水草の選び方と植え方まとめ！浮いてくる原因と対処法は？

水草を育てて楽しむ「水草水槽」や「アクアリウム」を知っていますか？静かな水の音、ユラユラと揺れる水草、プクプクと立ち上る泡…見ていると、時の流れが緩やかに感じられます。そんな水草は、見た目の美しさからインテリアとしての需要が高まってきています。でも、ただ単に水に沈めているだけでは、水草はきれいに育ってくれません。そこで今回は、水草水槽をはじめる第一歩として、水草の植え方をご紹介します。

水草を植えるときの下処理は？

水草を購入して、そのまま植えてはいけません。コケやスネール（貝）、魚や貝の卵をきれいに落としてから植えないと、水槽の中で繁殖して、水草が育ちにくい環境を作り出してしまいます。また、お店によっては消毒液に浸けて販売されていたり、防虫剤が使われていたりします。そのため、あらかじめ毒抜きをしないと一緒に育てる水草やエビ、熱帯魚を弱らせてしまう可能性があります。そのため、水草を植えるときは、まず下処理をすることが大切です

1. タライやバケツなどに水道水を入れる
2. 水草を溜めた水の中でやさしくふる
3. 水草に付いた卵などは、葉を傷めないようにそっと手で取り除く
4. 一度溜めた水を流して取り替え、水草を水に浸けておく
5. 1～2日ときどき水を取り替えながら水に浸けておく

水草の植え方は？

水草の種類によって植え方が違います。以下に、種類ごとの植え付ける手順を説明します。

有茎水草

有茎水草とは、茎のある水草のことです。茎が垂直に伸びるタイプと横に這うタイプがあります。
金魚藻（キンギョモ）、オオトリゲモ、グロッソスティグマ、ミニマッシュルーム、パールグラス、サウルルス、グリーンロタラなどがこれにあたります。また、鉛巻きと呼ばれる鉛とスポンジで作られた重りが巻かれているときは、植え付ける前に取り除いてください。そのまま植えてしまうと、茎が潰れて腐ってしまいます。

1. 鉛巻きの部分を切るか、根を傷つけないよう取り除く
2. 鉛巻きしていなければ、折れないよう注意しながら、茎の下部5mmくらいを切る
3. 1本ずつバラバラにする。
4. 下の2節くらいに生えている葉っぱや、水上に出る葉っぱは取り除く
5. 茎の最下部を、水草用の長いピンセットでつまんで、斜めに底砂へ差し込む

根生水草（ロゼット型水草）

根から直接葉っぱが伸びている水草が、根生水草です。スクリュー・ハリスネリア、アマゾンソード、コブラグラスなどロゼッタ状に葉っぱを茂らせる種類となっています。アクセントに向いている反面、密生には向きません。また、根張がよいものが多いので、底砂は厚めに敷くのが植え付けるときのコツです。

1. 根の先端を切って長さを揃える
2. 底砂に指で穴を開ける
3. ポットや束になっているものは、1株ずつ分ける
4. 水草用ピンセットを使って、穴に1株ずつ植え付ける

着生水草

着生水草の代表的なものとして、ウィローモスやジャワモスなどがあります。底砂は使わず、流木や石へテグスや木綿糸を使って巻き付けて育てていくことが特徴です。ただし、厚く載せてしまうと光合成ができずに枯れてしまうので注意してください。

1. 大きい葉っぱは、着生させるものに巻き付けやすいよう先に取り除いておく
2. 石や流木などを用意し、着生させる場所を決める
3. 決めた場所に、木綿糸やテグスなどを使って水草を巻き付ける
4. 複数ヶ所に巻き付けるときは、3～5cmほど間隔を空けると生長しやすくなる

浮葉水草

リシア、ホテイアオイなどの基本的に根をもたない水草が浮き葉水草です。葉を水面に浮かべて育てていきますが、種類によっては底砂に根付かせることもできます。通常はただ水に浮かべるだけと育て方も簡単です。

水草はピンセットで植える？

手や割り箸を使って水草を植え付ければよいと考えがちですが、意外とむずかしいもの。せっかくきれいに敷いた底砂が崩れてしまったり、先に植え付けた水草が抜けたりしてしまいます。また、指や割り箸を引き抜くときに、水草も一緒に抜いてしまうことも少なくありません。細かい作業なので、イライラしないためにもピンセットだけは購入しておくと安心です。アクアリウムショップやネット通販で販売されていますよ。

水草の植え方は簡単

どの種類の水草を植える場合でも、しっかりと前処理をすることが大切です。前処理の段階で手を抜いてしまうと、水槽の中でコケや貝が繁殖し、気合を入れて作った水草水槽やアクアリウムが台無しになってしまいます。植え方自体は、コツを掴みさえすれば簡単にできますよ。色々な水草を育てて、自分好みの水中風景を作り出してみてくださいね。

更新日: 2016年06月16日

初回公開日: 2016年06月16日