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大根(ダイコン)の栽培|育て方のコツや種まき、間引きの方法は?

生産量、消費量とも日本が世界一の大根。地上に長く伸びる青首種や小カブのような丸大根、15cmくらいしかないミニ大根など、根菜類の中でもひときわ種類が豊富です。鉢やプランターで栽培できる品種も多く、家庭菜園でもよく育てられていますよ。

今回は、そんな大根の栽培について、育て方のポイントや種まき、間引きの方法などについてご紹介します。

大根(ダイコン)を栽培しよう!種まきの時期と方法は?

ダイコン 大根

春に種をまくなら4月上旬~5月上旬頃、秋にまくなら8月下旬~9月中旬頃が適期です。大根は直根性で移植に弱いので、直まきにして間引きながら育てます。1ヶ所に4~5粒の種をまきましょう。

鉢・プランター植えの場合

小型の品種でも容器の深さは30cm以上必要です。鉢やプランターの代わりに、土のうや麻袋を使ってもかまいません。

鉢や袋栽培は容器の中央に1ヶ所、プランターの場合は左右と真ん中の3ヶ所に深さ1cmのまき穴を作り、それぞれの穴に4~5粒ずつ種をまきます。発芽するまでは、土が乾かないよう水やりをして管理しましょう。水やりの時に種が流れないように静かにあげるようにしましょう。

地植えの場合

幅60cm、高さ10cmの畝を立て、短根種は15~20cm、標準的な品種では30cmくらいの間隔でまき穴を作ります。深く耕せない畑、水はけが悪い畑の場合は畝を高くしましょう。種は1ヶ所に4~5粒まき、1cmほど土をかけて軽く手で押さえましょう。

後は、もみ殻や腐葉土をかけたりすると、乾燥や暑さから種を守れますよ。春まきは、マルチを張ってから植穴を開けて種まきすると生育が早まります。

大根(ダイコン)の育て方!土の作り方は?

大根は、通気性の高いふかふかの土を好みます。鉢・プランター植えは、市販の野菜用培養土か、赤玉土(小粒)6:バーミキュライト3:砂2の割合で混ぜたものがおすすめです。

地植えは、植え付けの2週間前に深さ30cmくらいまでよく土を耕して、1㎡当たりコップ1杯(100~150g)の苦土石灰を混ぜ込んでおきます。

そして1週間前に1㎡当たり2kgの完熟牛糞堆肥を入れてさらに混ぜあわせてから、畝を立てていきます。ダイコンは、土中に小さな石があるだけでいびつな形になる原因になってしまいます。できる限り石を取り除いてふかふかな畑を用意しましょう。

大根(ダイコン)の育て方!水やり、肥料の与え方は?

大根 ダイコン

水やり

発芽までは土を乾燥させないようにします。発芽したら、土の表面が乾いたら水やりするようにします。みずみずしいダイコンを採るためには水やりは欠かせません。

肥料

鉢やプランター植えは、大さじ1~2杯(10~20g)、地植えは1㎡当たり100gの化成肥料を施しておきます。そして、本葉3~4枚と本葉5~6枚の頃の2回、間引き後にそれぞれの株元から少し離れたところに化成肥料をばらまきます。

大根(ダイコン)の栽培で注意する病気や害虫は?

大根は連作障害が比較的少ない野菜ですが、狭い場所で同じ土を使い回すと細菌性の病気にかかりやすくなります。病原細菌の多くは多湿環境を好むため、雨ざらしの場合は特に注意が必要です。畑の周りに溝をつけたり、土に砂を混ぜたりして排水性をよくし、2~3年をめどに栽培場所を変えましょう。

また、害虫が根を食べてしまうと軟腐病にかかりやすくなるので、株をトンネル支柱で作ったネットなどで害虫の飛来を防ぐとよいですよ。

大根(ダイコン)の育て方!間引きの時期と方法は?

大根 ダイコン

本葉1~2枚までに3本、本葉3~4枚で2本、本葉5~6枚で1本立ちになるよう、弱い株を根本から刈り取るか、根っこごと引き抜いて間引きます。残す株と間引く株が近いようなら無理に引き抜かずにハサミなどで切り取りましょう。

間引き後は株元に軽く土を寄せ、根の生長と肥大を促します。また、株の生長を促すために、肥料は忘れずに施しくださいね。2回目以降に間引いた株は根も葉もおいしく食べられますよ。

大根(ダイコン)の育て方!収穫の時期と方法は?

春まきは5月下旬~7月上旬、秋まきは10月中旬~12月中旬頃が収穫の目安です。地面から出た首の直径が6~7cmくらいに育ち、葉っぱが横に広がりはじめたら、根元から抜き取ります。

地上に出ている根の部分をしっかりと持って、まっすぐ引き抜くとうまくいきますよ。収穫が遅れるとスが入って味が落ちるほか、裂根が多くなるので、適期を逃さないように収穫してください。もし採り遅れてスが入ってしまっても、おろしてみぞれ鍋などにするとおいしく食べられますよ。

大根(ダイコン)の育て方のポイントは?

大根 ダイコン

適期に種まきをし、早めに間引きをしていくことが大根を栽培するコツです。冬野菜と呼ばれるだけあって、大根は17~20度の涼しい気候を好みます。花芽がつきやすい春まきの場合、「おしん」、「春天」、「大蔵」など花芽をつけるのが遅い晩抽性品種を選ぶと失敗も少なくなります。

栽培がはじめての方は、春に比べてトウ立ちしにくく、病害虫の被害を受けにくい秋まきからはじめてみるのがおすすめです。

冬に採れる大根は、旬だけあっておいしさ満点です。土の中に埋まっていた部分は土中害虫から身を守るために辛み成分を生成しており、土の外に出ていた部分は外気で凍結しないように糖分を生成しています。場所によって味が変わるのはこのためです。甘いのと辛いの、それぞれのおいしさを味わえるのは嬉しいですね。

家庭菜園で栽培・収穫した大根(ダイコン)の葉を食べてみよう!

ダイコン 大根 葉

大根といえば主に根を食べる野菜ですが、家庭菜園では葉っぱも色々なレシピに活用できます。ビタミンC、βカロテン、カルシウム、食物繊維が豊富で、ゴマ油で炒めるだけで立派な一品料理になりますよ。

普通種の若葉を利用するほか、葉っぱがメインの「葉大根」もおすすめ。自分好みにアレンジして、大根を味わい尽くしてみてくださいね。

更新日: 2022年05月18日

初回公開日: 2016年05月27日

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