ドクダミは日本のどこにでも生えている植物で、見たことがあるという方も多いのではないでしょうか?また、独特の香りのするどくだみ茶はよく知られています。今回は、ドクダミの花言葉や効能、副作用、育て方、駆除の方法をまとめました。
ドクダミの花言葉は?
『白い追憶』『野生』
「白い追憶」は、転んだときにドクダミの葉を揉んで傷口に当ててもらったという、母親との思い出を懐かしむことにちなんでいます。「野生」は、特別な手入れをしなくても元気に育っていく、ドクダミの生命力の強さを表しているとされています。
ドクダミの学名・原産国・英語
- 学名
- Houttuynia cordata
- 科・属名
- ドクダミ科・ドクダミ属
- 英名
- fish mint
fish herb
fishwort
lizard tail
chameleon plant
heartleaf
bishop’s weed
- 原産地
- 日本、中国、東南アジア
- 開花期
- 5~6月
- 花の色
- 白
- 別名
- 毒溜め(ドクダメ)
魚腥草(ギョセイソウ)
地獄蕎麦(ジゴクソバ)
ドクダミとはどんな花?名前の由来は?
ドクダミは日本や中国、東南アジアが原産の多年草です。草丈は20~40cmで、繁殖力が旺盛で、地下茎を伸ばしてどんどん広がっていきます。日本全国の道端など半日陰で目にすることができます。
草全体から強い臭いを放つことから、古くは「毒溜め(ドクダメ)」と呼ばれ、これが転じてドクダミという名前になったとされています。もしくは、毒を抑えるという意味の「矯める(ためる)」とが転じたという説もあります。香りが魚のにおいに似ていることから、魚にまつわる英名がいくつもついています。
ドクダミの効能や副作用は?毒性があるの?
効能
ドクダミの葉や茎を乾燥させたものは、「十薬(じゅうやく)」という名前の生薬として知られています。煎じて飲むと利尿作用や動脈硬化予防、解熱、解毒の効果があるとされています。これは、ドクダミにラウリンアルデヒドといった抗菌作用のある成分や、クエルシトリンやカリウム塩といった利尿作用のある成分が含まれているためです。
副作用
ドクダミ茶は利尿作用や便を柔らかく作用があるため、たくさん摂取すると下痢や腹痛を引き起こす可能性があります。また、尿が頻回になることで、大切な場面で支障をきたすことも。
また、カリウム塩を多く含んでいることから、腎臓の悪い方は上手に排出できず、不整脈や心不全の危険性があるといわれています。
ドクダミの開花時期は?
梅雨に入る前の5~6月に真っ白な花を咲かせます。ただ、この花に見えるは苞(ほう)という葉が変化したもので、本来の花は中心にある黄色い棒状の部分です。
ドクダミの種類や品種は?
ゴシキドクダミ
「ゴシキ」とは「五色」という意味で、葉にクリーム色や赤、ピンクとカラフルな斑が入りることにちなんでいます。別名「カメレオン」と呼ばれます。
ヤエドクダミ
八重咲きの園芸用の品種で、花びらをたくさんつけることから、一般的なドクダミよりも華やかな印象を与えてくれます。
ドクダミの育て方のポイントは?
ドクダミはジメジメした日陰を好みますが、日のよく当たる乾燥した場所でも元気に育ちます。また、寒さにも強く、-10度までは耐えることができます。特に手を加えなくても、知らない間に株がどんどん広がっていきます。その分、他の植物を駆逐してしまう可能性があるので、植え付けるかどうかは慎重に決めてください。
ドクダミの植え付け・植え替えの時期と方法は?
苗は、季節にかかわらずいつでも植え付けることができますが、おすすめは4~10月です。鉢植えは、苗よりも1~2回り大きな鉢を用意し、水はけと水もちのバランスがいい土に植え付けます。地植えは、苗よりも1回り大きな植え穴を掘り、植え付けましょう。
どんどん地下茎を伸ばして広がっていくことから、地植えの決まった範囲で育てたいときは、土にいたを埋めて生育範囲を制限してください。
ドクダミの土作り・水やり・肥料の与え方
土作り
どんな土でも元気に育ちます。鉢植えは、一般的な草花用の培養土を利用します。
水やり
地植えは不要です。鉢植えは、土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えてください。
肥料
地植えの場合、肥料を与える必要はほとんどありません。鉢植えは、花つきをよくするために、4~5月にゆっくり効く緩効性化成肥料を施します。
ドクダミの増やし方!株分けの時期と方法は?
地下茎が少しでもあれば、そこから新しい根を伸ばして育ちます。そのため、どの時期にも株分けをして数を増やすことができます。むしろ数が増えすぎて大変になるので、あえて株分けをする必要もないかもしれませんね。
ドクダミの病気と害虫対策は?
ほとんど見られず、対策も特に必要ありません。
ドクダミの駆除の方法は?
ドクダミは土に少しでも地下茎が残っていれば、新しい根を生やし、繁殖していきます。そのため、根を完全に取り除かない限り、駆除することはできません。ただ、根は縦横あらゆる方向に伸びていくので、株を引き抜いただけではまた繁殖してしまいます。
全て駆除するときは、ドクダミの生えているあたりの土を15~20cm掘り起こし、根を辿って丁寧に取り除いていきます。また、地上部を枯らす「ハーブエース」や「バスタ」などのグルホシネート系除草剤か、地下部を枯らす「ラウンドアップ」などのグリホサート系除草剤を使うと効果的です。
ドクダミをお茶やお風呂に入れて楽しもう
ドクダミは臭いのきつい雑草だと思われていることが多い植物ではないでしょうか。しかし、その葉や茎には利尿作用や解毒作用があります。ドクダミ茶として飲用するだけでなく、天ぷらにして食べたり、お風呂に入れて楽しんだりすることができますよ。近年は鑑賞用の品種も出回っているので、ぜひ育ててみてくださいね。
更新日: 2022年05月25日
初回公開日: 2015年09月27日