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ガーデニングにおすすめの芝生の種類は?

芝にはマットとしての役割があり、地面に張られていることで転んでも痛くなく、運動しやすい環境が作り出されます。また、サッカー場や野球場などスポーツの現場では、選手の足への負担を和らげる効果も。庭に芝を張れば、見た目が美しくなりますよね。今回は、ガーデニングに利用される芝の種類をいくつかご紹介します。

芝生の種類の選び方は?

シバ 芝

住んでいる地域の気候にあった種類を選ぶことが、きれいな芝生を維持するポイントです。日本は南北に長いことから、地域によって気温や雨の量など環境は様々。関東より北の地域は寒さに強い「寒地型芝草」、関東より南の地域は「暖地型芝草」を選ぶようにするとよいですよ。その後、用途に合わせてメンテナンスの頻度や葉の幅、生育密度などを考えていくと、品種が絞れます。

暖地型芝草の種類

シバ 芝生

暖地型芝草は、最長20cmほどと草丈が低く、地面をはうように生長していきます。日本にもともと自生している品種が多く、生育適温は20~35度で、高温多湿の環境を好みます。

一方、気温が10度以下になると生育が止まって枯れ、葉っぱが黄色く変色したり、枯れたりしてしまいます。ただ、春にはまた新芽が芽吹いて元の状態に戻るので安心してください。

野芝

北海道の南部から九州、中国や朝鮮半島と幅広い地域に分布する種類です。暖地型芝草の中で最も寒さに強いとされ、草丈が10~20cmと低く、葉っぱが幅広なことが特徴です。

環境に適応しやすく、踏圧にも強いことから、ガーデニングから公共施設など幅広いシーンで利用されますが、直線的に生長するので、精密な芝にはなりにくいなっています。

高麗芝

九州の西部から東南アジア、インドに分布する種類で、暖地型芝生では最もポピュラーな存在となっています。草丈は10cm前後で、生育適温が30度と高いことから、関東よりも南の地域での栽培に適しています。耐陰性や耐湿性が高く、踏まれても丈夫なので、公園やサッカー場、ゴルフ場のフェアウェイに使われることが多いです。

姫高麗芝

高麗芝の小型品種で、関東よりも南の地域での栽培がおすすめです。葉っぱが細く密度が高いことから、ガーデニングによく利用されます。生育旺盛な分、刈り込みの回数は増えますが、きれいな庭作りに活躍してくれますよ。ゴルフ場のグリーンにもよく利用されます。

バーミューダグラス類

野芝や高麗芝とよく似た性質を持つ、海外原産の種類です。冬の休眠期間が短く、濃い緑色の細い葉っぱを密に茂らせて生長します。暖地型芝草の中では特に生長が早く、手入れの手間がかかってしまうので、ガーデニングに利用されることはあまりありません。

ただ、丈夫で耐潮性も高いことから、競技場や海沿いの公園に張られています。

ティフトン419

バーミューダグラスの改良種で、踏み圧に強く、暑さにも強いことが特徴です。気温の高い地域のサッカー場やラグビー場に適しています。日当りを好むので、日照時間が最低でも5時間以上ある場所での管理が必要となります。頻繁に刈り込みを必要とするため、ガーデニングでは利用しづらくなっています。

センチピートグラス

ムカデのようにランナーを伸ばして生長することから、「ムカデシバ」という和名を持つ海外原産の品種です。一度根付けば10年以上生え続け、放っておいてもよく育つほど丈夫。「ティフ・ブレア」という品種が特に寒さに強く、雑草の発生を抑える働きがあるとガーデニングに人気です。

寒地型芝草の種類

ワケギ

生育適温が15~25度と涼しい気候を好み、耐寒性の高い芝の種類です。海外原産のものが多く、種からでも簡単に増やせるほど生育旺盛。そのかわり、頻繁に刈り込みが必要で、病害虫も発生しやすい特徴があります。

ベントグラス類(ベント芝)

耐寒性が高い品種で、北海道や東北地方のゴルフ場や山間部での栽培に適しています。暑さにとても弱く、酸性の土を苦手とすることから、日本のガーデニングで利用されることはほぼありません。

ライグラス類

牧草用の芝生とし利用されてきた、寿命の短い種類です。一般家庭で使われることはほとんどありません。

ブルーグラス類

ベンドグラスよりもさらに耐寒性の高い種類で、北海道では古くから家庭や公共施設の芝生として利用されてきました。草丈が低い、発育スピードが遅い、病害虫に強いといったメリットから、世界中で広く栽培されていますよ。関東以北のガーデニングには欠かせない存在となっています。

フェスク類

気温に関係なく、どんな環境にも適応できる種類で、耐陰性がとても高いです。草丈の高い「トールフェスク」、地面をはうように生長する「クリーピングレッドフェスク」など、草丈や性質が様々な品種があります。

芝生は種類によって用途が違う

芝 芝生

一口に芝生と言っても色々な種類があり、葉の大きさや硬さ、草丈の高さが違います。また、生育に適した環境が種類によって大きく異なるので、ガーデニングに活用するときは、自分の住む地域に合ったものを選ぶことが何より大切になってきます。きれいな芝生をたっぷり敷き詰めて、草花と調和した明るい庭を作ってみてくださいね。

更新日: 2021年09月27日

初回公開日: 2016年03月28日

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