観葉植物のなかでも知名度の高いポトス。このポトスは「挿し木」や「水挿し」などの方法でかんたんに数を増やすことができます。たくさん飾れば緑のある爽やかな空間を作ってくれますよ。
今回はポトスの増やし方を、挿し木、水挿し、株分けの3つの方法に分けてご紹介します。
そもそもポトスはどんな植物?特徴は?
ポトスは亜熱帯原産のサトイモ科の植物です。その特徴は、なんといってもツル。多くの植物で茎に当たるのがこのツルで、水分を内部に保つ性質があります。ポトスはもともと生長力が強く、根やツルをどんどん生やして広がっていきます。そのため、増やすのも難しくないんですよ。
ポトスの増やし方は?どうやって増やす?
ポトスの数を増やす方法は3つあります。切ったツルを土に入れて増やす「挿し木」、土ではなく水に入れて増やす「水挿し」、ポトス自体を根っこから分割して大きく切り分ける「株分け」の3つです。
いずれの方法も、「根が出始め、苗として育てられる」「根が土に定着した」状態になれば増やすのに成功したといえます。
方法によって、何を用意するか、いつ作業するか、どんな手順ですすめるかが異なるため、以下でそれぞれの増やし方をより具体的にご紹介します。
ポトスの増やし方。挿し木の手順や時期は?
挿し木とは、短く切ったツルを土に挿して根を生やして新しい苗にする、植物を増やす定番の方法です。
切って土に挿すだけと作業がかんたんなので、初めての方でも気軽にポトスを増やして楽しめます。
■ 用意するグッズ
- ポトスのツル
- 清潔なハサミ
- 割りばし
- 挿し木用の土
- 土を入れる容器(植木鉢、育苗ポットなど)
■ 時期
適した時期は5~7月で、東京より西の地域なら9月上旬頃まで可能です。剪定の時期とも重なるので、剪定で切ったツルを使うと効率的に数を増やせますよ。
■ 挿し木の手順
- 小さな鉢や育苗ポットに土を入れる
- 水をかけて土を軽く湿らせる
- ポトスのツルを5~15cmの長さに切る
- ツルの先端につく葉っぱを2〜3枚残し、他を切り落とす
- 割りばしなどの細い棒で、先ほどの土に穴を空ける
- 節が潰れないように気をつけて、穴にツルを挿す
- 日差しのやわらかな風通しのよい場所で管理する
- 土が乾燥しないよう水やりを続ける
- 1週間ほどで根が生え、新しい芽が出はじめる
■ 成功のためのワンポイント
- ポトスを切るときに、ツルの生え際である節(ふし)を残す
- 『メネデール』などの発根促進剤を用意し、切り口にぬる
- ツルの切り口が繊細なので、土にむやみに抜き差ししない
ポトスの増やし方。水挿しの手順や時期は?
水挿しとは、切ったツルを水に入れて、切り口から根を生やさせる増やし方です。挿し木が「土」、水挿しが「水」に挿すという違いがあります。
透明な容器に入れれば、根の生長がわかりやすく、また、インテリアとして飾れるメリットもあります。
■ 用意するグッズ
- ポトスのツル
- 清潔なハサミ
- 容器(ガラスコップや瓶など)
■ 時期
水挿しに適した時期は5〜7月です。挿し木と同じように、剪定で切ったツルを使うと、効率的に増やせますよ。
■ 水挿しの手順
- ハサミでポトスのツルを5~15cmの長さに切る
- 水を入れた容器にツルを挿す
- 1週間ほどで根が生え、新しい芽が出はじめる
■ 成功のためのワンポイント
- 挿し木同様、ポトスを切るときに節(ふし)を残す
- 毎日水を交換する
- 発根促進剤を用意し水に混ぜる
ポトスの増やし方。株分けの手順や時期は?
株分けとは、大きく育ったポトス1つの「株(かぶ)」ととらえ、それを根ごといくつかに切り分けて育てる繁殖方法です。挿し木などと違い、根がついた状態で分けられるので、根が土に定着すれば成功です。
ただし、数を一度にたくさん増やすことはできない方法でもあります。
■ 用意するグッズ
- ポトス
- 鉢(分ける数分)
- 観葉植物用の培養土
- ナイフ
■ 時期
株分けは、4~7月の暖かい季節が適しています。根に触って、切り分けるという作業があるので、他の繁殖方法よりも根へのダメージをともないます。そのため生長が盛んなこの時期であれば、回復が早いですよ。
■ 株分けの手順
- 水やりを控えて土を乾燥させておく
- 鉢からポトスを取り出す
- 枯れた葉や傷んだ葉を取り除く
- 根を傷つけないように古い土をほぐす
- ナイフで切れ目を入れ、手で2つに分ける(芽が多ければ、さらに細かく分ける)
- 傷んでいる黒ずんだ根を切り取る
- 用意した鉢に分けた株をそれぞれ植え直す
- たっぷりと水をかける
- 直射日光の当たらない明るい日陰で風通しのよい場所において管理する
- 1〜2週間したら通常の苗と同じように育てる
■ 成功のためのワンポイント
- 大きく育った元気のある芽を見極めて植える
- 株を細かく切り分けすぎない
増やしたポトスのその後はどう育てる?
それぞれの方法で根を生やし生長したら、そのままの状態で育て続けることができます。水挿しの場合も「水耕栽培」として、土を使わずに育てていけます。
ただし、育苗ポットを使って挿し木で増やした場合のみ、すぐに植え替えが必要になります。育苗ポットは繁殖を目的にした容器で、そのまま育てることに向かないからです。
底が浅いので根が生えたかどうか確認しやすい反面、植え替えの必要があることを覚えておきましょう。
増やし方を覚えてポトスを育ててみよう
ポトスは丈夫で育てやすいことから、ほかの植物とくらべても増やしやすい観葉植物です。手順を覚えてぜひ増やしてみてください。
もし失敗しても、すぐにツルを伸ばしてくれるので何度でも挑戦できますよ。ポトスの数を増やして、色々なお部屋に飾って楽しんでみてくださいね。
更新日: 2022年06月08日
初回公開日: 2015年07月27日