空き地や道端の芝生に群生するハルジオン(春紫菀)の花を見ると、穏やかな気持ちになりますよね。しかし、そのかわいらしさとは裏腹に、とても強い性質をもっています。今回は、そんなハルジオンの花言葉や、などを紹介します。
ハルジオンの花言葉は?
「追想の愛」
追想とは、過去を思い返すという意味です。ハルジオンは茎の中に空洞があり、つぼみは下を向いています。この姿が過去の愛を思い返してうなだれている人のように見えることから、「追想の愛」という花言葉がつけられたといわれています。
ハルジオンとは?花の色や和名は?
- 学名
- Erigeron philadelphicus
- 科・属名
- キク科ムカシヨモギ属
- 英名
- Philadelphia fleabane
- 原産地
- 北アメリカ
- 開花期
- 4~6月
- 花の色
- 白、ピンク
- 別名
- 春紫苑(ハルジオン)
貧乏草(ビンボウグサ)
ハルジオンはどんな花?
ハルジオンは、4~6月に花を咲かせる多年草で、日本全国の空き地や公園の芝生に自生しています。
和名は、同じキク科の紫苑という花にちなんで、「春紫苑(ハルジオン)」とつけられました。北アメリカ原産で、抜いても地中に根っこが残っていればまた生えてくるという強い性質をもっていることから、「貧乏草」とも呼ばれます。
葉は楕円形で毛があり、茎の上にたくさんの白い花をつけます。花色が開花期になるとピンクに変化するのが特徴です。大正時代に日本に伝わってきたときは、園芸種とされていました。しかし、日本全国に広がる中で、一度生えるとなかなか駆除できないことから、しだいに雑草化していきました。
ハルジオンの開花時期や見頃の季節は?
ハルジオンは、4~6月に白やピンクの花を咲かせます。花は2cmほどと小柄で、優しい印象をしています。日本に渡ってきた当初は、濃いピンク色の花が多かったようですが、今は白い花をよくみかけます。
ハルジオンとヒメジョオン(姫女苑)の違いは?
ハルジオンとよく似た植物に、ヒメジョオンがあります。ヒメジョオンは、ハルジオンに比べて草丈が高く、小さい花がたくさん咲くという特徴があります。また、ハルジオンは根元に葉があるのに対して、ヒメジョオンはありません。
他にも、ヒメジョオンはハルジオンと違って茎が空洞になっていないなど、細かな違いがいくつかあります。しかし、近年は花を拡大して撮影する方が多いこともあり、写真では両者の区別をつけるのはとてもむずかしくなっています。
ハルジオンの花言葉は「追想の愛」
「追想の愛」という花言葉をもつハルジオンは、繁殖力が旺盛で、生命力がとても強い植物です。根を取り除かないかぎり何度も生えてくることから、在来種との競合や駆逐のおそれがあるとされています。そのため、環境省の自然環境局では要注意外来生物に指定されています。
かわいくて親しみのある花ですが、ガーデニングを楽しまれる方にとっては、雑草として扱われ、積極的に駆除されます。駆除できる薬剤は芝生では使えないものが多いので、見つけたら地道に手で取り除いてくださいね。
更新日: 2021年05月12日
初回公開日: 2015年08月21日