ホルティ by GreenSnap 生活を彩ろう。花、植物、ガーデニング情報をお届け

シマトネリコの鉢植えでの育て方|室内は枯れるの?植え替え方は?

和風や洋風など、どんな雰囲気にも合わせやすいシマトネリコ。庭に植える樹木として知られ、最近では鉢植えにして観葉植物として楽しまれる機会も増えてきました。今回は、そんなシマトネリコを鉢植えで観葉植物として育てる方法について、害虫や病気で枯らさないコツなどをまじえてご紹介します。

シマトネリコとは?室内でも育てやすいの?

シマトネリコ

シマトネリコとは、中国や台湾、国内なら沖縄県に生息する樹木です。1年中緑の葉をつけたり、病気や害虫の被害にあいにくかったりと育てやすく、室内の観葉植物向きの特徴をもっています。

また、自然界では背丈が10mを超えるくらいまで生長するので、思っている以上に高く大きな観葉植物になるのもシマトネリコの特徴の1つです。

他の植物よりも生長が早く、どんどん枝を伸ばして葉の数を増やす姿は、観葉植物を栽培する楽しさを教えてくれます。

室内でシマトネリコを育てるなら鉢植えがおすすめ!必要なグッズは?

  • 鉢に植えられたシマトネリコ
  • 緩行性の化成肥料(効果がゆっくり効きはじめて長続きする肥料)
  • 液体肥料(即効で肥料が浸透し、短期間だけ続く肥料)
  • ジョウロ、霧吹き
  • 剪定バサミ

シマトネリコを育てようと思ったら、まずはすでに鉢へ植え替えられてそのまま育てられる苗を用意しましょう。

あとは肥料やジョウロ、剪定(せんてい)バサミがあれば栽培がスタートできます。

シマトネリコの鉢植えを置く場所は?季節によって変わるの?

シマトネリコが用意できたら日当たりのよい窓ぎわで管理するのがおすすめです。

ただ、真夏の日差しに長い時間あたると葉っぱが焼けていずれは枯れてしまうため、7〜9月は直射日光があたらない場所に置きましょう。

  • 10〜3月:室内のガラス越しで直射日光があたるところ
  • 3〜6月、9〜10月:屋外の直射日光、室内のガラス越しの日光が当たるところ
  • 6〜9月:室内のガラス+カーテン越しに日光があたるところ

シマトネリコのお手入れ!水やりの方法や肥料の与え方は?

シマトネリコは定期的にお手入れをすると元気に生長します。お手入れには水やりと肥料の2つがあるのでそれぞれについてご説明します。

水やりの方法

4〜9月は鉢の土の表面が乾燥しきる前に水やりをします。10〜3月は、鉢の土の表面が乾燥してからが水やりのタイミングです。

土の表面が白っぽくなりはじめたら鉢の底から流れ出るくらいたっぷり水を与えてください。

肥料の与え方

最初から鉢に植えた状態で購入した場合は、すでに土へ肥料が混ぜられていることが多いです。その場合は肥料を与えなくても問題ありません。

しかし、植え替えなどで肥料分のない土を利用した場合、4〜10月の間だけ追加で肥料を与えます。

緩行性の化成肥料を2ヶ月に1回の頻度で鉢の縁におきましょう。液体肥料を利用するなら10日に1回の頻度で水やりと合わせてあげると効率的ですよ。

シマトネリコの花を咲かせるポイントは?

シマトネリコは夏の時期になると白い花を咲かせますが、育て方によっては花が咲かないことも。もし花を見たいなら、次の2つのポイントを意識しましょう。

1つはオスとメスの苗がある中で、必ずメスの苗を選ぶことです。メス苗かどうかは店員さんやお店に確認するとよいですよ。花粉を飛ばす役割のオスの苗を育てても花は咲きません。

もう1つは、6〜7月に枝を切らないことです。この時期になると花を咲かせる芽(花芽)が枝で生長しているため、剪定をすると花芽のついた枝を切ることになります。

この2つのポイントをおさえて栽培ができれば、きっときれいな花を咲かせてくれますよ。

シマトネリコの剪定!どんな形にするのが理想?

剪定(せんてい)とは見た目を整えたり、繁殖を目的として枝を切る作業のことをいいます。

シマトネリコは生長が早いため定期的な剪定が必要です。基本は見た目を整える目的で3〜4月上旬、6~7月上旬、9~12月上旬に剪定を行います。

剪定する枝は、「古く太い枝」や「真上・下向き・内向きに伸びた枝」が対象で、枝の生えぎわから切り落としましょう。最後に新しい枝に高さをそろえて全体の枝数を減らしてください。

シマトネリコの葉が落ちるのはなぜ?

シマトネリコは常緑樹といって1年中葉をつける植物です。しかし、鉢植えで育てていると葉が落ちてくることがあります。

葉が落ちる原因は、「気温が低い」「日光が不足している」「根が詰まっている」ことがほとんどです。それぞれどんな対応が必要かご紹介します。

「気温が低い」「日光が不足している」と思ったら

もともと日本では沖縄だけに自生しているので、沖縄以外の地域では気温が低いことや日光が不足して葉が落ちることがあります。

特に冬の夜は室温が下がる窓ぎわから移動させるなど温かい場所に移動させましょう。日当たりが悪いならリビングの窓ぎわやベランダで日光浴させるのもおすすめです。

「根が詰まっている」と思ったら

根が詰まっているかどうかは、鉢の底をのぞいて根がはみ出ていないか確認してください。根がはみ出ていたら、植え替えに適した4〜5月まで待ちましょう。

そのタイミングで植え替えを行って根詰まりを解消します。植え替えの詳しい手順はあとでご紹介するので参考にしてください。

シマトネリコを害虫や病気で枯らさないコツは?

シマトネリコはもともと害虫や病気に強い樹木ですが、ハダニやイモムシがよってきて枯れることがあります。

病気や害虫の被害にあうのは、剪定した枝の切り口から菌が侵入したり、水の与えすぎで湿気が続くことが原因です。

シマトネリコを枯らさないためには、剪定後に切り口へ癒合剤をぬる習慣をつけて予防につとめるか、ハダニやイモムシを見つけたら殺虫剤をまきましょう。

シマトネリコの植え替えの時期と方法は?

観葉植物 シマトネリコ 鉢植え

シマトネリコを1〜3年鉢植えで育てているなら、植え替えのタイミングです。生長が早いために新しい根の生長スペースがなくなっているころで、放っておくと枯れてしまいます。

基本的には一回り大きな鉢へ植え替えるのですが、鉢の大きさを変えたくない場合は、根についた土を軽くもみほぐしてから根を1/3ほどカットして植えなおしましょう。

用意するグッズ

  • 今よりも一回り大きな鉢か、同じサイズの鉢
  • 観葉植物用の培養土
  • 鉢底石
  • 鉢底ネット

手順

  1. 水やりを控えて鉢の土を乾かしておく
  2. 新しい鉢の底に鉢底石と鉢底ネットをいれる
  3. 土を1/3ほど入れる
  4. 古い鉢からシマトネリコを取り出す
  5. 根を軽くもみほぐして土を落とす
  6. 黒ずんだ根があるなら切り落とす
  7. 新しい鉢の中にシマトネリコをおいて周りへ土を入れる
  8. 水やりをしてシマトネリコを固定する

シマトネリコの挿し木での増やし方や時期は?

シマトネリコの栽培に慣れてきたら、数を増やしてもっとたくさんのシマトネリコを育ててみるのも面白いかもしれません。

切りとった枝に根を生やさせる「挿し木」という繁殖方法が簡単に取り組めるのでおすすめです。

用意するグッズ

  • 清潔な赤玉土
  • 植木鉢
  • 発根促進剤
  • 水を入れたコップ

手順

  1. 5~9月頃にシマトネリコの枝を10cmほど切り取る
  2. 水を入れたコップに枝を挿して切り口を1時間ほど水につける
  3. 水気を切ってから切り口に発根促進剤を塗る
  4. 赤玉土を鉢に入れる
  5. 土に指か割りばしで穴をあけて枝を挿す
  6. 直射日光の当たらない涼しい場所で管理する
  7. 根が出てくるまでの数ヶ月は土が乾燥しないように水やりを続ける
  8. 根が生えたら苗として植え替える

育て方が簡単なシマトネリコを室内のシンボルツリーにしよう

シマトネリコは小さな葉がたくさんついた姿がかわいらしい観葉植物です。お部屋の中に1つあるだけで、美しい光沢のある葉が涼しげな雰囲気を作り出してくれます。

ガーデニング初心者の方でも取り組めるほど育てる手間の少ない「栽培が簡単な植物」なので、初めて観葉植物を育てるという方にもピッタリ。

リビングに置く植物をお探しの方は、お家の象徴(シンボルツリー)としてシマトネリコを育ててみてはいかがでしょうか。

更新日: 2021年07月14日

初回公開日: 2015年06月16日

関連コンテンツ