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らっきょう(辣韮)の栽培!旬の季節や収穫の時期は?

らっきょうは、天ぷら、焼き、カレーライスの添え物でおなじみの野菜ですよね。カリッとした食感とネギ属独特の風味をもち、好き嫌いが分かれることでも知られています。ただ、らっきょうは知っていても、植物としてのらっきょうを知る方は少ないのではないでしょうか。今回は、そんならっきょうについて、栽培方法や旬の季節、収穫の時期などをご紹介します。

らっきょう(辣韮)の花言葉!意味や由来は?

『つつましきあなた』

らっきょうは、夏に植えられて秋に開花します。花の愛らしさと、花が咲くまでの期間がとても長いことにちなんで「つつましきあなた」という花言葉がついたとされます。

らっきょう(辣韮)の学名・原産国・英語

学名
Allium chinense
科・属名
ヒガンバナ科・ネギ属
英名
Rakkyo
原産地
中国
収穫期
9~11月
開花期
5~6月
花色
ピンク、紫
別名
オオニラ
サトニラ

らっきょう(辣韮)とは?花や実の特徴は?

らっきょうとは、ヒガンバナ科・ネギ属に分類される多年草です。らっきょうとして知られているは、鱗茎(りんけい)と呼ばれる球根のことで、長卵形の白色または、紫色を帯びた白色をしています。まや、ニラやにんにくに似た、独特な香りと辛みをもちます。

草丈は、30~40cmほどに生長し、全体の姿はニラに似ています。葉っぱは細長い線形をしており、中空でやわらかく、秋から冬にかけて根本から生えてきます。9~10月の秋頃には、花径1cmほどの薄紫色をした花を放射状に咲かせます。

らっきょう(辣韮)の実に効果・効能はある?

1. 血液をサラサラにする

らっきょうに含まれる硫化アリルという成分は、血液の凝固を抑制し、サラサラにする働きがあります。このことから、動脈硬化や心臓病、脳血栓、脳梗塞の予防が期待できます。

2. 生活習慣病の予防と改善

強力な抗酸化作用をもつ硫化アリルは、有害な活性酸素を取り除くほか、フルクタンという成分には、血糖値やコレステロール値の上昇を抑えるので、糖尿病や肥満にも効果的です。

3. ガンの予防

ジアリルスルフィドという成分には、ガンの発症を抑える酵素を活性化させます。また、強力な殺菌作用より、胃ガンの原因であるピロリ菌を死滅させるほか、サポニンという成分もあって、肺ガンや胃ガンの発症を防ぎます。

4. 疲労回復

硫化アリルには、ビタミンB1の吸収を通常の7倍にも高めて促進します。ビタミンB 1は、乳酸タンパクといった疲労物質の分解をサポートするので、疲れが取れやすくなります。

らっきょう(辣韮)の種類や品種は?

らくだ

らっきょうの最も代表的な品種です。各地で栽培されている大玉の品種で、比較的に草丈が長く、一度に収穫できる数が多いのが特徴です。

島らっきょう

主に沖縄で栽培されるらっきょうです。辛みが強いほか、にんにくのような香りをもっています。葉っぱと根を切り、薄皮を剥けば、生で食すことが可能です。炒め物やてんぷら、漬け物などに利用されます。

玉らっきょう

台湾から導入された品種です。主に現地で甘酢漬けなどにされ、加工されたものが国内で流通しています。草丈はあまり生長せず、球根部分が白く小さいのが特徴です。市場であまり出回ることのない希少価値の高いもので、福井県で生産される高級な「花らっきょう」の原料になっています。

エシャレット

エシャロット

生食用に軟白栽培し、若摘みしたらっきょうです。薄皮がないので、水洗いするだけでそのまま食べられます。一般的には、味噌やしょう油で食べるとおいしくいただけます。

らっきょう(辣韮)の育て方のポイントは?

らっきょうは、日当たりと水はけのよい環境で育てます。ただ、基本的には土質を選ばず、やせ地でも十分に育ちます。また、球根を植えてから数年経つと、球根は小さくなりますが、数が増えます。大きな球根を収穫したいときは、毎年植えて収穫しましょう。

らっきょうの種球(球根)や苗植えの時期と方法は?

プランター

8月中旬~9月中旬頃が種球を植える適期です。プランターは、奥まで根がしっかり生えるように深めのものを選びます。15ℓ程度の標準型のプランターでよいでしょう。

  1. 鉢底ネットを敷いて鉢底石を入れる
  2. 市販の野菜用の培養土か、赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1の割合で混ぜた土を入れる
  3. 10cmほど株間をとり、直径5cmくらいの植穴を5カ所つくる
  4. 尖った方を上にして、1球ずつ分けた種球を2球ずつまとめて植え付ける
  5. 少し頭が見えるように覆土し、たっぷり水やりをする

地植え

種球は、プランターと同じく8〜9月頃に植えます。日当たりと水はけのよい場所を選び、植え付けの2週間前に苦土石灰をまいてよく耕します。1週間前までには、堆肥や緩行性化成肥料を混ぜ込んでおきましょう。株間を20cmとり、2球ずつ少し頭が見える程度に浅植えにします。

らっきょう(辣韮)の水やり、肥料のタイミングと方法は?

水やり

プランターや鉢植えなら、土の表面が乾いたら、たっぷり水やりをします。水はけが悪いと根腐れを起こすことがあるので、水はけがよくなるよう改善しましょう。受け皿に水は溜めないのがポイントです。地植えは、球根を植えた後の水やりを1回して、それ以外は不要です。

肥料

土壌の適応性が高く、基本的に肥料の必要はありませんが、葉色が薄いようであれば追肥を行います。植え付け1カ月後と2ヶ月頃に、化成肥料を一掴みほど施します。また、実の部分が地表に出ていると青くなるので、追肥をのあとに土を寄せて、実の部分を土で覆いましょう。

らっきょう(辣韮)の収穫の時期と方法は?

らっきょうは、植えた翌年の6月以降、葉先が枯れ始めたら収穫適期です。株から少し離れた場所の土をゆるめながら掘り上げ、根元を持って引き抜いて収穫しましょう。また、らっきょうには1年掘りと2年掘りがあり、1年掘りは大粒のらっきょうが収穫できます。2年掘りのらっきょうは、実のしまった良質なものがたくさん収穫できます。福井県で有名な花らっきょうは、2〜3年堀のらっきょうです。

らっきょう(辣韮)の栽培中に注意する病気や害虫は?

春先に、アブラムシが付くことがあります。発生した場合は、食品成分を使用した殺虫剤を散布しましょう。また、灰色かび病やさび病などには、カリグリーンを散布して退治しましょう。

らっきょう(辣韮)は漬けて保存しよう

ラッキョウ らっきょう

栄養が豊富で健康によいらっきょう。生長が早く、あっという間に芽が伸びてしまうので、注意してくださいね。収穫したらっきょうで甘酢漬けやしょう油漬け、焼いたり、炒めたり、その日の気分に合わせたらっきょう料理を堪能してください。

更新日: 2016年06月19日

初回公開日: 2016年06月19日

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