果があると言われています。近年では保湿効果があることがわかり、化粧水などの美容品にも利用されています。

ユキノシタ(雪ノ下)の育て方のポイントは?

半日陰の湿った環境で育てることがポイントです。寒さには強いので、冬の防寒対策は必要ありません。ただ、夏の高温多湿や強い日差しは苦手で、直射日光に当たると葉っぱが焼けて傷んでしまいます。

ユキノシタ(雪ノ下)の種まき、苗植えの時期と方法は?植え替えは必要?

雪ノ下 ユキノシタ

種まき

種は一般に市販されておらず、花の後に採取したものをまいていきます。3~6月か9~11月が種まきの適期です。重なり合わないように育苗箱に種をばらまき、乾燥しないように水やりをして管理します。そして、本葉が2~3枚生えたら、鉢や地面に植え替えてください。春に種まきをして、順調に育つと、その年の秋には白くかわいらしい花を咲かせますよ。

苗植え

真夏と真冬を除けばいつでも植え付け可能ですが、最適な時期は3~6月頃です。鉢植えは株より1~2回り大きな鉢、地植えは半日陰~日陰の湿り気のある場所を選びます。茎を横向きにして、深さ1~2cmくらいの浅めに植え付けていきます。

植え替え

ユキノシタは多年草なので、同じ鉢で数年育て続けることができます。しかし、そのままにしていると、鉢の中は根でいっぱいになってしまい、窮屈になってしまいます。2~3年に1回、春か秋に1~2回り大きな鉢に植え替えていきましょう。

ユキノシタ(雪ノ下)の土作り、水やり、肥料の与え方

土作り

水もちと水はけのバランスがよければ、特に土質を選ばずどんな土でも育ちます。赤玉土(小粒)と軽石(小粒)、鹿沼土(小粒)を全て等分に混ぜあわせたものに少しヤシ殻チップを混ぜあわせたものが鉢植えにはおすすめです。地植えは、土の状態をみながら腐葉土や川砂を加えて水はけを調節していきます。

水やり

地植えは、日照りが続いてあまりに乾燥しているとき以外の水やりは芙蓉です。鉢植えは、土の表面が乾きはじめたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。

肥料の与え方

基本的に丈夫で、たくさんの肥料を与えるとだらしない株姿に生長してしまいます。植え付けるときにゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜ込んだら、後は花が咲いている5~7月の間に1回株元に同じ肥料をまくだけで十分です。

ユキノシタ(雪ノ下)の剪定!切り戻しの時期と方法は?

花が枯れたら花茎を根元から切り落とします。そのままにしておくと、茎が伸びすぎて不格好になってしまいます。切り落とした茎は、新しい株として植え付けることもできますよ。

ユキノシタ(雪ノ下)の増やし方!根伏せや株分けの時期と方法は?

ユキノシタは、根伏せや株分けで数を増やすことができます。根伏せは3~4月、株分けは春か秋の植え替えと同時にできますよ。

根伏せ

切り戻しで切り落とした茎を3~4cmほどの長さに切り、土の上に横に伏せておきます。そして、1cmほど土を被せたら、乾かないよう水やりをして管理します。しばらくすると、新しい芽が生えてきますよ。

株分け

植え替えのときに土から取り出した株を、手やナイフを使って1/3~1/2程度に分けていきます。あまり細かく分けると枯れてしまったり、生育が悪くなったりするので注意してください。

ユキノシタ(雪ノ下)は趣のある山野草

雪ノ下 ユキノシタ

他の花が好まない場所でも育つ強さを持ちながら、株姿や花は控えめなユキノシタ。耐え忍ぶ芯の強い女性を思わせ、古くから和歌などの題材にされてきました。和の趣を堪能できるユキノシタは、趣のある山野草にと人気があるんですよ。病気や害虫の心配もなく育てやすいので、ぜひ庭の仲間に加えてみてください。

更新日: 2021年05月12日

初回公開日: 2016年04月28日

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