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リプサリスの育て方|増やし方や植え替えの時期と方法、種類は?

細い茎を様々な方向に伸ばしながら生長するリプサリス。ユニークな形から、室内のインテリアとして人気のサボテンです。大きくなると、ハンギングバスケットに入れて垂らして楽しむことができますよ。今回は、リプサリスの種類や、増やし方や植え替えの方法と時期など育て方についてまとめました。

リプサリスの学名・原産国・英語

学名
Rhipsalis
科・属名
サボテン科リプサリス属
英名
Rhipsalis
原産地
北アメリカ南部~南アメリカ
開花期
1~6月 ※種類による
花の色
白、黄、クリーム
別名

リプサリスとはどんな植物?

リプサリス・メセンブリアンテモイデス

リプサリスは、細い茎が様々な方向分かれて生える姿が特徴の、サボテンの仲間です。北アメリカの南部から南アメリカの熱帯雨林で、木の幹や岩に着生して生息しています。高温多湿の環境を好み、直射日光が苦手で、日があまり入らない場所で育てる植物です。生長すると、春に白いや黄色の花を咲かせ、その後に種をつけます。

リプサリスの種類や品種は?

およそ60種が北南アメリカに分布しています。細いひものような形や、平べったい形など、茎の形状は品種によって様々です。以下に、リプサリスの中でもよく知られる種類をいくつかご紹介します。

リプサリス・カスッサ

リプサリスの中でも流通量の多い一般的な種類です。細い茎は分かれながら長く伸び、生長すると1~数mほどになります。

リプサリス・ピロカルパ(フロストシュガー)

やわらかい毛で茎の表面が覆われている種類で、「朝の霜」「髭赤葦」という別名を持っています。1~2月に、白い花を咲かせます。

リプサリス・ケレウスクラ

長い主茎の先に、何本もの細かい枝が分かれて生える姿がユニークな種類です。茎の先端に、小さな白い花を咲かせます。

リプリサス・ラムローサ

肉厚の平べったい葉をつける珍しい種類で、「梅が枝(ウメガエ)」という別名で流通しています。葉の縁はのこぎりのようなギザギザがあり、クリーム色の花を咲かせます

リプサリス・青柳

粒が連なったような茎が分かれながら生え、こんもりとした樹形を作る種類です。茎の回りにやわらかな毛が生え、綿あめのような見た目になります。

リプサリス・パラドクサ

「玉柳(タマヤナギ)」という別名で流通している種類で、3~4cmほどの茎の固まりが連なって腐りのような形をしています。

リプサリス・カプリフォルミス

円錐状の茎が放射状に広がり、枝分かれが少ないことが特徴です。春になると、すずらんのような白い花が茎の先にたくさん咲きます。

リプサリス・エワルディアナ

他のものに比べて細長い茎が密集して生える種類です。また、あまり垂れ下がらず上に向かって生長します。

リプサリスの育て方のポイントは?

リプサリス

明るい日陰の温かい室内で管理するのが、元気に育てるコツです。直射日光に当たると葉が焼けて枯れてしまいます。また、寒さに弱いため、気温を10度以上に保てる環境で育ててください。

リプサリスの苗植え、植え替え時期と方法は?

10度以上の環境で育てないと枯れてしまうため、移動させやすい鉢植えで育てます。4~6月か、9~10月が植え付けの適期です。1~2年に1回は植え替えを行いましょう。

株よりも1回り大きな、通気性のよい素焼き鉢に植え付けるのがおすすめです。根についた土を1/3~1/2ほど軽くほぐし、植え付けていきましょう。植え替えの場合は、傷んだ根を切り取って植え付けます。

リプサリスの土作り・水やり・肥料の与え方

土作り

水はけのよい土を好みます。鉢の底に軽石を敷き、赤玉土(小粒)4:鹿沼土(小粒)4:日向土(小粒)2の割合で混ぜ合わせた土に、くん炭を加えたものを用意します。サボテン用の土は配合が難しいので、はじめての方は市販のサボテン用培養土を使うと安心です。

水やり

季節によって水やりの方法が変わります。

春と秋は、土の表面が乾いて4~5日たってからたっぷりと水を与えます。夏は、生長が鈍るので、15~30日に1回程度に減らします。

冬は、根が活動しなくなるので、一切水を与えないようにします。湿気が多いと、根腐れを起こしてしまう可能性があるので、注意してください。ただし、乾燥も苦手なので、エアコンの効いた室内に置くときは、霧吹きで茎を締められえておくとよいですよ。

肥料の与え方

4~6月と、9~10月にそれぞれ1~2回、ゆっくりと効く緩効性の化成肥料を与えます。

リプサリスの増やし方!挿し木の時期と方法は?

リプサリス

リプサリスは花の後につけた種をまくか、挿し木で数を増やすことができます。ただ、種まきは発芽する確率が低いため、ほとんど行われません。挿し木は、4~6月か、9~10月が適期です。

1. 茎を5~10cmほどの長さにカットする
2. 切り口を2~3週間、日陰で乾燥させる
3. 赤玉土(小粒)やバーミキュライトなど挿し木用の土に軽く挿す
4. 1ヶ月ほどして、根が生えてきたら鉢に植え替える

リプサリスのかかりやすい病気や害虫は?

カイガラムシ

茎葉につく害虫で、栄養を吸い取り弱らせます。幼虫であれば薬剤で駆除できますが、成虫は薬剤が効きにくいので、ブラシなどで株から引きはがします。

アブラムシ

春に発生しやすい害虫で、針を挿して株の栄養を吸い取ってしまいます。発生初期はガムテープなどで株から引きはがせますが、大量に発生したら薬剤を散布して駆除しましょう。

リプサリスはハンギングバスケットが似合うサボテン

リプサリス・メセンブリアンテモイデス

リプサリスは、サボテンの仲間であることから、水やりの回数が少なく、育てやすい観葉植物です。ただ、通常のサボテンとは異なり、日向が苦手なことがポイント。美しい茎が焼けて枯れてしまわないよう、玄関やベランダの軒下など、やわらかな日差しの入る場所で育ててあげてください。長く生長した株は、ハンギングバスケットに飾ると、豪華な印象を与えてくれますよ。

更新日: 2022年06月08日

初回公開日: 2015年10月14日

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