春から夏の間、優しい雰囲気を漂わせながら咲く花、ベゴニア。多彩な花びらと多くの品種でガーデニング愛好者に人気ですが、あまりポピュラーな花ではないかもしれません。今回は、そんなベゴニアについて花言葉や種類、品種、見頃の季節についてまとめました。
ベゴニアの花言葉は?
『親切』『片想い』『愛の告白』『幸せな日々』
● 英語の花言葉
『beware(注意する、用心する)』
● 色別の花言葉
赤色:公平
白色:親切
葉っぱが左右非対称なこと、ハートの形に似ていることから、愛の告白、片想いという花言葉が生まれたといわれています。好意を寄せている相手への告白のプレゼント花としても用いられます。
ベゴニアの花の色は?学名や原産国は?
- 学名
- Begonia
- 科・属名
- シュウカイドウ科シュウカイドウ属(ベゴニア属)
- 英名
- Begonia
- 原産地
- 熱帯、亜熱帯地域(オーストラリア以外)
- 開花期
- 1年中(品種によっては異なる)
- 花の色
- 赤、ピンク、白、オレンジ、黄、紫
- 別名
- –
ベゴニアとは?どんな花を咲かせる植物?
ベゴニアという名前は、ルイ14世の時代のフランス総督ミシェル・ベゴンに由来し、ミシェル・ベゴンがルイ14世に紹介した、植物学者シャルル・プリュミエによってベゴニア属という分類ができました。
オーストラリアをのぞく熱帯、亜熱帯地域に自生する背の低い草花で、多年草なので毎年花をつけますよ。人工交配が容易、葉っぱが左右非対称、木立・根茎・球根タイプがあるといった多くの特徴を組み合わせ、園芸品種は約10,000種を超えるといわれています。
ベゴニアの花が咲く時期や見頃の季節は?
開花時期は品種によって異なり、1年中咲く花ですが、3~5月、9~10月頃が最も開花する時期です。花持ちが良く丈夫な多年草で、特に毎年5月と9月は気候もちょうど良く見頃な時期ですよ。
5月であれば、花畑でチューリップなど、他の草花と一緒に花を咲かせている姿が見られます。一年中ベゴニアを開花させている植物園もあるので、いつでも楽しむことができますね。
ベゴニアの種類は?
ベゴニアは、木立性・根茎性・球根性の3タイプが元となり、現在では約8種類に分類されます。
木立性ベゴニア
真っ直ぐに立つ茎を持ったタイプです。年々茎が太く強くなっていきます。矢竹型(やたけ)・叢生型(そうせいがた)・つる性型・下垂性型という、4つの生長の仕方があります。
根茎性ベゴニア
花ではなく葉を楽しむタイプで、地を這うように根茎が生長します。根茎が地表か地中にあるので地面から直接葉っぱが生えることがあります。短く木立性のように立つタイプもありますが、根茎のほとんどは地中です。
球根性ベゴニア
地中に根を張らず、球根を作るタイプのベゴニアです。大輪で豪華な花を咲かせるのが特徴です。黄色、オレンジ色、白など多彩な花びらを咲かせます。
球根ベゴニア
球根性ベゴニアを交配して作られたタイプの総称です。大輪の花を咲かせるのが特徴で、球根を元に生長する種類です。スタンド・ハンギングタイプとして利用されることが多いです。
冬咲きベゴニア
球根性ベゴニアを交配して作られたタイプです。別名クリスマスベゴニアと呼ばれ、クリスマスの時期に出回ることが多いです。12~3月頃に花を咲かせ、花つきが良く、赤、ピンク、白などの色があります。
センパフローレンスベゴニア
別名、四季咲きベゴニアとも呼ばれ一般なベゴニアはこの種類のことを指します。センパフローレンスという原種を元に交配されました。四季咲きと呼ばれるだけあって、四季の変化の中で開花するため花自体が丈夫です。
レックスベゴニア
根茎性ベゴニアの1種で、原種のレックスを交配することで生まれました。葉っぱが特徴的な品種で様々な色・模様が現れます。最近では、人工交配によって木立性・球根性も出てきており、何を元に交配したのかを見ないと、見た目だけでは判断がつきにくくなっています。
エラチオールベゴニア
ソコトラーナという品種を交配することで生まれました。鉢花やコンテナ花として人気があり、赤、白、ピンク、黄、オレンジなど多彩な種類があります。
西ドイツのオットー・リーガーさんが、当初弱かったエラチオールタイプを改良して病気や暑さに強い品種を作り出したことから、別名「リーガスベゴニア」と呼ばれます。
ベゴニアの品種は?
ベゴニアは、2,000を超える原種と10,000種を超える園芸品種があります。ベゴニアの楽しみ方は人それぞれで、特徴的な葉っぱを好む方もいれば、かわいい花びらが好きという方もいます。今回は、ベゴニアの代表的な品種をいくつかご紹介します。
ピンク・ミュージアム
木立性ベゴニアタイプでハートのような葉っぱとピンクの花びらが特徴の品種です。
バウレンシス
花びらの裏側から赤いトゲが生えている、根茎性ベゴニアの品種です。先が尖って紫色で縁取られた、緑色の葉っぱをしています。
グラナダ
球根性ベゴニアの一種で、尖った大きな葉っぱが特徴的です。赤茶に縁取られ、緑の葉っぱは白い葉脈によって雪をかぶった木のようにも見えます。
ベテルギウス
レックスベゴニアタイプで、サイズが大きく、先が尖った葉っぱが特徴の品種です。葉脈が濃い赤茶色をしていて、基本は赤みを帯びた銀白色ですが、日光をたくさん浴びると全面紫赤色の葉っぱになります。
ダネードー
エラチオールベゴニアタイプで、真っ赤な花びらと大小の花びらが重なっている品種です。花びらの先に向かうに連れて花びらが小さくなるのが特徴的な形をしています。
アンバサダー・ローズフラッシュ
センパフローレンスベゴニアタイプで、一重咲きのピンクの花びらとつやのある緑の葉っぱが特徴的な品種です。花びらが濃いピンクで縁取られており、たくさん咲くとバラのように美しい姿をしています。
ラブ・ミー
冬咲きベゴニア(クリスマスベゴニア)の人気品種です。ピンク色で4枚の花びらは、まるでちょうちょのような一重咲きをしています。その愛らしい姿からラブ・ミーという名前が付けられました。
ベゴニアの花言葉を楽しもう
春と秋の季節になったら、街中の花屋さんでベゴニアを探してみてください。かわいい花びらや、豪華な花びら、変わった葉など、お気に入りのベゴニアが見つかるといいですね。
更新日: 2021年05月12日
初回公開日: 2015年05月28日