夏の伝統的なイベントの1つである七夕。天の川によって引き裂かれた織姫と彦星が、1年に1度会うことができるロマンチックな日ですよね。願い事を書いた短冊を笹に飾って、星が光る夜空を見上げた記憶のある人も多いのではないでしょうか?そんなときに花を一緒に飾ると、より華やかな雰囲気を演出することができそうですね。今回は、プレゼントにもおすすめの、七夕に飾りたい花を8種ご紹介します。
1. アジサイ(紫陽花)
青やピンクの花が集まって鞠のような姿になるアジサイ。梅雨に咲く花として知られ、和歌に詠まれるなど古くから日本人に親しまれてきました。
そのかわいらしい花は、笹の涼しげな葉っぱとも相性抜群。一緒に窓辺に飾ると、爽やかな夏らしい風景を楽しめますよ。ちょっと変わり種がほしいという人は、ガクアジサイを選ぶのがおすすめです。
2. 花菖蒲(ハナショウブ)
花菖蒲は、すっと上に伸びた葉っぱと、落ち着いた濃い紫色の花が特徴の草花です。シックで大人な雰囲気があり、華道の花材にものよく利用されます。
和を感じさせる陶器でできた花瓶に1輪刺すだけでも存在感がありますよ。江戸時代から栽培され、今では2,000を超える品種があるので、自分好みのものを探す楽しみもあります。
3. 桔梗(キキョウ)
桔梗は、秋の七草としても親しまれ、家紋のモチーフにもなっている花ですよね。紙ふうせんを膨らませたような蕾が特徴で、白や紫の花が咲きます。
花が星形で、夜空にかがやく織姫と彦星とマッチして、七夕の夜を彩ってくれますよ。また、風水でも仕事運がアップする花とされていて、南側の窓辺に飾るとよいそうです。
4. 睡蓮(スイレン)
七夕である7月7日の誕生花は、スイレン。水面に浮いたように花を咲かせる水生植物で、何枚も重なった花びらが広がる姿は、幻想的な風景を作り出してくれます。
フランスの画家モネの絵画で知っている人も多いのではないでしょうか?どうやって育てるのか不思議な植物ですが、睡蓮鉢に浮かべれば実は自宅でも簡単に栽培できるんですよ。ベランダなど限られたスペースでもその美しい花を楽しめることから、プレゼントにも人気です。
5. ベゴニア
ベゴニアは、世界中の熱帯~亜熱帯にかけて分布する多年草です。原種の数は2,000を超え、園芸品種は10,000以上あると言われているほど種類が豊富。
そんな中には、「彦星(ヒコボシ)」「織姫(オリヒメ)」と名付けられた品種もあるんですよ。いずれも根茎性ベゴニアと呼ばれる葉っぱを楽しむ種類で、花や葉っぱが星形をしていることから名付けられたのかもしれません。とてもめずらしい品種なので、見つけられたらそれも運命かもしれませんよ。
6. ノウゼンカズラ(凌霄花)
ノウゼンカズラは、真夏の暑い時期に鮮やかなオレンジ色の花を咲かせる花木です。7月のはじめに見かけることから、七夕とノウゼンカズラの花が結びついている人もいるかもしれませんね。
平安時代の古くから日本で栽培され、フェンスや壁を気根に伸ばして生長していきます。初夏は涼しい雰囲気の花が好まれますが、あえて明るい花が庭にあると、夏の夜空を照らしてくれそうですね。
7. 朝顔(アサガオ)
朝顔の別名は、「牽牛花(けんぎゅうか)」と言います。この牽牛とは、牛飼いの青年を意味する中国語で、彦星のことを指します。
この牽牛の花とされる朝顔の花が開けば、彦星と織姫が無事に1年に1度の出会いを果たすことができたとされ、縁起がよいとされているんですよ。この言い伝えから、入谷で行われる朝顔市は、必ず7月7日付近に開催されるそうです。
8. ムクゲ(木槿)
ムクゲは、一重の花の中心に太く突き出した柱頭が目を引く夏の花です。淡いピンクや白の花びらが美しく、女性的な印象でどこか織姫を思わせます。ハイビスカスの仲間で、長い間花を咲かせ続けることから、夏のガーデニングに取り入れる人も多いんですよ。
花を飾って七夕の夜を楽しもう
七夕の笹には、邪気をはらう役目とともに、願い事を空に届けてくれる役目があるそうです。これは、笹の葉っぱが船の形に似ているから。そう考えると、じっくり考えて短冊に願い事を書きたいですね。また、織姫と彦星の逢瀬を、すてきな花で彩ってあげられたら、夜空を眺めながら明るく朗らかな気持ちになれるかも知れませんよ。
更新日: 2022年03月30日
初回公開日: 2016年05月20日