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落花生の育て方を徹底解説!種まきや植え付けの時期・方法は?

殻を取り除いた中の実が、ピーナッツとしてさまざまな加工食品に使われる落花生。千葉県の名産品として知られています。この落花生、どのようにできるか知っていますか?マメ科なので、枝に実ると思われがちですが、実は土の中にできるんですよ。今回は、そんな落花生の栽培について、育て方のポイント、種まきや苗植えの時期・方法、収穫の時期などをご紹介します。

落花生とは?栽培が難しい?

落花生とは、マメ科・ラッカセイ属に分類される一年草です。夏になると、花の見た目はスイートピーに似た黄色い花を咲かせ、受粉すると枯れ落ちます。

この特徴から「落花生」という名前が付けられました。乾燥や病害虫に強く、手間もそれほどかからないことから栽培しやすいです。

落花生の種まきの時期と方法は?

育苗ポット

落花生の種まきの適期は5~6月初旬です。種は殻から取り出し、薄皮を付けたまま一晩ほど水に浸して吸水させておきます。ただし、長時間水に浸けておくと腐ってしまうので注意してください。

  1. 9cmポット(3号)に、種を2~3粒ほど1cmの深さに埋める
  2. 種に3cmほど土をかぶせる
  3. 軽く水やりをした後は、発芽するまで水は与えない
  4. 7~10日ほどで発芽し、本葉が3~4枚になったら鉢やプランター、地面に植え替える

直まき

落花生の種は育てる容器や畑に直接まいて育てることもできます。鉢は10号以上のものに1~2株、60cmプランターなら2~3株が植える目安です。

深さ1~2cmほどの穴を指で空けたら、1箇所につき1~3粒種をまいていきます。株同士の間隔が15cm以上確保できないと、株が蒸れて枯れてしまうので注意してください。

地植えは、土作りをすませた後に作った畝に、深さ1~2cmほどの穴を30~50cm間隔に空けて、種をまきましょう。

直まきはカラスや鳩など鳥に種を食べられることが多いので、ネットなど防鳥対策を施すと安心です。

落花生の苗植えの時期と方法は?

ラッカセイ 落花生 苗

落花生の栽培は、手軽に始められる苗からがおすすめ。苗植えは5~6月が適期です。鉢やプランターは株同士の間隔を15~25cm、地植えは30~50cm空けて植えていきましょう。

水はけのよい肥沃な土を好むので、容器に植えるときは、市販の培養土か、赤玉土(小粒)7:腐葉土2:バーミキュライト1を混ぜたものを使いましょう。そこに苦土石灰と化学肥料を混ぜていきます。

地植えは、植える2週間前に1㎡あたり両手いっぱい(100~150g)の苦土石灰を土へ加えて寝かせておきます。

そして、1週間前に腐葉土や堆肥、肥料を混ぜあわせてから、高さ10cm、幅40~50cmの畝を作り、苗を育てていきましょう。

  1. ポットより少し大きめの穴を掘る
  2. 根に付いた土を崩さないように育苗ポットから取り出す
  3. 株同士の間隔を十分に空けて、植えていく

落花生の育て方!水やり、肥料の時期と方法は?

水やり

落花生は、花が咲く前と咲いた後で水やりのタイミングが違います。苗が根付くまでは水やりをしますが、その後の花が咲くまでは1回の水の量を少なめにしましょう。

花が咲いた後は、土の表面が乾きそうになったら水やりをします。

肥料の与え方

落花生などマメ科の植物は、根に付いた根粒菌によって空気中の窒素を取り込むことができます。そのため、肥料を多く与えてしまうと、窒素分が多すぎて茎葉ばかりが茂ってしまいます。

植えるタイミングで野菜用の化成肥料を控えめに与えた後は、花が咲きはじめたときにカリウムが多めの化成肥料を追加で与えるだけで十分です。

花が咲くのは、6月の終わり~7月頃です。

落花生の栽培で注意する病害虫は?

落花生は、害虫被害の少ない野菜です。

ただ、実が付きだす頃にアブラムシ、ハダニ、ヨウトウムシ、オンブバッタ、オオハバコガ、ネコブセンチュウ、ハンスモンヨトウなどが発生しやすくなります。

日頃からよく苗を観察し、害虫を見つけたら薬剤と散布したり、捕殺したりしてすぐに駆除することが大切です。

落花生の収穫の時期と方法は?

落花生は、種まきから始めた場合、約5ヶ月かけて収穫を迎えます。

10月初旬~中旬頃、葉っぱ全体が黄ばみ、下葉が枯れ落ちはじめたら、収穫の適期。一度試しに掘り出して、サヤに網目が入っていれば、株ごと引き抜いて収穫していきます。

収穫の際、手だけで引き抜いてしまうと土の中にサヤが残ってしまうことも。スコップなどを使って、周りを大きく掘り、株ごと引き抜きましょう。

収穫し終わった落花生は、掘りたてを塩ゆでにしたり、炒ったりするだけでなく、煮豆やピーナッツバターなどに調理してもおいしいですよ。

落花生の育て方のポイントは?

落花生は高温で日当たりのよい環境を好む野菜で、生育適温は25~28度です。日当たりのよいところに植えることが大切です。

また、土の中に実がなるので、粘土質で多湿な土はうまく育ちません。植える前にしっかり耕しておきましょう。

落花生は栽培の期間が長い野菜

落花生は、乾燥や病害虫に強く、栽培しやすい野菜です。しかし、どうしても気になるのが長い栽培期間。種まきからだと、収穫するまでに5~6ヶ月ほどかかります。

ただ近年では早生種と言われる栽培期間が短い品種も出回るようになってきました。落花生の栽培にはじめてチャレンジするなら、早生種を選ぶのがおすすめです。

更新日: 2023年04月16日

初回公開日: 2016年05月05日

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