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サボテンの花を咲かせる方法|花が咲く種類や咲かない理由は?

丸い茎にたくさんのトゲを生やす姿が個性的なサボテン。インテリアとして取り入れる人も多いことから、最近では100均でも見かけますよね。そんな手頃なサボテン、赤やピンク、黄色など色鮮やかな花を咲かせます。しかし、花を咲かせるためにはきちんと条件を整える必要があります。今回は、サボテンがどんな花をつけるのか、咲かせる方法、種類ごとの特徴などをご紹介していきます。

サボテンとは?どんな植物?

サボテン

サボテンとは、サボテン科に属する植物の総称です。多肉植物の一種で、「刺座(しざ)」や「アレオーレ」をもっているのが特徴です。刺座は、トゲの生え際につく綿毛のようなものです。

サボテンといえばトゲの生えているものをイメージしますが、実際には綿毛だけが生えている種やトゲのない種、柱状に細長かったり、平たい茎を連ねたり、見た目にも色んな種類がありますよ。

サボテンは花が咲くの?花が咲く姿をあまり見ない理由は?

サボテン 花

サボテンが花を咲かせる理由は、「子孫を残すため」です。もともとサボテンは、砂漠のように水と栄養の乏しい場所で育ちます。雨の降らない場所では、その後の雨季にむけて活動を抑えて(休眠して)、厳しい環境を乗り越えます。

雨期になると活動を再開し、一斉に水分を補給して生長します。このときサボテンはこのチャンスを逃すと子孫を残せないと考え、種をつくるために花を咲かせます。

また、夜に花を咲かせるものが多いことにも理由があります。植物は授粉しないと種ができませんよね。授粉するためには、花粉を他に運んでくれる存在が必要です。サボテンの花粉はコウモリや夜に活動する虫が運んでくれます。花粉を運んでもらいやすくするために、サボテンの花は夜に咲くのです。

サボテンの花を咲かせる方法は?

サボテン 花

サボテンの花を咲かせるコツは、自然に育っているのに近い環境を作り出してあげることです。具体的には、「休眠期」を迎えさせてその後「日光」をたっぷり当てることです。

休眠期は水やりを控える

サボテンは、きちんと休眠期を迎えることで生命の危機を感じ、生育期に子孫を残そうとして花を咲かせるようになります。多くは冬に休眠期を迎えるので、水をほとんど与えずに管理し、春の生育期を迎えましょう。

たっぷり日光を当てる

サボテンがもともと生えているのは、日差しの強い砂漠です。日光が足りないと元気に育ちません。ただ、直射日光を苦手とするものが多いので、やわらかい光の入る窓辺などに置くとよいですよ。

花が咲くサボテン5選

1. 象牙丸(ぞうげまる)

サボテン コリファンタ 象牙丸1

メキシコ原産のサボテン象牙丸は、もこもこの茎に鋭いトゲを生やします。見た目は強く硬そうですが、触ると多肉植物のようにやわらかく、ギャップがかわいらしいと人気です。夏の終わりに、茎と同じくらい大きな花をてっぺんに咲かせます。

2. 白星(しらほし)

サボテン科マミラリア属 白星 シラホシ

白星は、茎全体が白い綿毛に覆われているサボテンです。生長速度がサボテンの中でも早く、初心者でも育てやすいと人気があります。昼と夜の温度差が激しいと、それぞれ茎のてっぺんに白くかわいらしい花が咲きます。

3. 銀牡丹(ギンボタン)

銀ボタンは、茎の表面がパイナップルのようにゴツゴツしていることが特徴です。生長がゆっくりなので生産がむずかしく、高価なサボテンとしても知られています。茎の先端に鮮やかなピンクの花を1~2輪咲かせる姿は、茎とのコントラストを引き立ててくれます。

4. 金烏帽子(キンエボシ)

サボテン オプンチア金烏帽子(キンエボシ)

ウチワサボテンの代表品種の1つである金烏帽子。うさぎ型の幼い株をよく見かけますが、最終的には60cm以上に生長する大型種です。株が充実してくると茎の節から黄色い花をいくつも咲かせるようになります。

5. 白翁玉(はくおうぎょく)

サボテン 花  観葉植物 多肉植物  仙人掌 

白翁玉は、細く鋭いトゲを茎の周りいっぱいに咲かせる玉サボテンです。よく見かけるサボテンの1つなので、手にとる機会も多く育て方もサボテンの中では簡単だとされています。3年くらい株を育てていると、赤に近いピンク色の花を茎の上に咲かせます。

サボテンの花が咲かない原因は?

サボテン 花

1. 日光に当てすぎ/暗すぎ

■夜も明るい場所で栽培している

1日中明るい場所だと、サボテンの生育リズムが乱れて花が咲きづらくなります。街灯の近くにあるベランダなど夜も明るい場所に置くのは避けてください。

■日光が足りない

たっぷりと日の光を浴びていないと、元気に育たず花は咲きません。室内で育てている方は、少なくとも1日に3~4時間は日光に当てるようにしましょう。

2. 水の与えすぎ/乾燥させすぎ

■水のあげすぎ

サボテンはもともと体に水をためこめる性質があるので、たくさんの水は必要ありません。特に休眠期はほぼ放っておくくらい乾燥気味に育てます。生育期であっても、土が乾いたら水やりをするくらい回数は少なくてかまいません。

■水が足りない

いくら水が少なくてよいとはいっても、水を全く与えないとサボテンは枯れてしまいます。また、休眠期のうちは水やりを控えてかまいませんが、生育期は生長するために水を必要とします。土の状態をチェックすることが、水やりのタイミングをつかむ近道です。

3. 株が未熟

サボテンの種類によっては、花を咲かせるために年齢を重ね、株が大きくなっていないといけないものがあります。たとえば、花を咲かせるサボテンとして知られる「月下美人」は、5年ほど育て続けないと花を咲かせません。あらかじめ、どのくらいで花が咲くのか購入前に確認しておくとよいですね。

4. 根詰まりを起こしている

生長がゆっくりとはいえ、サボテンは根を生やして大きくなり、鉢が窮屈になっていきます。また、鉢で育てていると土の状態はどんどん悪くなります。1~2年に1回は新しい土に植え替えることで、育ちやすい環境を作り出していきましょう。

5. 室温や気温が高い

サボテンが花を咲かせるためには、寒さに当てて休眠させることが大切です。特に室内は暖房がきいていて、休眠しづらくなっています。風通しのよい窓辺で、暖房の風の当たらない場所で栽培していきます。

花が咲くサボテンを育ててみよう

サボテン 花

サボテンは種類が多く、花の見た目や咲き方も色々あります。ボールのような茎に小さな花が咲くもの、長く伸びた茎のてっぺんに大きな花を咲かせるものと、見た目の華やかさが違ってきますね。インテリアとしてサボテンを取り入れるなら、花の姿も意識しながら育てる株を選ぶのも楽しいですよ。

更新日: 2023年06月28日

初回公開日: 2016年10月26日

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