道端や公園など、私たちの身近な場所で花を咲かせる、たんぽぽ。細い黄色の花びらが集まって、ボンボンのようなかわいらしい花を作り出しています。ただ、あまりに身近な野草であることから、一体どんな花なのか、ピンと来ない方もいるかもしれませんね。そこで今回は、花言葉や名前の由来、食用にできるのか、見頃の季節など、たんぽぽとはどんな花なのかについて詳しくご紹介します。
たんぽぽの花言葉
『愛の信託』『誠実』『幸せ』『別離』
たんぽぽの花言葉は『愛の信託』と『別離』といった、恋愛に関わるものばかりです。ヨーロッパでは、昔からたんぽぽの綿毛が恋占いに使われてきたことに由来しています。
たとえば、たんぽぽの綿毛を1本ずつ「好き」「嫌い」と、交互に抜いて相手の気持ちを知る方法などがよく知られていますよね。
一息で綿毛を吹き切れれば恋心が叶うとされることから、『幸せ』という花言葉が生まれました。一方、もの寂しげな『別離』という花言葉は、綿毛が風に乗って運ばれる姿にちなんでいます。
また、たんぽぽの綿毛は息を吹きかけると遠くへ飛んでいってしまうことから『別離』などの花言葉も生まれたといわれています。
たんぽぽの花の色や別名は?
- 学名
- Taraxacum
- 科・属名
- キク科タンポポ属
- 英名
- dandelion
- 原産地
- 北半球の温帯〜熱帯
- 開花期
- 3~4月
- 花の色
- 白、黄
- 別名
- 蒲公英
ツヅミグサ(鼓草)
たんぽぽは、キク科タンポポ属の総称で、世界には数百、日本には数十種類が自生しています。地面を這うように茎や葉っぱを生やし、春に黄色い花を咲かせます。
この黄色い花が枯れると、綿毛のような種ができます。小さな綿毛が風に乗って飛んでいく姿を思い浮かべる方も多いですよね。
また、黄色いたんぽぽが有名ですが、シロバナタンポポという白い花を咲かせるたんぽぽの種類もあります。
たんぽぽの別名は?
たんぽぽは、その花の形が和楽器の鼓(ツヅミ)に似ていることから、別名「鼓草(ツヅミグサ)」と呼ばれています。この別名が元となって、「たん、ぽん、ぽん」という鼓を打つ音からタンポポという名前がついたとされています。
漢字では「蒲公英」と表記します。この表記は中国語が元になっていますが、その由来はわかっていません。
英語名の「dandelion(ダンディライオン)」は、たんぽぽのギザギザの葉っぱがライオンの歯を連想することからつけられました。
たんぽぽの花は食用にできるの?
たんぽぽは、花や葉っぱ、根など全ての部分が食用として利用することができます。少し苦味のある葉っぱはサラダや和え物に、根はコーヒーに、花は三杯酢にして楽しむことができます。
妊婦さんが飲むノンカフェイン飲料の「タンポポコーヒー」は、乾燥させた根を煮出したものです。
たんぽぽの開花時期と見頃の季節は?
たんぽぽの開花時期は3~4月です。ただし、暖かい気候なら通年花を咲かせる品種もあるため、9月頃まで咲いている姿を見かけます。
花の咲いている期間は1週間前後で、その後は種(綿毛)が作られ、風に乗って別の場所で芽吹きます。
たんぽぽの花は、春の訪れ
黄色い花も綿毛も素朴な魅力がある、たんぽぽ。公園でたくさん咲いている姿を見かけると、春の訪れを感じますよね。
また、占いのグッズとしてや食べ物としてなど、和洋を問わず人々の生活に根ざした植物でもあります。身近な植物だからこそ、ときどき間近で見て、さらにたんぽぽの魅力に触れてみてください。
更新日: 2020年10月07日
初回公開日: 2015年08月03日