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オンシジューム(オンシジウム)の花言葉と育て方|植え替え方法は?

ひらひらとした花をたくさん咲かせるオンシジューム。元々は樹の上に着生する植物ですが、切り花や洋ランとして栽培されるなど、多くの人に愛されている花の1つです。今回は、そんなオンシジュームの花言葉や種類、植え替えの方法など育て方についてご紹介します。

オンシジューム(オンシジウム)の花言葉は?

オンシジューム オンシジウム

『可憐』『気立てのよさ』『一緒に踊って』『協調』『蕾のままでいて』『清楚』『野心的な愛』

「可憐」は、蝶のように見える小さな花をたくさんつけることにちなんでつけられました。また、英名のDancing lady orchid(踊る女性のラン)のように、女性が踊っているような花姿から、「一緒に踊って」という花言葉が生まれました。

オンシジューム(オンシジウム)の花の色や別名は?

学名
Oncidium spp.
科・属名
ラン科・オンシジューム属
英名
Dancing lady orchid
Butterfly orchid
Oncidium
原産地
中南米
開花期
10~4月
花の色
黄、ピンク、白、赤、オレンジ
別名
オンシジューム
オンシジウム
雀蘭(すずめらん)
群雀蘭(むれすずめらん)

オンシジューム(オンシジウム)とは?どんな花を咲かせる?

オレンジューム オレンジウム (2)

オンシジュームは、西インド諸島~南アメリカの熱帯地域が原産の洋ランです。自生する場所は、低地から高地まで多様なため、それぞれの環境に合わせて変化をとげた種類がたくさんあります。

草丈は10~70cmと品種によって異なり、直径1.5~2.5cmの小さな花を茎先にたくさんつけます。1本の細長い茎に、10~50輪の花をつける姿は、ボリュームたっぷりです。

日本へは明治時代に渡来してきましたが、華やかさがなかったことから、当時はそこまで知名度が高くはなかったようです。

オンシジューム(オンシジウム)の開花時期や見頃の季節は?

4~6月、9~10月、12~1月と、開花パターンが3つほどあり、品種によって異なります。中でも8~12月頃が最盛期といわれ、種類が多いため、年中見かけることができる花です。

オンシジューム(オンシジウム)の種類は?

オレンジューム オレンジウム (3)

原種だけで約400種類あるオンシジューム。花色も黄色だけでしたが、品種改良によってピンク・白・赤・オレンジなどが生まれ、近年はパーティの飾りや花束に使われるなど人気が高まっています。

花色が豊富になる前は、葉っぱの形で「薄葉系」「剣葉系」「棒状葉系」「厚葉系」の4つのグループに分けられていました。

● 薄葉系

黄色の花と1~2枚の薄い葉っぱ、株元の茎が太く大きいのが特徴です。オンシジュームの中で最も多い系統で、切り花や鉢植えによく利用されています。

● 剣葉系

肉厚な葉の先が、刀のようになっているのが特徴です。茎は太くならず、カラフルな花色で、品種の多くは、トリムニア属という別属に分けられています。

● 棒状葉系

棒状の肉厚な葉が特徴です。品種の多くは、トリコセントラム属に分けられています。

● 厚葉系

葉と茎がともに肉厚で、茎元も大きくなり、葉を1枚だけ直立させます。品種の多くはサイコプシス属に分けられています。

オンシジューム(オンシジウム)の種類は?

オレンジューム オレンジウム (1)

オンシジューム・アロハ・イワナガ

最もよく見かける品種です。丈夫で花付きがよく、バルブも太いため育てやすいのが特徴です。

オンシジウム・メイフェア “イエロー・エンジェル”

鮮やかな黄色い花をつける品種です。草丈が高く、ボリュームのある華やかな花姿になります。

オンシジウム・シャリーベイビー “スイートフラグランス”

その名前の通り、チョコレートのような甘い香りが特徴の品種です。

オンシジウム・トゥインクル

クリーム色の花は、バニラの香りを放ちます。育てやすく増やしやすい品種です。たくさんの花がつくので、開花の時期には花の重みで稲穂のように垂れます。

オンシジウム・ケイロホルム

冬に咲く小型の原種です。オンシジュームの中では湿り気のあるところを好み、花が咲くと香りを放ちます。

オンシジウム・オーニオソリンカム

赤茶色の花をつけ、よい香りを放つ品種です。南アメリカが原産地で、よい香りを目的とした品種改良にも利用されます。

オンシジューム(オンシジウム)の育て方のポイントは?

5月初旬~10月中旬頃までは、屋外の風通しと日当たりのよいところで育てるのがポイントです。ただ、長時間直射日光が当たる場合は、35%程度の遮光ネットを使うのがおすすめです。冬は、日光がよくあたる10度以上の室内で管理しましょう。

オンシジューム(オンシジウム)の植え方!鉢植えの時期と方法は?

着生植物のため、水苔を入れた鉢で育てるのが一般的です。4~5月頃、鉢いっぱいに水苔を入れ、根を水苔で囲むように植えつけましょう。新芽が出てきやすいよう、苗と鉢の間に株半個分ほどのスペースを確保するのがポイントです。

オンシジューム(オンシジウム)の土作り、水やり、肥料の施し方は?

土作り

水苔に植えるのが一般的です。ただ、プラスチック鉢なら、バーク、ヤシ殻チップを主要に、軽石を混ぜた土を使っても構いません。水はけと水持ちのバランスをよくしましょう。

水やり

1年を通して、土が乾きはじめたら、水をたっぷりやりましょう。乾燥させないように気をつけてください。

肥料

4月中旬~7月までは、月に1回ほど有機質の固形肥料を与えます。合わせて4月中旬~9月末まで、週に1回ほど液体肥料を与えると生育がよくなります。

オンシジューム(オンシジウム)の植え替えの時期と方法は?

2~3年に1回、4~5月頃に植え替えをします。鉢からバルブがはみ出したくらいが、植え替えの目安です。傷んだ水苔を切り取り、新しい鉢に新しい水苔を入れて植え替えます。大きすぎる鉢は、根腐れを引き起こすので、注意してください。

オンシジューム(オンシジウム)の寄せ植えの時期とおすすめの花

草丈が低く、異なる花色や葉色の植物との寄せ植えに向いています。グズマニアは、赤と濃い緑色の葉をもっているので、オンシジュームとの相性がよいですよ。

オンシジューム(オンシジウム)の剪定方法と時期は?

花びらが透けてきたり、落ちはじめたりしたら、茎の下を切りましょう。早めに切り取るほど、翌年の花つきがよくなりますよ。また、花が咲く前、芽が伸びたら支柱を立てます。支柱がなくても花は咲きますが、横に伸びたり、下向きに垂れたりして、草姿が乱れてしまいます。

オンシジューム(オンシジウム)の増やし方!株分けの時期と方法は?

4月頃、株分けで数を増やします。株の根元にバルブが4つ以上できたら、親株に2つのバルブをつけたまま、根を傷めないように切り離します。切り離した株は、水苔やバークに植えつけましょう。古いバルブは新しい株の養分になるので、そのままにしておいてください。

オンシジューム(オンシジウム)の栽培で気をつけたい病気や害虫は?

アブラムシ

3~10月にかけて、風通しや日当たりの悪い環境ではアブラムシが発生しやすくなります。見つけたら薬剤を散布するか、数が少ない場合は手作業で取り除いていきましょう。

カイガラムシ

株の間が詰まっていると、カイガラムシがつきやすくなります。株同士の間隔を十分空けることが予防になりますよ。見つけたら、ブラシなどで株からこすり落としてください。

オンシジューム(オンシジウム)をガーデニングに加えてみよう

オレンジューム オレンジウム (5)

オンシジュームは、条件がよければ1~1.5ヶ月ほど花を咲かせます。香りのよい種類が多く、置いておくだけで部屋中がよい香りにつつまれ、リラックスできますよ。小型~中型は育てやすく、初心者の方におすすめです。

更新日: 2021年11月02日

初回公開日: 2015年11月12日

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