アカシアは、金色のシャワーのような花姿が美しい花木です。束になって咲き乱れる、黄色の花びらは、道行く人目を惹きます。庭木を探している方におすすめしたいアカシア。庭のシンボルツリーとして育ててみてはいかがでしょうか。
今回は、そんなアカシアの木の花言葉や種類、ミモザとの違いについてご紹介します。
アカシアの花言葉は?
『秘密の恋』『友情』『豊かな感受性』『気まぐれな恋』『堅実』『エレガンス』
「秘密の恋」という花言葉は、内気なインディアンの若者が愛を告白するときに、アカシアの花を使っていたことが由来といわれます。「豊かな感受性」は、小さな雄しべが集まってポンポンのような形になっている、繊細な花の姿にちなんでいます。
アカシアの花言葉は色で異なる?
アカシアの花言葉は色でも異なります。黄色の花言葉は「秘密の恋」、オレンジ色の花言葉は「エレガンス」です。誰かにプレゼントするときに、違いがあることを知っておくと便利かもしれないですね。
アカシアの花の色や開花時期は?
- 学名
- Acacia Mill
- 科・属名
- マメ科・アカシア属
- 英名
- Acacia
- 原産地
- 温帯・熱帯地域、オーストラリア
- 開花期
- 3~6月
- 花の色
- 黄、淡黄、濃黄
- 別名
- 銀葉アカシア(ギンヨウアカシア)
房アカシア(フサアカシア)
モリシマアカシア
アカシャ
アカシヤ
アカシアの木とは?どんな花を咲かせる植物?
アカシアとは、マメ科・アカシア属に分類される植物の総称です。600種類ほどがオーストラリアを中心として温帯・熱帯地域に自生しています。
また、「アカシア蜂蜜」の原料となる、別属のニセアカシアをアカシアと呼ぶこともあります。
樹高は、1~2mの小型な品種から、20mを超える大型な品種まで様々。春~秋にかけて、多くが黄色い花を咲かせます。まれに白い花を咲かせる品種もあります。
花もポンポンのように丸く咲くもの、枝全てを覆い尽くすもの、棒状に見えるものなど見た目も多様です。羽状複葉と呼ばれる、羽のように隙間なく葉っぱを、左右対称につける性質があります。
アカシアの木とミモザとの違いは?
アカシア属には、「ミモザアカシア」という品種が存在するため、アカシアのことを「ミモザ」「ミモザアカシア」と呼ぶことがあります。
しかし、植物学上でのミモザ(mimoza)とは、マメ科オジギソウ属の植物の総称であり、アカシアのことではありません。
ミモザアカシアが、オジギソウ属の植物と花姿が似ていることが由来となって名付けられてから、混合されることが多くなりました。アカシアの花色は黄色や白色ですが、オジギソウは紫色をしています。
また、オジギソウは葉っぱを触ると、葉っぱ内の水分などを飛ばし、その圧力で葉っぱを閉じて「お辞儀」をしているような動きをしますが、アカシアはしない、といった違いがあります。
アカシアの木の種類や品種は?
アカシアには、600種が分類され、品種は1,000を超えるとされています。今回は、日本で育つ代表的な品種をご紹介します。
フサアカシア(房アカシア)
オーストラリア原産の常緑性高木です。2~4月頃に開花期を迎え、枝を覆い尽くすように黄色い花を咲かせるのが特徴です。花を房状につけることにちなんで、名付けられました。
日本では、花木や切り花として利用されています。また、イギリスでフサアカシアをミモザ(mimosa)と呼んだために、日本でもアカシアをミモザと呼ぶようになったといわれています。
葉の裏側と、新芽が銀色(シルバー)で、ギンヨウアカシアよりも葉が大きく、葉数も1本あたり30~40枚と倍以上ついています。
ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)
オーストラリア原産で、フサアカシアとよく似ている常緑性高木です。樹高6~10mで花は黄色く、葉は銀色をしています。フサアカシアと比べて、樹高が低く、枝に毛が生えておらず、花が少し大きいという違いがあります。
サンカクバ・アカシア(三角葉アカシア)
オーストラリア原産の、常緑低木です。樹高2~6mで、他のアカシアよりも小型のため、狭い場所での栽培や切り花などに利用されます。
先が尖った三角形の葉は、裏がシルバー色になっているのが特徴です。
スノーウィリバーワトル
オーストラリア原産の常緑低木です。樹高3~5mと小型で、ブッシュ状と呼ばれる根本から複数の枝を生やすタイプのアカシアです。
黄色の花が咲くと、甘い香りを放ちます。ブッシュ状なので、主茎がどれかはわからず、1本あたりの枝の寿命が短いのが特徴です。
モリシマアカシア
オーストラリアやタスマニア原産の常緑高木です。樹高6~20mほどまで生長し、樹皮が黒く、春になると黄色の花を咲かせます。日本では、緑化樹や肥料樹として植えられていますが、海外では日光を遮るほど葉が茂り、他の植物の生育を妨げるとして、「世界の侵略的外来種ワースト100」に選ばれています。
キンゴウカン(金合歓)
南アメリカ原産の常緑低木で、樹高3~8mほどに生長します。花はよい香りがすることから、香料として香水に利用されています。
また、樹皮や果実からはタンニンがとれるので、染色やインクの原料にも使われます。耐寒性はなく、温室で栽培する必要があります。
アカシアの木を育ててみよう
アカシアは、観賞用の庭木や鉢植えだけでなく、切り花やドライフラワーにして楽しむことができます。
よい香りのする品種を育てて、花瓶に挿し、部屋に飾ってみてはいかがでしょうか。
更新日: 2021年01月06日
初回公開日: 2015年11月15日