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チャノキ(茶の木)とは?育て方は?

青々としてツヤのある葉っぱが魅力のチャノキ。摘みとった葉っぱを乾燥させたものが、緑茶や紅茶となります。ツバキの仲間で、秋~初冬にきれいな花が見られることも自宅で栽培する楽しみの1つとなっています。今回は、そんなチャノキとはどんな植物なのかや、育て方をご紹介します。

チャノキ(茶の木)の学名・原産国・英語

学名
Camellia sinensis
科・属名
ツバキ科・ツバキ属
英名
Tea plant
原産地
インド、ベトナム、中国
開花期
10~12月
花の色
別名
チャ

チャノキ(茶の木)とは?どんな植物?

チャノキは、ツバキ科・ツバキ属に分類される常緑樹です。ツバキや山茶花の仲間で、大きく分けると中国型(var. sinensis)とインド型の(var. assamica)の2種に分かれます。周年茂る先が尖ったツヤのある葉っぱは、緑茶や紅茶の茶葉となります。

日本の緑茶を作る種(ヤマチャ、ヤマキタなど)の原種となったものは中国型の品種で、細い茎に細長い葉っぱを付けることが特徴です。日本には奈良時代に最初に持ち込まれといわれ、その後、鎌倉時代の禅僧である栄西の「喫茶養生記」に最も重要な薬草として記されたことで、広まりました。

樹高1~5mほどに生長する低木で、葉がある程度密集することから、自家用茶畑を兼ねた生垣として植えられました。よって、日本で野生化しているものが見つかる場所は、そこがもともとは人家の跡だったか、古い茶畑である可能性が高いということになります。

一方、インド型は8~15mに生長する高木です。葉っぱも中国型に比べて大きく、たくさん茂ります。ポリフェノール酸化酵素の量が多いインド型の方が、紅茶に適しているといわれます。茶葉を収穫するために栽培されるイメージの方が強いですが、寒さや暑さに強く、育てやすいことから、庭木や生け垣、鉢植えなどガーデニングの場面でもよく利用されているんですよ。

また、秋~冬には、ツバキに似た白い花を咲かせます。

チャノキ(茶の木)の育て方のポイントは?

日本に多い中国種は、寒暖差が大きい高地(山の斜面)が原産地です。

日当たりのよい場所に植え付け、毎年4~6月に剪定をして樹形を維持していくことがチャノキを育てるポイントです。寒さには強い方ですが、霜に当たると枯れてしまうことがあるので、冬は株元を腐葉土やワラで覆うと安心です。また、植え付け2年目以降から剪定はしていきます。

チャノキ(茶の木)の苗植えの時期と方法は?

春頃に出回る苗を、4~5月の間に鉢や地面に植え付けていきます。樹高が低い種類と高い種類があるので、植え付ける環境に合ったものを選ぶことがポイントです。

鉢植え

苗の大きさに合せて8~10号鉢に1株を目安にして植え付けていきます。土は、市販の野菜や草花用培養土を使ってください。

  1. 鉢底石を敷く。
  2. 容器の1/3ほど土を入れる。
  3. 根に付いた土は崩さず、苗を容器の中心に置く。
  4. 苗の周りに土を入れ、株を安定させる。
  5. たっぷりと水やりする。
  6. 土の表面にワラを敷き、乾燥を防ぐ。

地植え

日当たりのよい場所を選んだら、苗よりも1周り大きな植え穴を掘って、植え付けていきます。掘りあげた土にたっぷりと堆肥を混ぜ込んでおけば、追加の肥料がなくてもよく育ちます。植え付ける手順は、鉢植えと同じです。根を深くはる性質があり、植え替えがむずかしいので、植える場所はよく考えるとよいですよ。

チャノキ(茶の木)の水やり、肥料の与え方は?

ジョーロで植物に水やりをしている画像

水やり

地植えは、降雨のみで十分に育ちます。鉢植えの場合、生育期の春~秋にかけては土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。冬は生育が鈍るので、土が乾いて数日たってから水やりをするくらいでかまいません。

肥料

植え付け時に堆肥をたっぷりと混ぜ込んであれば、1年ほどは追加で与えなくても育ちます。その後は、毎年2~3月と9月に株元付近へ油かすや骨粉を一握り施していきます。

チャノキ(茶の木)の剪定の時期と方法は?

チャノキは、2年目以降は剪定していくことで、新しい枝が生えて見栄えがよくなります。全体のバランスを見ながら、4~6月に飛び出した枝を選んで切り落としていきます。茶畑では、扇型に刈り込まれることが多いですが、これだと秋に花が咲きづらくなってしまいます。自宅で栽培するときは、風通しを意識して枝を間引いていくとうまくいきます。

チャノキ(茶の木)の植え替えの時期と方法は?

チャノキは、根を深くはることから植え替えを嫌います。鉢植えは、ある程度大きくなるまでなら根詰まりしないよう毎年4~5月に植え替えをしていきます。ただ、ある程度大きくなると、根付きが悪くなるので、地植えに切り替えるようにするのも1つの方法です。

チャノキ(茶の木)の増やし方!挿し木や種まきの時期と方法は?

チャノキは、挿し木か種まきで数を増やすことができます。11月頃に熟した実を植えて栽培することもできますが、大きくなるまでに時間がかかります。栽培に慣れていない人は、挿し木の方が簡単です。

挿し木

挿し木の適期は6月〜7月です。その年に伸びた若い枝を、10~15cmほどの長さに切り取ります。切り口を斜めにカットしたら、赤玉土(小粒)など清潔な土に挿し、水やりをして鉢ごとビニール袋で覆って管理します。置き場所は、直射日光の当たらない明るい日陰が適当です。新芽と根が生えてきたら、鉢や地面に苗として植え付けていきます。

チャノキ(茶の木)の栽培で注意する病気や害虫は?

チャノキは、葉っぱを食べてしまうチャドクガという害虫と、根に発病する白紋羽病に注意が必要です。チャドクガは、はじめは一枚の葉の裏に数十匹がびっしりと付いており、生長していくと他の葉に移動していきます。移動する前なら葉ごと取り除いて駆除します。手に負えなくなってしまったときは、薬剤を散布してください。チャドクガの毛にふれるとかゆみやかぶれが引き起こされるので、駆除のときは長袖に手袋を着用してください。白紋羽病は、根の表面に白い菌糸が発生し、次第に生育が衰えて枯れていく病気です。発病した株は回復しないので、残念ですが処分して他の植物への感染を防ぎます。

チャノキ(茶の木)は庭木におすすめの常緑樹

チャノキ2

チャノキは、ツヤのある葉っぱが1年中楽しめる常緑樹です。茶葉を収穫するために栽培されるイメージの方が強いですが、秋~初冬には花を咲かせます。白いツバキに似た花は、自宅で育てているからこそ楽しめるものなんですよ。丈夫で育てやすいので、気になった方は春に出回る苗を手にとって見てくださいね。

初回公開日: 2016年07月05日