球根の栄養を使いながら花を咲かせ終わったチューリップは、秋になると弱ってしまいます。このときちゃんと掘り出して保存しないと、翌年は芽や葉っぱだけで花が咲きません。そこで、今回は、咲き終わったチューリップの球根の取り方や保管方法についてご紹介します。
チューリップの花が咲き終わったら?
チューリップの花が咲くのは、3月〜4月下旬の時期です。実は、チューリップは花が咲く頃から、新しい球根が大きくなり始めています。花が枯れ始めたら、めしべや花びらを手で摘みます。葉はすべて残しましょう。
チューリップの花が咲き終わった後も、葉が緑色をしている間は、土が乾かないように水やりをしてあげてください。球根を掘り上げた後は水も栄養もない状態での保存になるので、翌年のために葉っぱの状態でも水やりをすることが大切です。
ただし、このタイミングで肥料を施すと、球根が腐ってしまうので控えておきましょう。
チューリップの球根を掘りあげる時期は?球根の増やし方は?
チューリップの花が散って葉が黄色く枯れたら球根を掘り上げるタイミングです。時期としては、5月中旬〜6月下旬までが目安です。それまで花がない状態でかわいそうになってしまいますが、この期間が長いほど球根が栄養を蓄えられます。
チューリップは、高原地帯の涼しい場所に生息していた植物なので、夏まで植えたままにしておくと、土の中で弱くなったり、消耗したりしてしまい、翌年に花を咲かせることができなくなってしまいます。夏になる前に土の中から掘り上げ、秋までは風通しの良い涼しい場所に保管してあげてください。
球根を増やすことを「分球(ぶんきゅう)」といいます。親球の横に新しくついた子球を切り離して数を増やしましょう。球根植物の増やし方の主流で、人為的に切り分けて増やす方法もあります。
チューリップの球根を掘りあげる方法と保存方法は?
咲き終えたチューリップの球根は掘り出して保管しておけば、翌年も同じ球根を植えて育てられます。
保管のポイントは、花が散ってからの球根への栄養補給と日陰で風通しの良い場所に置いておくことの2つ。
一般的にチューリップの球根の平均寿命は1~2年なので、「分球」という球根が分離した状態になると、花を咲かせるだけの体力がなくなる場合もあるので注意が必要です。
球根の堀り上げ方と保存方法
- 花が咲き終わる
- 葉っぱを残して花の茎だけを切り取る
- 薄めた液体肥料を月に3〜4回与え、乾燥する前に水やりをする
- 葉が黄色くなって、枯れはじめたタイミングで球根を掘り上げる
- 球根の上で茎をカットして、分球した球根を1つ1つ分ける
- 表面の土をキレイに落とし、ネットなどの通気性のよい袋に入れる
- 次の植え付けの時期まで、風通しの良い場所で日陰干しにする
保存していたチューリップの球根の植え方は?
1年前に保存しておいたチューリップの球根を植えるときは、よい球根を選び、場所に適した植え方を行うことが大切です。
よい球根選び
「重くて大きい」「根にも皮にも傷が無い」「皮にはツヤがある」ことが、よいチューリップの球根の条件です。
逆を言えば、傷がある、病気(腐っている)、軽い・小さい、分球している球根は植えないようにしましょう。
球根の植え方
2回目以降のチューリップの球根を植える方法は、1回目の植え方と同じです。ただ、土は使いまわさず必ず新しいものを使ってください。
チューリップの球根を大切に保存しよう
チューリップの球根の平均寿命は1~2年です。咲き終わった後の手入れや、ケアをしっかり行っていると3~4年間花を咲かせることができます。
愛情と時間をかけて育てるからには、ちゃんと花を咲かせてほしいものです。球根の手入れをしっかり行って、長い間チューリップを楽しんでください。
更新日: 2023年04月01日
初回公開日: 2015年05月22日