花が咲いたような形をしているセンペルビウム。サボテンとはひと味違うフェミニンな印象を与えてくれる多肉植物で、男女問わず人気があります。今回は、そんなゼンペルビウムの育て方や増やし方、植え替えの方法や花の種類についてまとめました。
センペルビウムとは?学名・原産国・英語
- 学名
- Sempervivum
- 科・属名
- ベンケイソウ科・クモノスバンダイソウ属(センぺルビウム属)
- 英名
- Sempervivum
- 原産地
- ヨーロッパ、中東、モロッコなど
- 開花期
- 2~7月 ※種類による
- 花の色
- 白、ピンク、緑、複色
- 別名
- 蜘蛛巣万代草(クモノスバンダイソウ)
万代草(バンダイソウ)
トキワソウ
センペルビウムは、花が重なって咲くロゼットタイプの多肉植物です。ヨーロッパの中部や南部からコーカサス、中央ロシアにかけての山岳地帯に分布し、原種は約40種類あるといわれています。山岳地帯が原産の植物なので、寒さに強く、寒くなると葉が紅葉して色が変わるのが魅力の1つです。
学名は、ラテン語で「常に」を意味する「Semper」と、「生きている」を意味する「Vivius」が語源となっています。これは、冬に霜が降りようとも、雪が降ろうとも、葉をつけたまま生き続ける姿に由来しています。
センペルビウムはどんな花が咲く?
センペルビウムは、種類によって、2~7月に花茎が生長して花を咲かせます。花が咲いている期間は、約3週間~2ヶ月と長いのが特徴です。
センペルビウムの種類は?
センペルビウムは非常に種類が多く、葉の色や姿も多彩です。ほとんどの品種が冬の寒さにあたると紅葉し、葉の色が変わります。
巻絹(S. arachnoideum)
白い毛で覆われている、ロゼット型が多い品種です。濃いピンク色の花を咲かせます。和名は「クモノスバンダイソウ」といいます。
コンラン(S. ‘Konran’)
茶色がかった紫色の葉をした大型品種で、直径が15cm以上に育ちます。あまり群生はせず、単体でも存在感がある品種です。
ライラック・タイム(S. ‘Lilac Time’)
葉の色は、一年中薄紫色に染まっている中~大型に育つ品種です。
センペルビウムの育て方のポイントは?
寒さに非常に強いので、屋外でも寒さを心配せずに管理することができます。3~6月と9~11月が生育期にあたり、真夏と真冬は休眠します。休眠期に水をやり過ぎると枯れてしまうので注意してください。
センペルビウムの苗植えの時期と方法は?
センペルビウムの苗は、日当たりのいい場所で育てれば、-5度までの寒さに耐えて、元気に育ってくれます。鉢植え、庭植えともに生育期の3~6月か、9~11月に植え付けましょう。
鉢植えの場合は、水はけの土を用意してください。鹿沼土小粒2:赤玉土(小粒)2:ピートモス2:川砂2:くん炭2の割合で混ぜた土か、市販の多肉植物用培養土を用意しましょう。庭に植える場合は、庭土を事前に掘り起こし、水はけをよくしてから植え付けるようにしてください。
センペルビウムの水やり・肥料の与え方は?
水やり
春と秋は生育期なので、土が乾いてから水やりをします。夏と冬の休眠期は、水をやり過ぎると根が腐ることがあるので、気をつけてください。乾燥にはとても強いので、過湿よりは乾燥気味に育てるのがポイントです。
肥料
ほとんど肥料を必要としません。春と秋の生育期に、ゆっくり効くタイプの緩効性肥料を少量か、薄めた液体肥料を少量与えてください。
センペルビウムの増やし方!株分けの時期と方法は?
複数の株を植え替えに合わせて、株分けをして増やします。根がでている子株を分けて切り取り、新たに土に植えてください。5~6月が株分けの適期です。
センペルビウムの植え替えの時期と方法は?
2~3年に一度植え替えを行います。土がやせて発育が悪くなってきたら、3~6月か9~11月の生育期に植え替えましょう。用意する土などは植え付け時と同様です。
センペルビウムが注意する病害虫は?
カイガラムシ
葉や茎に寄生して植物の栄養を吸う害虫です。幼虫のときは殺虫剤で駆除することができますが、成虫は固い殻によって殺虫剤は効きにくくなっています。成虫を発見したら、歯ブラシ等でこすって駆除してください。
アブラムシ
カイガラムシ同様、植物に寄生し、栄養を吸って弱らせる害虫です。春頃に大量に発生することがあるので、見つけたら殺虫剤で駆除してください。
センペルビウムは育て方が簡単な多肉植物
品種が非常に多く、色や形のバリエーションが豊富なことがセンペルビウムの魅力です。また、乾燥や冬の寒さに強いので、初心者でも育てやすいので、初めて多肉植物を育てる方におすすめです。自分好みの形や色をしたセンペルビウムを見つけて、ぜひ育ててみてくださいね。
更新日: 2022年03月09日
初回公開日: 2015年08月31日