ゴールドクレストは、寒さにとても強く、こんもりとした樹形がかわいらしい庭木です。また、円錐形の樹形をしていることから、クリスマスツリーとしてよく用いられます。しかし、暑さに弱く、日本の夏の高温多湿な環境が苦手なことから、暖かくなる頃にきちんと剪定をしてあげないと枯れてしまうことがあります。そこで今回は、ゴールドクレストの剪定の時期と方法を詳しくご紹介します。
ゴールドクレストに剪定が必要な理由は?
ゴールドクレストは、日当たりがいい環境を好み、寒さにとても強い特性があります。しかし、過湿を嫌い、葉の内側が蒸れると枯れてしまいます。
そのため、日本の夏を無事に過ごすことが難しく、庭木の場合は特に、大きな木にまで生長させるのはとても大変です。また、無事に大きくなったとしても、20~30mほどの大木になると風邪のきつい日本では倒れてしまうため、高さと重さを維持するための剪定は必要不可欠です。
ゴールドクレストを剪定する時期は?
ゴールドクレストは、3~6月か、9~10月に剪定を行うのが適しています。特に日本の梅雨は湿気が多く、ゴールドクレストの苦手とする環境なので、3~6月には必ず剪定をしましょう。
梅雨前にきちんと剪定をしておけば、9~10月の剪定は、樹形を整える程度の剪定でかまいません。真夏は木が暑さで弱っているので、剪定は行わないようにしてください。
ゴールドクレストの剪定の方法は?
ゴールドクレストなどのコニファー類は、金属で切りそろえた箇所が赤く変色してしまいます。そのため、できるだけ手をつかって樹形を整えていきましょう。
まず、生育期の3月に芽摘みをします。葉の先1cmほどを摘み取っておくと、脇から新しい芽が出て葉が密になり、樹形のボリュームが増して形がよくなります。そして、木の高さを伸ばしたくない場合は、木の頂点を摘み取る「芯摘み」を行い、樹高を調節します。このとき、頂点に勢いのいい枝が複数ある場合は、1本だけ残して他は根元から切り落としてしまいましょう。
その後、木の内側を剪定して風通しをよくしていきましょう。内側の茶色く枯れてしまった枝は、全て切り戻してしまいます。このときに、枯れた葉や切り落とした葉を木の内側に残さないようにしてください。もし下絵だが枯れてしまっているようであれば、最後に上に枝をまとめてこんもりとしたトピアリー仕立てに刈りこんでいきましょう。
9~10月の剪定は、梅雨前につくった樹形を維持するよう、伸びて飛び出てしまった枝を軽く切り戻すようにしてください。
ゴールドクレストを剪定して枯れる心配を減らそう
ゴールドクレストの剪定は、神経をつかいます。しかし、きちんと剪定を行うことで日本の過酷な過湿の環境でも育っていくことができます。そのため、長く庭木として育てたい場合は特に、剪定を適切な時期にかかさず行うようにしてください。
元気に育てていると、ときどき元気のいい枝が新たな幹になろうとします。これは、ゴールドクレストの生長を阻害してしまうので、幹は1本になるように育てることがポイントですよ。
更新日: 2022年05月11日
初回公開日: 2015年08月10日