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アルストロメリアの育て方|球根の植え方、挿し木や植え替えの方法は?

アルストロメリアは、主に切り花として親しまれる植物です。たくさんの品種があることから、たくさんの花色があり、草丈も高いものから低いものまで様々です。日本の気候にあった品種がたくさん販売されていることから、屋外でも育てやすく、ガーデニングにもよく用いられていますよ。今回は、そんなアルストロメリアの育て方をご紹介します。

アルストロメリアの育て方!種まきの時期や方法は?

アルストロメリア

アルストロメリアは種、苗、球根から育てることができます。球根植物なので、苗や球根から育てるのが一般的ですが、種からも育てることはできます。

種まき時期

アルストロメリアの種は市販されておらず、花が咲いた後に採取したものを植え付けていきます。9月中旬~11月上旬が植え付けの適期で、発芽温度は15~20度です。

種まき方法

平鉢かポットに肥料の入っていない種まき用土を入れ、5ミリほど薄く覆土し、水を与えます。その後は発芽温度を保ちながら土が乾かないように日陰で管理すると、1ヶ月程度で発芽します。

発芽した苗は、日の当たる場所で管理し、ポットいっぱいに根が張ったら鉢か花壇に定植しましょう。ここから球根が充実していくので、花が咲くまでには2~3年ほどかかります。

アルストロメリアの育て方!球根の鉢植えや地植えの時期と方法は?

球根の鉢植え・地植え時期

アルストロメリアの球根は、品種によって違いがありますが3~4月か9~10月が植え付けの適期です。球根は芽になる「クラウン」と呼ばれる基部に、いくつかの貯蔵根がついたじゃがいものような形をしています。アルストロメリアは寒さに弱いとされていますが、霜の降りない地域であれば屋外でも十分に育ちますよ。

球根の鉢植え方法

5号の程度の深鉢を用意し、植え付けていきましょう。水はけのよい有機質の土壌を好むので、赤玉土7:腐葉土2:ピートモス1か、赤玉土5:腐葉土3:川砂2の割合で土を混ぜあわせておきます。市販の草花用培養土に川砂を混ぜたものを使ってもかまいません。

土が準備できたら、先に鉢の縁から10センチほどの深さまで用土を入れ、クラウンが上になるように植えて、5~8cmほど土を被せます。貯蔵根はとてもちぎれやすいので、植え付けるときはやさしく扱ってください。

球根の地植え方法

地植えの場合は、日当たりと風通しがいい場所を選んで植え付けましょう。事前に庭土を30cmほど掘り起こし、腐葉土や川砂、完熟堆肥、緩効性肥料を混ぜて水はけをよくしておきます。

そして、鉢植え同様クラウンが上になすように深さ10cmほどのところに球根を植え付け、覆土し、水をたっぷりと与えます。複数の球根を植える場合は、多湿を避けるために株間を20~30cmほどあけるようにしてください。

アルストロメリアの育て方!苗の植え方は?

アルストロメリア

苗の場合は、株が十分に育っているので、最も植え付けが簡単です。

鉢植えにする場合は、草丈の低いものであれば5~6号鉢に1株、草丈の高いものであれば9号鉢に1株の割合で植え付けましょう。用土は球根を植えるとき同様水はけのよいものを用意し、球根に5cmほど覆土すれば大丈夫です。

庭植えの場合も球根の植え付けと同様に用土を準備し、深さ15cmほどのところに球根が来るように植え付けます。

アルストロメリアの育て方!水やり、肥料の与え方は?

水やり

鉢植えは、茎葉が生育している間は土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。その後、花が咲いたら乾かし気味に育て、茎葉が枯れてきて生育が鈍くなったら休眠期に入った合図なので水やりをストップします。このとき水を与えすぎてしまうと、根腐れを起こしてしまうので注意してください。地植えの場合は、水やりをする必要はほとんどありません。

肥料の与え方

元肥として緩効性の肥料を土に混ぜ込みます。その後、鉢植えの場合は春~花が咲くまでは月に1回置き肥をするか、週に1回程度液体肥料を施します。花が咲いてから休眠期には、生育が鈍るので肥料を与える必要はありません。

アルストロメリアの日常管理のポイントは?

アルストロメリア

アルストロメリアは日当たりがいい温暖な気候を好み、暑さと多湿に弱い植物です。高温多湿の環境では、根腐れを起こしやすくなってしまいます。鉢植えは、基本的に日当たりのよい場所や明るい日陰で育てるようにし、真夏は涼しい場所に移動して管理しましょう。

また、寒さには比較的強いですが、霜が降りると枯れてしまうので、冬場はベランダや室内に移動して育てるようにしてください。地植えの場合は、腐葉土などを株元に敷いて霜よけをするといいですよ。

アルストロメリアの支柱立て、剪定の方法は?

支柱立て

草丈の高い品種は、倒れてしまうことがあるので、早めに支柱を立てて支えてあげる必要があります。また、日陰に植えてしまうと茎が徒長してしまうので、この場合も支柱を立てて育てます。

剪定

アルストロメリアは、花が咲き終わった後に種をつけます。種がつくと、株の栄養が種にいってしまうので、球根が弱ってしまいます。そのため、花が枯れてしまった花茎は、抜き取ってしまいましょう。引っ張ると簡単に抜けますよ。また、地下茎が伸びて新しい球根を作るので、枯れたり古くなったりした茎葉は付け根から切り落としてしまいましょう。

アルストロメリアの植え替え方法と時期は?

アルストロメリアは、地下茎を伸ばして球根を作ります。地下茎が伸びると根が混んで目詰りを起こしてしまうので、鉢植えは毎年、地植えは2~3年に1回植え替えを行います。

作業は休眠期の9~10月か3~5月に行うのが安全です。球根を傷つけないように掘りあげ、用土を入れ替えて再度植え付けっていきましょう。このときに株分けをしてしまうといいですよ。

アルストロメリアの増やし方!株分けの方法と時期

植え替えと同時に、株分けをします。まずは芽のついている地下茎を探し、切り分けていきましょう。このとき、球根は折れやすいので注意してください。また、アルストロメリアの球根には皮膚炎を起こす成分が含まれているので、直接手で触れないようにしましょう。

アルストロメリアの栽培で注意する病気や害虫は?

高温多湿の環境で育てていると、灰色かび病を発生してしまう恐れがあります。灰色かび病にかかると、葉や茎が溶けて枯れてしまうので、風通しがよいところで管理しましょう。また、咲き終わった花はこまめに摘みとって予防します。灰色かび病にかかった場合は、病変部分を取り除き、殺菌剤を散布してください。

注意する害虫は植物の栄養を吸汁して株を弱らせるアブラムシ、オンシツコナジラミ、ハダニです。葉水をときどきかけたりして予防しつつ、発見した場合は薬剤を散布して駆除しましょう。

初心者はアルストロメリアの球根より苗から育てよう!

アルストロメリアは多彩な花色を持っていることから、ガーデニングをするときに植えたい花の1つですよね。近年は日本にあった丈夫な品種が多数出回り、初心者でも育てやすくなっています。

ただ、球根の形が独特で扱いが難しい植物でもあります。まだ植物の育生に慣れていない方は、苗から育てると春に元気な花を見ることができますよ。

更新日: 2022年05月25日

初回公開日: 2015年07月24日

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