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【原因や対策法】桜(サクラ)の栽培で注意する毛虫などの害虫や病気は?

「桜の木にはよく虫が付く」「子供の頃は、桜の木の下で遊ばないように教えられた」と聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。桜は毛虫などの虫が付きやすく、花木として病害虫に弱いことで知られています。

今回は、そんな桜の栽培で注意する毛虫などの害虫や病気にかかったときの対処法や駆除方法についてご紹介します。

桜(サクラ)は剪定後や弱ったときに注意

桜は害虫の被害にあいやすい花木です。また、害虫の被害にあうと、株が弱ってなおさら病気にかかりやすくなります。剪定後の枝の切り口から病気にかかりやすいので、特に注意してください。

桜(サクラ)の栽培で注意する毛虫や害虫は?駆除方法は?

1. モンクロシャチホコ

8~9月頃発生しやすく、桜に最も付きやすい毛虫です。小さなときは赤褐色ですが、大きくなると、紫黒色で白い毛が多くなります。体長はおよそ5cmです。毒はありませんが、放っておくと葉が食い尽くされ、花が咲かなかったり、開花期がずれたりする原因になります。

モンクロシャチホコが付いた桜の木の下には、コーヒー豆のような形の小さな糞が大量に落ちています。見つけたら、すぐに食べられた葉っぱを1枚1枚ていねいに取り除きましょう。木が大きい場合は、オルトラン水和剤、ディプテレックス乳剤、カルホス乳剤など薬剤を散布すると効果的です。

2. エゾシロチョウ

数十から数百匹くらいの集団を作り、葉をモリモリと食べて丸坊主にしてしまう蝶の幼虫です。5月によく発生します。木が枯れることはありませんが、株が弱る可能性はあるので注意してください。

幼虫は、黒色の身体にオレンジの筋が入っていて、白や黄色っぽい毛が体中を覆っています。体長は大きなもので4cmほどです。毒はなく、体毛は柔らかいので刺されることはありません。

晩秋から冬に、枝に枯れ葉が残っている場合は、幼虫の巣となっているので、取り除きましょう。蝶の好きな人は少し残しておいてもよいかもしれません。

3. マイマイガ

4~6月頃に発生する蛾の幼虫です。体長は最大6cmくらいで、背中にはコブが2列に並んでいます。頭側のコブ3組は青黒く、後側の6組は赤色をしています。

およそ10年周期で大量発生し、その後2~3年は被害が続くといわれています。孵化したばかりの幼虫の毛には毒があり、触れるとかぶれることがあるので注意してください。

卵の集団を見つけたら、ヘラなどで取り除いて処分しましょう。薬剤を使う場合は、スミチオン乳剤(MEP乳剤)、オルトラン乳剤(トレボン乳剤)、マラソン乳剤、家庭用殺虫剤(毛虫駆除用スプレーなど)を散布してください。

4. ドクガ

6~7月頃に発生する害虫で、黒褐色にオレンジ色の模様が入っています。暗褐色の毛が全身を覆い、体長は4cmほどです。

成虫が産卵した卵には毒の付いた毛があるので、卵に触れてはいけません。卵や幼虫、成虫どのときも毒のある危険な毛虫です。

幼虫が若い間は、葉裏に群れているので、葉ごと切り取って、処分してください。薬剤を使用するときは、毒針毛を固着剤で固めるチャドクガ防除剤(毒針毛固着剤)が便利で安心です。

5. コスカシバ

5~9月頃に、幹に穴を空けて中に住み着く害虫です。成虫が幹の傷などに産卵することで発生します。

樹皮の中に入った幼虫はそのまま冬を越し、翌年成虫になるまで木を食害します。そのため樹皮が荒れて胴枯れ病などを起こし、木は徐々に枯れてしまいます。

発生時期に幹に2~3回、直接トラサイドA乳剤、ガットキラー、サッチューコートS、ラビキラー乳剤を散布すると産卵を防げます。

幹にヤニや糞を見つけたら、プラスチック製のトンカチなどで、被害部分を叩くと、幼虫を駆除できますよ。

桜(サクラ)の栽培で注意する病気は?対処法は?

1. せん孔褐斑病(せんこうかっぱんびょう)

5~6月頃にかかりやすい病気です。葉に丸い褐色の小さな斑点ができ、その部分に穴があきます。被害にあった葉は、やがて黄色くなって枯れてしまいます。

被害部分を全て除去したうえで、オキシラン、ダニコール1000、ポリオキシンALなどの薬剤を散布してください。

2. てんぐ巣病

12~3月頃、タフリナ菌というカビの一種によって起こる伝染病です。枝の一部が膨らんで、その部分から、ホウキのように小枝が発生します。この小枝の部分には、花が咲きません。やがては樹木全体に感染していき、花の数が極端に減ってしまいます。

てんぐ巣病にかかった枝を切除して、切った枝はすぐに焼却処分してください。桜は枝を切ると、切り口から腐朽菌などが入りやすく、幹腐れを起こします。

切り口には病原菌の侵入を防ぐペースト状の殺菌剤を塗布してください。

桜(サクラ)の木の毛虫に刺された!対処や治療法は?

毛虫は直接触らなくても、毒針が風に乗って飛んでくることがあります。近くに桜の木があると、毛虫に刺されて、肌にブツブツができ、だんだん痛痒くヒリヒリとしてきます。ひどいときにはアナフィラキシーのようなショック症状を起こすこともあります。

刺されたときには、まず服を脱いで、ガムテープなどを患部にペタペタ貼って、毒針を抜きましょう。続いて、流水で洗い流し、氷などで冷やしてください。

最後に、ヒスタミンやステロイド系の市販の虫刺され薬を塗りましょう。症状がひどい場合は、我慢せず皮膚科を受診してくださいね。

桜(サクラ)の木は毛虫や害虫がつきやすい

桜の木はきれいですが、虫が付きやすい樹木でもあります。特に毛虫は木だけではなく、人にも被害を与えます。

ただし、駆除方法を知っておけば、それほど栽培が大変で危険というわけではありません。正しい対処方法を知って、きれいな桜の花を咲かせてくださいね。

初回公開日: 2015年12月16日