ハナキリンは、鋭い茎と、色鮮やかな小さな花のコントラストが楽しめる多肉植物です。マダガスカル島が原産で乾燥に強く、暖かい場所であれば1年中花を楽しめることから、インテリアとして鉢植えが育てられています。また、心くすぐられるような花言葉もたくさん持っているんですよ。今回は、そんなハナキリンの花言葉と、その由来や意味などについてご紹介します。
ハナキリン(花麒麟)の花言葉は?
『純愛』『『早くキスして』
ハナキリンは、1~1.5cmほどの小さな花を咲かせます。花びらは2枚で、上下に少し重なりあうようにして付くことが特徴です。この花の姿が唇のようで、上を向いて咲かせる姿がキスをねだっているようにみえることから、「純愛」「早くキスして」といった恋愛にまつわる花言葉が付けられました。
『冷たくしないで』『独立』『自立』『逆境に耐える』
ハナキリンの茎は上に向かってどんどん伸び、最大で2m近くまで生長することもあります。その茎の表面には、2cmほどの太く鋭いトゲが無数に生えています。
このトゲの姿が、他を寄せ付けず、近寄りがたい印象となり、「独立」「自立」「逆境に耐える」といった花言葉の由来となりました。「冷たくしないで」という花言葉は、そんなトゲとは対照的に、かわいらしい花を付ける姿にちなんでいるとされています。
ハナキリン(花麒麟)の名前の意味や由来は?
学名の由来
ハナキリンは、トウダイグサ科・トウダイグサ属に分類される多肉植物で、「ユーフォルビア・ミリー(Euphorbia milii)という学名を持っています。
このユーフォルビアとは、ギリシャ人医師「エウポルボス(Euphorbos)に由来します。彼が、ユーフォルビア属の植物から出る樹液を薬として利用できると発見したことから、属名に採用されたとされています。
和名の由来
「花麒麟(ハナキリン)」という和名が付けられた理由については諸説あります。中でも有力なのは、サボテン科の植物であるモクキリン(杢麒麟)に姿が似ており、1年中花を咲かせることから付けられたという説です。
他にも、キリンの首のように長く茎を伸ばすことにちなんでいるという説もあります。
英名の由来
ハナキリンには、「Kiss me quick(キスミークイック/早くキスして)」「Crown of thorns(クラウンオブソーン/茨の冠)」「Christ Plant(クライストプラント/キリストの植物)」という3つの英名が付けられています。キスミークイックという英名の由来については、「早くキスして」という花言葉同様、唇のような形をした花姿にちなんでいます。
クラウンオブソーン、クライストプラントという2つの英名は、イエス・キリストが十字架にはりつけられたとき、頭に乗せられた「茨の冠」がハナキリンの茎によって作られたとされることに由来しています。ただ、ハナキリンの原産地はマダガスカル島で、イエス・キリストが処刑された聖地エルサレムに当時ハナキリンが生えていたかどうかは、定かではありません。
ハナキリン(花麒麟)の風水の意味は?
ハナキリンはそのトゲにちなんで、風水的には「寄せ付けない」という意味があります。悪いものに対する厄除けにはいいのですが、良い気を寄せ付けないのも困りもの。
風水的な意味では、窓辺や玄関に置いて、悪い気を追い払ってくれることを期待するといいかもしれませんね。
ハナキリン(花麒麟)の花言葉は花や茎の姿から付けられた
ハナキリンは、かわいらしい花言葉と、力強い花言葉と、相反するイメージを持ち合わせた不思議な植物です。ただ、その由来を紐解いていくと、小さく色鮮やかな花と、鋭いトゲを持つ茎のコントラストが花言葉となって表れているのだと納得することができます。
実際にその目でも、ハナキリンの姿を観察してみると、他にも新しい発見があるかもしれませんよ。
更新日: 2020年12月23日
初回公開日: 2016年03月12日