シャキシャキした歯ごたえがおいしいチンゲンサイ。中国から伝わってきた野菜で、中華の炒めものやスープはもちろん、煮びたしやおひたしなど、和風の味付けにもよく合います。そんな使い勝手のよいチンゲンサイを自宅で育ててみませんか?今回は、チンゲンサイとはどんな野菜なのかと、栽培の方法をご紹介します。
チンゲンサイ(青梗菜)の学名・原産国・英語
- 学名
- Brassica rapa var. chinensis
- 科・属名
- アブラナ科・アブラナ属
- 英名
- Qing geng cai
Green pak choi
- 原産地
- 中国
- 収穫期
- 5~7月/10~12月
- 別名
- 体菜(タイサイ)
白菜(パクチョイ)/白菜(シロナ)※白軸のもの
チンゲンサイ(青梗菜)とは?どんな野菜?
チンゲンサイは、中国を原産とするアブラナ科・アブラナ属に分類される野菜です。日本へは、1970年代に渡ってきました。白菜の仲間で、結球しないことが特徴。葉っぱから茎の部分がシャキシャキとした歯ごたえで、炒めものやスープ、煮ものなど幅広い料理に活用できます。
秋が旬とされていますが、気温の変化に強いことに加えて、ハウス栽培の進歩によって1年中市場には出回っています。太く肉厚な茎の先に幅広の葉っぱがついています。草丈は20~30cmに生長し、白菜のように結球しません。
チンゲンサイ(青梗菜)の栽培方法!育て方のポイントは?
アブラナ科の植物を育てたことのない土で育て、株同士の間隔を十分に空けることがチンゲンサイを栽培するコツです。アブラナ科の植物は一般に連作障害を起こしやすく、古い土を使うと生育不良を起こすかもしれないので注意してください。また、風通しをよくすることで、病気や害虫の発生を抑えることができますよ。
チンゲンサイ(青梗菜)の種まきの時期と方法は?
チンゲンサイの発芽適温は、15~35度と幅がありますが、生育適温は18~20度と涼しい気候を好みます。地域にもよりますが、4~5月か8~10月が種まきの適期で、はじめて育てるときは秋まきがおすすめです。
育苗
苗までセルトレーで育ててから、プランターや畑に植え付ける方法です。少量の株を確実に育てるときや、生育を揃えたい人に向いています。
- セルトレーに種まき用の培養土を入れる
- 土に深さ1cmほどの種まき穴を指で空ける
- 穴に2~3粒種をまいていく
- 種に軽く土を被せる
- 土が乾かないよう水やりをして、直射日光の当たらない場所で管理する
- 本葉が開いたタイミングで生育のよいもの以外を間引く
- 本葉が2~3枚生えたらプランターや畑に移植する
プランター
- 60cmプランターと栽培用の土を準備する
- プランターの8分目くらいまで土を入れる
- 支柱など細い棒を使って土にスジを作る
- 重なり合わないようスジに種をまいていく
- 種がうっすら隠れる程度に土を被せる
- 土を軽く抑えたら、水やりをする
- 土が乾かないよう水やりをして管理すると
- 2~3日で発芽し、双葉が生えたら、株同士が触れ合わないよう間引く
- 本葉が3~4枚で株間5~6cm、本葉が4~5枚で株間10cmほどになるよう間引く
地植え
- 土作りをすませた畑に、幅70~100cm、高さ10cmほどの畝を立てる
- 支柱など細い棒を使って、15cm間隔に深さ1cmほどの溝を作る
- 溝に1~2cm間隔で種を1粒ずつまいていく
- 溝に軽く土を被せ、上から抑えたらたっぷりと水やりをする
- トンネル支柱に寒冷紗を張り、種を守る
- 本葉が3~4枚で株間5~6cm、本葉が4~5枚で株間10cmほどになるよう間引く
チンゲンサイ(青梗菜)の土作り、水やり、肥料の与え方
土作り
中性~弱アルカリ性で水はけがよい土を好みます。プランターでの栽培は、市販の野菜用培養土を利用するのが簡単です。自分で土作りをするときは、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:バーミキュライト1に大さじ1杯(10g)の苦土石灰を混ぜあわせたものを使います。
地植えは、植え付ける2週間前に1㎡あたり100~150g(コップ1杯くらい)の苦土石灰を混ぜあわせて酸性度合いを調節します。そして、1週間寝かせたら堆肥や腐葉土をたっぷりと混ぜ込んで畝を立てます。
水やり
プランター栽培は乾燥しやすいので、発芽してからは土が乾いたらたっぷりと水を与えます。地植えは、特に水やりの必要はありません。
肥料の与え方
植え付けるとき、土に化成肥料を混ぜ込んでおきます。そして、間引くタイミングで野菜用の化成肥料を株元の土に混ぜ込み、土寄せをしていきます。加えて、水やり代わりに週1回液体肥料を与えてもかまいません。
チンゲンサイ(青梗菜)の収穫の時期と方法は?
種まきから40~45日たち、草丈が15cm以上になったら収穫のタイミングです。ちょうどよい株は、地際からハサミやナイフで切り取っていきます。ミニチンゲンサイは、株を土から引き抜いて収穫してください。
チンゲンサイ(青梗菜)の栽培で注意する病気や害虫は?
チンゲンサイはアブラムシやコナガの幼虫、ヨトウムシといった害虫の被害にあいやすくなっています。植え付けがすんだ段階で、寒冷紗や防虫ネットを張って、害虫の飛来を防ぎます。被害にあってしまったときは、野菜用の殺虫剤を散布して駆除していきます。
チンゲンサイ(青梗菜)は収穫の早い野菜
チンゲンサイは、種まきから1~2ヶ月で収穫を楽しめる、生長の早い野菜です。寒さにも暑さにもそこそこ強いので、野菜をはじめて栽培する人にもぴったり。大きい株だと収穫が大変というときは、ミニチンゲンサイなど小さな品種を選ぶとよいですよ。
更新日: 2016年06月18日
初回公開日: 2016年06月18日