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寒冷紗(かんれいしゃ)とは?遮光率や使い方、効果は?

夏の強い日差しに当たると、葉焼けを起こすなどして植物が傷んでしまうことがあります。そのため、日差しを遮れるような資材がホームセンターなどでたくさん販売されています。そんな資材の1つが寒冷紗(かんれいしゃ)です。他の資材と寒冷紗の違いがわかると、ガーデニングに取り入れるとき迷わずにすみますよ。今回は、寒冷紗とはなにか、遮光率や使い方、効果、黒色と白色の違いなどについてご紹介します。

寒冷紗(かんれいしゃ)とは?どんな効果がある?

寒冷紗

寒冷紗(かんれいしゃ)とは、植物をおおって保護する「被覆資材」の1つです。夏の高温や強い日差しを防ぐ役割のほか、防寒や防風、防虫の目的で使われます。材料は、ポリエチレンなどの化学繊維や、綿、麻などが使われ、網目状に荒く織り込まれています。ガーゼを固くしたような質感で、黒や白、銀、透明色があり、用途に応じて使い分けます。

よく利用されるのは、育苗期のしおれ予防です。また、寒冷紗は網目状になっているので通気性がよく、めくらずに水やりができるのも特徴です。ただし、水やりは葉っぱに水がかかってもよい植物とよくない植物がいるので、注意してください。

寒冷紗と不織布の違いは?

寒冷紗とよく似たものに不織布があります。不織布は、破けにくく自然にやさしいエコバックの材料としてよく使われています。園芸において寒冷紗は遮光を、不織布は保温を目的として利用されています。

例えば不織布は、冬を越すときや夏野菜の苗植えのときに利用しますが、冬は害虫のすみかになりやすいので注意が必要です。遮光率は低く10%ほどしかありません。

寒冷紗の遮光率とは?黒色と白色の違いは?

寒冷紗

黒の寒冷紗は遮光率約50%、白は約20%です。遮光率が高いほど水の蒸発や日光を防ぎますが、湿度が高くなるので蒸れによる根腐れや日照不足に注意してください。網目の大きさによって遮光率が変わるので、植物に合せて日光を調節することが大切です。

寒冷紗の使い方!注意点は?

寒冷紗 トンネル支柱

寒冷紗は、害虫被害にあいやすい育苗の時期や気温の低い冬、日光の強くなる夏と用途によって1年中使うことができます。張るときは、合せて「トンネル支柱」と「クリップ」が必要です。トンネル用支柱は色々なサイズがあるので、育てる植物にあったものを選んでください。クリップは洗濯バサミでも代用できます。

  1. 苗を覆うイメージで、トンネル用支柱を30~50cmの間隔で土に差し込む
  2. 両端にすき間ができないよう、余裕をもたせた長さで寒冷紗を切る
  3. 寒冷紗を支柱の上に被せる
  4. 寒冷紗をピンと張りながら両端をクリップで留めていく
  5. 内側に向かって寒冷紗がシワにならないようピンで支柱に留めていく
  6. トンネル支柱が抜けないよう、根元を石や木材で固定する

注意点

寒冷紗は、遮光はもちろん、防虫効果も期待できる被覆資材です。そのため、害虫が入らないよう、すき間なくピンと張ることが大切です。また、風に飛ばされないようにしっかりと固定してください。

寒冷紗の価格は?

素材やメーカによって寒冷紗の値段は変わりますが、一巻き(1.8m×2m)1,000~1,500円くらいで販売されています。ホームセンターや園芸店、ネット通販で購入できますよ。

寒冷紗の使い方をマスターしよう

寒冷紗

寒冷紗の使い方をマスターすれば、色々な野菜や植物を育てやすくなります。遮光するための資材として知られていますが、防虫や防風、防湿といろいろな使い道があるんですよ。ベランダ菜園から畑まで幅広く利用できるのも魅力的。寒冷紗を上手く利用して、植物が育ちやすい環境を作っていけるとガーデニングがより楽しくなりますよ。

更新日: 2022年06月08日

初回公開日: 2016年07月19日

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