レモンマートルは、「レモンよりもレモン」と呼ばれる、柑橘系の強い香りが特徴のハーブです。乾燥に強く、どんどん枝を伸ばし、本来は25~30mほどの高さに生長します。また、初夏から咲き始めるクリーム色の花は、かわいらしいですよ。今回は、そんなレモンマートルの育て方について、苗植えや挿し木の時期と方法をご紹介します。
レモンマートルの苗植え!鉢植えの時期と方法は?
レモンマートルの鉢植えでの植え付けは、2~4月が適期です。鉢植えは、苗よりも1回り大きな鉢を選び、鉢底ネットと鉢底石を入れてから植え付けていきます。土は、市販の草花用培養土か、観葉植物用培養土がおすすめです。植え付けたら棒で土をつついて根と土をなじませ、たっぷりと水を与えてください。
レモンマートルの苗植え!地植えの時期と方法は?
レモンマートルの地植えでの植え付けは、2~4月が適期です。地植えは、日当たりと風通しがよい、スペースの広い場所に植え付けましょう。苗よりも1~2回り大きな植え穴を掘り、土に堆肥や腐葉土を混ぜ込んでおきます。
レモンマートルの育て方!水やりと肥料の与え方は?
水やり
乾燥にはよく耐え、土が濡れたままだと根腐れを起こしてしまいます。鉢植えは、土の表面が乾いてからたっぷり水を与えるようにします。受け皿にたまっている水は、その都度捨てるようにしてください。
一方、冬は生長が鈍くなり、水の蒸発量が減るので控えめに。土の表面が乾いて数日たってからたっぷり水を与えるようにします。地植えは、乾燥しすぎないかぎり、水やりはしなくてかまいません。
肥料の与え方
コンパクトに育てたいときは与えなくてもかまいません。生育期の4~10月に、月1回ほど薄めた液肥を施すだけで十分です。
レモンマートルの剪定の時期と方法は?
レモンマートルは生長が早いことから、剪定は欠かせません。4~10月の暖かい時期なら、いつ行ってもかまいませんよ。
留めたい樹高のところをまず決め、そこを起点に枝をどんどん剪定していきます。多少強めに剪定しても、どんどん枝を伸ばすので、「切りすぎたかな?」と思うくらいでちょうどよい感じにまとまります。ただ、切り戻しすぎてしまうと、株が弱り、樹勢も衰えるので注意してください。
レモンマートルの育て方!植え替えの時期と方法は?
レモンマートルは、生育が早いので根詰まりを起こしやすくなっています。鉢植えは、1年に1回、1回り大きな鉢に植え替えます。鉢を変えたくないときは、根を1/3ほど切り詰め、枝葉もバランスよくなるように切りそろえてから、新しい土に植え替えます。
レモンマートルの増やし方!挿し木の時期と方法は?
レモンマートルは、5~6月か9~10月に挿し木で増やすことができます。挿し木に使う枝は、根元が少し木質化した部分を入れて作ると成功しやすくなります。ただ、もともと挿し木で増やすのがむずかしい樹木なので、何本かまとめておこなうとよいですよ。
挿し木方法
1. 枝を10~15cmの長さに切り取る
2. 切り口を斜めにカットし、枝についている葉っぱは先端のものを残して他を切り落とす
3. 1~2時間ほど切り口を水に浸ける
4. 湿らせた赤玉土(小粒)やバーミキュライトに枝を挿す
5. 発根して新しい葉っぱが伸びるまで、土を乾かさないように管理する
6. 根が十分生えたら、鉢や地面に植え替える
レモンマートルの育て方のポイントは?
冬に防寒対策を施すことが大切です。もともと亜熱帯に自生していることから、乾燥や暑さには強い半面、霜に当たると枯れてしまいます。気温が10度を下回るようになったら、鉢植えは室内に取り込み、地植えは株元を腐葉土で覆うなどして霜よけをしましょう。
地植えや鉢植えでレモンマートルを栽培してみよう!
レモンマートルは、最近になって日本でも栽培されるようになったことから、まだまだ珍しい観葉植物となっています。亜熱帯原産ということで、栽培がむずかしいのではと思われがちですが、実は生育旺盛で、香りのよい葉っぱをたくさん収穫して楽しめますよ。
気温40℃まで耐えることができるので夏の暑さもへっちゃら。病気や害虫の心配もほとんどありません。ただ、耐寒温度は5℃で、霜に当たると枯れてしまうのでこの点だけ注意して育ててくださいね。
更新日: 2023年03月01日
初回公開日: 2016年02月06日