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桃の木の剪定を徹底解説!摘蕾、摘果の時期と方法は?

春は、ピンクの花がかわいらしく色づき、夏になると甘い実を付ける桃。生育がよい果樹で、1年でたくさんの枝葉を茂らせます。そのため、そのままにしておくと幹に日光が当たらず、株が弱ってしまうことも少なくありません。また、甘い実を収穫するためには、摘蕾・摘果も欠かせない作業です。今回は、桃の木の剪定、摘蕾、摘果の時期と方法をまとめました。

桃の木の剪定!時期と方法は?

桃の木は、たくさん日が当たるようにすると、甘くおいしい実を付けることができます。木が若いうちから樹形を整え、成熟してきた木の幹にはたくさんの日光を当てて株の生育を保ちます。

植え付け~4年目

果樹を植え付けてからしばらくは、実を付けるように木を仕立てていかなければいけません。そのため、樹形を作るための剪定を植え付けてから4年目くらいまでは行います。12~2月の休眠期が適期です。木が「Y字」になるように仕立て、左右バランスよく枝を広げていけるようにします。

1. 幹から左右に生える太い枝を2本残し、他は切り落とします。
2. 残している太い枝から出てくる枝のうち、それぞれ先端のもの2~3本残し、他を切り落とす
3. 新しく伸びてきた枝は、1/3ほどの長さに切り詰める

4年目以降

すでにY字に樹形が整っているので、新しく伸びた枝の先端を1/3ほどの長さに切り戻していきます。また、混みすぎているようであれば、枝を間引いて風通しをよくしていきます。

夏の剪定

生育期の夏に枝をよく伸ばし、冬にきちんと選定していても枝が伸びすぎたり、混み合ったりするときがあります。そのため、不要な枝を切り落とす程度の弱い剪定は行ってもかまいません。また、必要に応じて枝を誘引して樹形を整えてください。ただ、太い枝を切り落とすと、そこから病気が親友するおそれがあるので注意してください。

桃の木の摘蕾・摘果の時期と方法は?

摘蕾や摘果によって、実る果実の数を減らしていきます。これによって、残った実に十分栄養が行き渡り、甘くおいしい実を収穫することができます。また、株や根への負担を減らすことができ、翌年以降の生長にもよい影響を与えます。

摘蕾

花が開く前の2月下旬~4月中旬に、枝に付いた蕾を手や剪定バサミで摘み取っていきます。ただし、品種によっては、結実しづらい品種もあるので、「白鳳」や「あかつき」など花粉の多い品種のみ摘蕾は行ってください。

30cm以上の長い枝は、先端から10cmほどのところについている蕾を残し、他を摘み取っていきます。先端から幹に向かってしごき落とすと簡単です。長さ10cmほどの短い枝は、先端の蕾を残しましょう。そして、残した蕾のうち、上向きのものは摘み取って、長い枝なら4~6個、短いものなら1~3個蕾が残ると最適です。

摘果

実がまだ青い4月下旬~7月に、摘果を行って選別します。桃は、不要な実が自然に落ちる「生理落果」があるので、その前後に行うとよいですよ。

まず、生理落果が終わった後に、1回目の摘果をします。それぞれの枝に実が6~4個残るように、実を摘み取っていきます。そして、気温が安定し、実も大きくなった5月下旬~7月に2回目の摘果をして仕上げです。それぞれの枝に実が1~2個残るよう摘み取っていきましょう。大きく、虫に食われていない葉の付いたものを残すとよいですよ。

桃の木の剪定は時期を間違えないように

桃の木は、若い枝に花芽をたくさん付けるようになります。そのため、枝が伸びる前の休眠期に剪定をしないと、花が咲きづらくなり、結果的に見付きが悪くなってしまいます。特に花粉が少ない品種は、剪定の時期を間違えると、全く花が咲かないことも少なくありません。

12~2月は肌寒い季節でつらいですが、頑張って翌年のために剪定をして、たくさんの実を収穫してくださいね。

更新日: 2023年03月08日

初回公開日: 2015年12月18日

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