枝の先から鋭い葉っぱをたくさん生やす「ドラセナ・コンシンネ」は、涼しげな印象を与える観葉植物です。見た目にインパクトがあるので、インテリアに取り入れるとアクセントを効かせられますよ。
今回は、植え替えや切り戻し剪定などの方法を交えながら、ドラセナ・コンシンネの育て方をご紹介します。
ドラセナ・コンシンネとは?どんな観葉植物?
ドラセナ・コンシンネとは、リュウケツジュ科・ドラセナ属に分類される観葉植物です。
くねくねと折れ曲がりながら伸びる細い幹がユニークで、枝の先端には笹を思わせる細長い葉っぱを放射状に生やします。赤、黄、白など品種によって葉っぱの色合いが違うので、自分のお部屋にあうものを選ぶ楽しみがあります。
本来は5mほどに生長する木ですが、お花屋さんやインテリアショップで見かけるのは高さ50cm前後の卓上サイズから、150cm以上と背の高いサイズのものまでが多いです。
鉢に植えられた状態で1年中販売されているので、置き場所を決めてから購入するとよいですよ。
ドラセナ・コンシンネの鉢の置き場所や育て方は?
お気に入りのドラセナ・コンシンネを見つけたら、長く飾って楽しみたいですよね。そのためには、栽培に適した環境を知ることが大切です。ここでは、ドラセナ・コンシンネの鉢の置き場所と、水やりや肥料といった日々の育て方をご紹介します。
置き場所
「明るい窓辺」が最適な置き場所です。熱帯地域が原産なので、明るいところの方が元気に育ちますよ。
ただ、強い日差しに当たると葉っぱが焼けてしまうので、夏はレースのカーテン越しに置いて、少し日光をさえぎってあげましょう。また、冬は寒さに当たって弱らないよう、窓から少し距離をとると安心です。
水やりの方法
ドラセナ・コンシンネはよく育つ時期とそうでない時期で必要とする水の量が変わります。
よく育つ5〜9月はたくさんの水が必要です。土の表面がしっかり乾いて白くなったら鉢の底から流れ出るくらいたっぷりと水を注ぎます。このとき受け皿に水を残しておくと根が腐るので、かならず捨ててください。
その後、朝の最低気温が20度を下回ったら、少しずつ生長が鈍くなるので水やりの回数も減っていきます。真冬は土の表面が乾いて2〜3日おいてから水やりをするくらいでかまいません。
乾燥が気になるときは、葉っぱの表裏へ霧吹きで水を吹きかける「葉水(はみず)」を行うとよいですよ。
肥料の与え方
よく育つ5〜9月に10〜15日に1回のペースで液体肥料を与えるか、2ヶ月に1回観葉植物用の置き型肥料を幹の生え際に与えてドラセナ・コンシンネの生長を促します。
ドラセナ・コンシンネの葉が垂れる原因は?
葉が垂れるということは、葉に十分な水分が行きわたっていないことを表しています。なので、定期的な水やりを忘れずにしましょう。
ただ、たくさん水をやりすぎても根腐れの原因となってしまうので、場合によって水やりの頻度を見直し、特徴的な葉を維持しましょう。
ドラセナ・コンシンネを育てるときに注意する病気や害虫は?
気温が高く乾燥していると「ハダニ」、日当たりが悪いと「カイガラムシ」が発生しやすくなります。いずれの害虫も、幹や葉っぱについて栄養を吸い取り、さらにそれらの排泄物はすす病など別の病気を引き起こす原因にもなります。見つけたら早めに殺虫剤を散布して退治してください。
ドラセナ・コンシンネの切り戻し剪定の時期と方法は?
どんどん上へ上へと伸びるのがドラセナ・コンシンネの特徴で、数年放っておくと高く伸びすぎてぶかっこうな姿になります。剪定をして形を整えてあげましょう。4〜5月に、枝を水平に切り落として元の姿に戻す「切り戻し剪定(きりもどしせんてい)」をします。
枝はどこを切ってもかまいません。「元の姿のように」だと、かなり大胆に枝を切ることになるので、最初は大丈夫かと心配に思うかもしれません。年内には枝の脇から新しい枝が生え、くねくねと折れ曲がって伸びる姿が見られるので安心してください。
ドラセナ・コンシンネの植え替えの時期と方法は?
ドラセナ・コンシンネをしばらく同じ鉢で育て続けていると、根が伸びて土の中のスペースが減り、根詰まりを起こして枯れてしまいます。
「鉢の底穴から根が飛び出ている」「土の表面に根が浮き出ている」「水が土にしみこまない」といったときは、植え替えのタイミングです。
よく生長する5〜9月の間であればいつ植え替えをしてもかまいませんが、特に5〜6月に行うと植物への負担が少なくすみます。準備するグッズと手順は以下の通りです。
植え替えのときに準備するもの
- 今の鉢よりも一回り大きな鉢
- 観葉植物用培養土
- 鉢底ネット
- 鉢底石か軽石
- ハサミ
- ピンセット
- 細い棒(わりばしなど)
植え替えの手順
- 新しい鉢の底穴に鉢底ネットを被せる
- 底面が見えなくなるまで鉢底石を敷く
- 鉢の1/3ほどまで土を入れる
- ドラセナ・コンシンネを元の鉢から抜き出す
※抜き出しにくいときは、鉢の側面を何回かたたく - 根に絡んだ土を上から下へ向かってピンセットで落とす
- 傷んだ根や茂りすぎた葉をハサミで切り取る
- 新しい鉢の中心にドラセナ・コンシンネを置く
- 鉢の縁から2〜3cm下のところまで土を入れる
- 棒でつついて根の隙間までしっかりと土が入っているか確認する
- たっぷりと水やりをする
ドラセナ・コンシンネの挿し木の時期と方法は?
小さなドラセナ・コンシンネも飾って楽しみたい!という方は、5〜9月の間なら切った枝を土にうえて数を増やすことができます。これは「挿し木(さしき)」という増やし方で、剪定した枝を活用すると効率的に増やせますよ。
- 枝を先端から10〜15cmの長さに切る
- 先端についている葉っぱを2〜3枚残し、他の葉は切り落とす
- 挿し木用の培養土をビニール製の鉢(育苗ポット)に入れ、水を注いで湿らせる
- 鉢の中心にわりばしで穴を開ける
- 穴に切断面の方から枝を挿す
- 土が乾かないよう水やりをしながら、明るい日陰で管理する
- 2〜3ヶ月ほどたち、根と新しい芽が生えてきたら一回り大きな鉢に移し替える
ドラセナ・コンシンネのシャープな葉っぱはインテリアのアクセント
尖った葉っぱがシャープでさわやかな印象のドラセナ・コンシンネ。他の観葉植物にはないインパクトがありますよね。鉢や鉢カバーを変えれば、どんなお部屋ともマッチしながらアクセントにもなってくれそう。ちょっとさびしいな、何か置きたいなという場所に飾ってみてください。
更新日: 2021年10月06日
初回公開日: 2016年05月29日