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ジャガイモの種芋とは?良いものと悪いものの見分け方は?

その栄養価の高さから、フランスでは「ポム・ド・テール(大地のリンゴ)」と呼ばれているジャガイモ。一般的な野菜のように種や苗ではなく、「種芋」という種用の芋から育てます。わざわざ種用を買わなくても、食用でいいのでは…?と思ってしまいますが、これには実はちゃんとして理由があるんですよ。今回は、ジャガイモの種芋とは何か、良い種芋と悪い種芋の見分け方についてご紹介します。

ジャガイモの種芋とは?

ジャガイモ

ジャガイモの種芋とは、植え付けるために作られたジャガイモのことです。ジャガイモはもともとウイルス病や細菌、害虫などにかかりやすく、感染した芋を種にすると収穫量や品質が著しく低下します。

これらは薬剤による防除がむずかしく、畑にまん延してしまうと深刻な被害をもたらしかねません。このため農林水産省では、植物防疫法に基づいて、主要生産道県の種芋生産者に対して、植物防疫官による厳密な検査を受けることを定めています。種芋検疫をクリアする条件としては、芋の内外が無病であること、品種特有の性質を備えていること、発芽する力が強いこと、大きさが規格を満たしていることの4店です。

植え付けのポイント

さらに、植え付け前、植え付け後、掘り取り後の3段階で検査され、すべての条件を満たさなければ種芋として販売することはできません。種芋検疫をクリアしたものは、植物防疫所発行の「種馬鈴しょ検査合格証」が添付されます。ジャガイモの種芋は、この合格証なしでは他人に譲り渡したり、道県外に持ち出したりはできません。

ところが、種芋と食用芋はプロでも見た目だけでは判断できないため、食用芋を種芋と偽装した業者が後を絶たないことが、問題となっています。種芋を購入するときは、元箱に必ず貼付される合格証や、袋や箱に貼られた「検疫済み」のシールなどから、安全性を確認するようにすると安心です。

良い種芋と悪い種芋の見分け方は?

一見どれも同じように見える種芋ですが、良いものと悪いものがあるんです。せっかく栽培するなら良い種芋を選びたいもの。そこで、以下に良い種芋と悪い種芋の特徴をまとめました。

■ 良い種芋

1. ツルッとしていて、皮にハリがある

形がデコボコしておらず、皮にハリがあるものが良いとされています。これは野菜売り場で売られているジャガイモの選び方と同様です。表面がなめらかで傷やシミがなく、全体的に形がふっくらとしたものは充実した芋の証です。

2. 芽が分散している

ジャガイモには上下があって、芋の上半分に新芽が集中して出ます。下の部分に芽がなく、1ヶ所に小さな芽が密集しているよりも、2〜3ヶ所から太い芽が出ているものを選びましょう。

3. 休眠から目覚め、芽が2〜3個出ている

ジャガイモには「休眠期間」があり、この期間中はたとえ発芽条件が揃っても芽を出すことはありません。新芽が出ているということは、休眠から目覚めて生育の準備が整っているというサインです。種芋には、目が2~3個出ているものが適しています。

4. 芽が濃緑〜黒紫色をしている

ジャガイモは、しっかりした芽の数だけ大きな芋ができます。すでに発芽しているものは、新芽の色をチェックしてみてください。適切な管理の下、少しずつ緑化させた種芋からは濃緑〜黒紫色の丈夫な芽が出ています。

■ 悪い種芋

1. 皮にシワがある

ジャガイモは、内部の水分量が減ると表皮にシワがよります。シワの程度は品種や貯蔵期間にもよるため一概に悪いとはいえませんが、あまりにシワのよったものは保管状態が良くない可能性があるので避けた方が良いです。

2. 軽くてしぼんでいる

見るからにスカスカで、中身が詰まっていないような種芋は、発芽する力が弱く栽培に適しません。また、出荷までは生産農家できちんと管理されていたとしても、販売店の保管方法や管理が不十分だと品質が落ちることがあります。手に持ったときに、重みが感じられるものを選びましょう。

3. 芽が1ヶ所に集中している

ジャガイモは芽が1ヶ所のくぼみに集中すると、その部分からは貧弱な芽しか伸びなくなります。たくさん芽がついていても、細いものは芽かきで取り除くため、結果的に収穫量が減ってしまいます。

4. 芽が白っぽい

薄暗い倉庫などで発芽すると、日照不足で白っぽい芽が出てきます。芽が数ミリ程度なら光に当てれば濃い色になりますが、もやしのように長く徒長したものは避けてください。一度芽かきをして芽出しからやり直さなければならず、植え付けの適期を逃すことにつながります。

良い種芋を選んでジャガイモを育てよう

じゃがいも

ジャガイモの栽培では、主要生産道県できちんと検査された種芋を使うことが前提です。食用芋はウイルス病に弱く、たとえ発芽しても生育が著しく劣るため、満足のいく収穫は望めません。なにより、発生した病害虫が畑に広がってしまい、ほかの人たちに迷惑をかけてしまう可能性もあります。自分の庭やベランダを守るためはもちろん、近隣に迷惑をかけない配慮をすることも、家庭菜園を楽しむための大切なルールなんですよ。

更新日: 2016年05月20日

初回公開日: 2016年05月20日