スイートアリッサムは、小さな白い花を咲かせるかわいらしい多年草です。草丈が低く、はうように広がって育つことから、寄せ植えの前面に利用されます。また、白が最も多いですが、紫やピンクなど花色が豊富なことも魅力の1つです。今回は、そんなスイートアリッサムの種まきや切り戻しなど、育て方についてご紹介します。
スイートアリッサムの育て方のポイントは?
直射日光の当たらない半日陰で、乾燥気味に育てることがコツです。暑さに弱く、夏は枯れてしまうことが多いので、全体を短く刈り込んで風通しをよくしてあげましょう。
また、寒さにも強くないので、地植えは株元にワラを敷くなど、霜よけ対策をすると安心です。
スイートアリッサムの種まきや苗植えの時期と方法は?
種まき
秋に花を咲かせるなら2~4月、春に花を咲かせるなら9~11月が種まきの適期です。夏を越せないことが多いので、はじめての方は秋に種まきをするとよいですよ。
育苗箱に種をばらまき、本葉が1~2枚になったら3号ほどの育苗ポットに生育のよいものを移し、本葉が4~5枚になるまでに鉢か地面に植え替えます。種が小さいことと、根つきにくいことから、プランターや地面に直接ばらまき、順次苗を間引いて育てることもできます。
苗植え
3~4月か、10~12月に鉢か地面に植え付けます。根が弱く、傷つくと枯れてしまうので、根に付いた土は崩さずに植え付けましょう。鉢植えは、6号鉢に1株が目安です。地植えは、株同士の間隔を20~25cm空けて植えてください。
スイートアリッサムの土作り・水やり・肥料の与え方は?
土作り
水はけのよい、弱酸性~中性の土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の配合で混ぜた土か、市販の草花用培養土がおすすめです。地植えは、庭の土を掘り起こし、植え付ける2週間前に苦土石灰を少量混ぜておきます。
水やり
鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。地植えは、土が極端に乾燥しているとき以外、水は与えません。湿気の多い環境を嫌うので、乾燥気味に育てます。
肥料の与え方
植え付けるとき、土にゆっくりと効く緩効性化成肥料を施します。花が咲いている期間が長いため、途中で栄養が不足しないよう、花が咲いている間は7~15日に1回、薄めた液体肥料を水やり代わりに与えましょう。
スイートアリッサムの寄せ植えにおすすめの草花は?
スイートアリッサムは、草丈が低いことと、花が小さく控えめなことから、花壇の前面に利用されます。春の花壇なら、パンジーやガーデンシクラメン、バラなどとの寄せ植えがおすすめです。
秋の寄せ植えなら、白や紫の葉牡丹と合わせると、花色が似ているので統一感が出せますよ。いずれの季節も、花色を揃えると落ち着きのある寄せ植えを作ることができます。
スイートアリッサムの剪定の時期と方法は?
枯れた花は摘み取ります。そのままにしておくと、株が蒸れて枯れてしまうので注意してください。また、暑さ対策のために、春の開花期が終わった5~6月上旬に、株全体を1/3ほどの草丈に切り戻すと、夏を越せる確率が高くなります。無事に夏を過ごせれば、秋にも花を咲かせてくれますよ。
スイートアリッサムの植え替えの時期と方法は?
基本的には1年草の扱いなので、植え替えは必要ありません。また、根をはりづらいことから、無理な植え替えは株を弱らせる原因となってしまいます。
スイートアリッサムの増やし方!挿し木の時期と方法は?
スイートアリッサムは、種まきか挿し木(挿し芽)で増やすことができます。種まきは、花が終わった後に付ける種を、植え付けと同じ時期と方法でまきましょう。
挿し木(挿し芽)
5月か9月に、茎の先端を5~8cmほど切り取り、赤玉土(小粒)と軽石(小粒)配合した土に挿します。その後は、発根するまで土が乾かないよう水やりをして管理し、十分に育ったら鉢か庭に植え替えてください。
ただ、発根率が低いことから、一般的には種まきの方が増やしやすいといわれています。
スイートアリッサムの育て方で注意する病害虫は?
アブラムシ
春に発生しやすい害虫で、新芽や蕾、茎葉に寄生して株を弱らせます。見つけたらすぐに薬剤を散布するか、ガムテープを使って株から引きはがしてください。
スイートアリッサムは夏越しできる品種もある
真夏になると枯れてしまうイメージがあるアリッサムですが、品種改良が進み、暑さに強い「スーパーアリッサム」という品種が誕生しました。直射日光の当たらない場所であれば、少し切り戻しをするだけで、夏を越すことができますよ。何年もアリッサムを楽しみたいときは、スーパーアリッサムがおすすめです。
更新日: 2021年12月15日
初回公開日: 2015年11月19日