少し肌寒い2月頃から、黄色い鮮やかな花を咲かせる菜の花。花畑いっぱいに咲いている姿からは、元気をもらえますよね。また、栄養価の高い葉物野菜として、料理にもよく使われます。今回はそんな菜の花の栄養や旬の季節、収穫方法、食べ方、茹で方、冷凍保存の方法などについてご紹介します。
菜の花の栄養は?
菜の花とは、アブラナ科の植物の総称です。冬から春にかけて食卓にのぼる機会が増え、料理として利用されることもしばしば。花が咲く前に収穫し、まだ養分が詰まっているやわらかな蕾や茎、葉を食べることから、栄養も満点です。
βカロチン・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンC・鉄・カルシウム・カリウム・食物繊維・マグネシウム・りん・鉄・などが含まれており、他の緑黄色野菜に比べても栄養価が高い食材といえます。
特に体内でビタミンAに変化するβカロチンは、ピーマンの5倍、ビタミンCはホウレンソウの3倍以上あり、免疫力の向上やガン予防に効果的です。また、鉄分も多く、妊婦さんなど貧血が心配な方は積極的に摂りたい食材の1つとなっています。
菜の花の旬の季節や収穫時期と方法は?
旬の季節
空輸技術や栽培方法が確立したことから、スーパーでは周年菜の花を見ることができます。本来は、花が咲く前の2~3月が旬の季節です。千葉県や四国地方で多く栽培されていますよ。
収穫時期と方法
家庭菜園で栽培するときは、12~4月が収穫の適期です。9~10月に種まきをすると、2~3ヶ月ほどで収穫できるようになります。
草丈が30cmほど伸び、蕾が大きく膨らみかけた開花直前に摘み取ります。花が咲いてしまうと、茎がかたく、えぐみもあるので注意してください。一度刈り取った株からは、再び新しい茎が伸びてくるので、草丈が10~15cmほどになったら2回目以降の収穫をしていきます。脇芽のところで摘み取り、太い茎を生長させると、1シーズンでたくさんの菜の花を楽しめ、収穫時期も長くなります。
菜の花の茹で方や食べ方は?
茹で方
菜の花に含まれるビタミンCは、水溶性ビタミンで熱に弱く、茹ですぎると失われてしまいます。また、茎の太さによっても茹で時間を変えた方が、おいしく仕上がります。
■ 茹で時間の目安
・直径5~6mm:30秒
・直径9~10mm:45~60秒
・直径12mm以上:90秒
■ 手順
1. 鍋にたっぷりと水を入れ、沸騰させてからティースプーン1杯の塩を入れる
2. お湯が沸く間に、蕾と茎の部分を切り分ける
3. 先に茎を茹で時間の目安いしたがって茹でる
4. 蕾の部分を30秒ほどさらに茹でる
5. ざるにあげ、冷水で冷やす
6. 十分に冷えたら、かたく絞って水をきる
食べ方
おひたしや辛子和えが定番ですが、パスタに入れたり、炊き込み御飯の具材にしたりとアレンジをきかせることのできる食材です。独特の苦味があることから、アサリなど魚介類との相性も抜群。油でさっと炒める料理は、菜の花の栄養を損なわないのでおすすめです。
菜の花の冷凍保存の方法は?
冷蔵
葉などがしおれやすいので、すぐ使わないときは新聞紙やキッチンペーパーを湿らせて、全体を包みビニール袋に立てて入れて、野菜室で保存します。かためにラップをすると、2~3日は新鮮な状態を保つことができますよ。
冷凍保存
長期保存をしたいときにおすすめの保存方法です。一度かために茹でてからしっかりと水気をきり、ラップに包んで冷凍庫に入れてください。封ができるビニール袋に密閉してもかまいません。1~2ヶ月は保存でき、使うときは自然解凍させてください。
春は菜の花のおひたしを楽しもう
春先においしく頂くことができる菜の花。栄養価が高い食材なので、自分で育てると料理にもう1品加えたいときに役立ってくれますよ。茹で方にはコツがいりますが、保存もきき、色々なレシピに活用して楽しめます。特に旬の時期に収穫したものは甘みもあるので、おひたしにして菜の花本来の味を味わってみてくださいね。
更新日: 2021年03月31日
初回公開日: 2016年01月05日