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ネギの栽培|プランターの育て方、種・苗の植え方は?

ネギは、古くから薬味などで利用されてきたユリ科の植物です。疲労回復や血行促進の効果があるアリシンという成分が含まれ、食べると体がポカポカに。冬の鍋料理には欠かせない野菜ですよね。今回は、ネギの育て方について、種まき・苗植えの時期や方法、畑やプランターでの栽培方法などをご紹介します。

ネギの栽培のポイントは?

ネギ 地植え

土の状態、質がとても大切です。湿度の高い環境が苦手で、水はけのいい土を好みます。深く植えて育てるため土の影響を受けやすいので、土を盛って崩れにくい土質が適しています。

基本的には、畑で育てる野菜のため、ある程度大きくなったら畑へ植え替えます。

ネギの土作り!畑やプランター別

畑の土作り

酸性の土壌に弱いため、種をまく2~3週間前に、土に苦土石灰を混ぜて酸性度を調節します。畑の土1㎡あたり、200gほど苦土石灰を混ぜ、寝かせておきます。

セルトレイ・プランターの土作り

種まきは、種まき専用の培養土を、苗植えは野菜用培養土を使用します。

土の追加

植え付けてから2~4週間後、2ヶ月後、3ヶ月後の3回、ネギの葉が分かれているところまで土を盛ります。土に隠れている部分がネギの白い部分になります。

ネギの水やり、肥料の与え方は?

水やり

畑に植えたネギは、水を必要としません。種まきから発芽するまでは、土が乾かないよう水を与えますが、それ以降の水やりは不要です。葉がしおれて元気がないときだけ与えるようにしましょう。

肥料

畑に植え付けるときは、ワラの上にゆっくり効く緩効性化成肥料をばらまきます。プランターに植え付けるときは、牛糞堆肥を混ぜ込んでおきましょう。また、新たに土を被せるたびに、緩効性化成肥料や油カス、牛糞を混ぜて、肥料を追加します。

ネギの種まき!時期や植え方は?

3~4月か、9~10月が種まきの適期です。セルトレイに種をまくと、苗の発育が揃いやすくなり、畑に直接まくと植え替えをしなくて済むので、手間が少なくなります。

畑の場合

  1. 高さ10~20cm、幅80~100cmほどの高さに土を盛って平畝(ひらうね)を作る
  2. 平畝の上に20~25cm間隔に深さ1cmのスジをつける
  3. スジの上に、重ならないようにして種をまく
  4. 土を軽くかけ、手で抑えた後、水を与える
  5. 発芽後、苗が混み合っているところは3~5cm間隔に間引く
  6. 苗が長さ10~15cmに育ったら、根元の土を寄せる
  7. 後は、菜園に苗を植え付けたときと同じ手順で管理する

セルトレイの場合

  1. 水を含ませた土に指で穴を空け、それぞれに2~3粒の種をまく
  2. ビニールなどを被せて土が乾燥しないように管理する
  3. 発芽したら丈夫な芽だけを1本残して間引く
  4. 長さが10~15cmになったら畑やプランターに植え替える

ネギの苗植え!時期や植え付け方は?

長ネギ ナガネギ 地植え

3~4月と7~8月が苗の植え付け適期です。特に7~8月に植えると育てやすいですよ。また、ワラを入れることで隙間ができ、酸素を保ちやすくなります。プランターは、できるだけ底の深いものを選びましょう。

畑や菜園に苗を植える

  1. 幅15~20cm、深さ20~30cmの深い溝を掘る
  2. 溝の壁に立てかけるようにしながら、苗を10cm間隔に植え付ける
  3. 溝の底から土の半分まで、ワラを入れる(先端が互い違いになるよう向きを変えて重ねる)
  4. ワラの上に肥料をまく
  5. ワラが隠れる程度に土を被せる

プランターに苗を植える

  1. 幅50cm以上、深さ15cm以上のプランターを準備する
  2. 土に牛糞堆肥を混ぜたものをプランターに入れる
  3. プランターの中心あたりで、底に届くくらい深い溝を掘る
  4. 4~5cm間隔で苗を溝に立てかける
  5. 苗に向かって土を寄せる※ 深さのあるプランターであれば、以下6~8の作業は不要
  6. 苗の間に20~30cmの支柱を立てる
  7. 日があたらないよう、株元を10cmほど新聞紙や布で覆う
  8. その後、生長に合わせて株元を覆う土の部分を増やしていく

ネギの収穫時期と方法は?

ネギ 収穫

白い部分の長さが40~50cmになったら収穫します。無理に抜くとちぎれてしまうので、盛った土を崩して、根元を握って土から抜き取りましょう。株の両サイドから、溝の部分を掘り起こすと収穫しやすいですよ。

ネギの栽培!ネギ坊主ができたら?

収穫が遅れるとネギ坊主ができてしまいますが、実はネギ坊主も美味しく食べることができます。若い状態のネギ坊主なら生のままほぐして薬味として、そうでなければ天ぷらや炒め物として食べるのがおすすめです。

ネギの栽培で注意する病気や害虫は?

黒斑病

糸状菌のカビが原因の病気で、梅雨の時期など高温多湿で発生します。病気になると、淡褐色や暗紫色の小さな斑点が茎に生じ、斑点がどんどん拡大して、ネギを枯れさせます。

一度発症すると治療できないので、病変のある株は根から取り除き、焼却処分します。株同士の間隔をとって風通しをよくし、土の水はけをよくすることで予防できます。

アブラムシ

葉や茎の汁を吸う害虫です。一気に増殖することから、寄生されるとすぐに株が枯れてしまいます。5~6月、10~11月に多く発生するので、見つけたらすぐに野菜に使ってもかまわない殺虫殺菌剤で防除してください。

ネギは栄養豊富な野菜!家庭菜園におすすめ

ネギ  栄養

ネギは、ビタミンと食物繊維が豊富に含まれている野菜です。ネギのニオイ成分であるアリシンには、血行促進や疲労回復の効果があり、夏はそうめんやうどんの薬味として活躍し、冬は鍋に入れてその甘みを堪能できますよ。

ネギの育て方は他の野菜に比べて簡単なので、収穫する楽しみをたっぷり味わえます。家庭菜園初心者にもおすすめです。

更新日: 2021年09月15日

初回公開日: 2015年09月17日

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