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鬼灯(ホオズキ)の花言葉とは?毒がある?花の季節や実の特徴は?

鬼灯(ホオズキ)の真っ赤な実は、夏の夜を幻想的に彩ってくれます。使者を導く提灯の役割を果たすとされ、日本では古くからお盆に仏花として飾られてきました。また、平安時代から薬として利用されてきた歴史をもちます。今回は、そんな鬼灯の花言葉や効能、毒、見頃の季節などをご紹介します。

鬼灯(ホオズキ)の花言葉は?

『偽り』『ごまかし』『欺瞞』『心の平安』『不思議』『自然美』

● 西洋の花言葉
deception:「ごまかし」

実の大きさに対して、中は空洞で、種も小さいことから、「偽り」「ごまかし」「欺瞞」という花言葉がつけられました。小さくてかわいらしい花からは、想像できない花言葉ですよね。

鬼灯(ホオズキ)とは?学名・原産国・英語名は?

鬼灯とは、ナス科ホオズキ属の多年草の総称です。日本では平安時代から主に薬として利用されてきました。

現代では鑑賞用として切り花や鉢物、食用として栽培されています。

学名
Physalis alkekengi var. franchetii
科・属名
ナス科・ホオズキ属(フィサリス属)
英名
Chinese lantern plant
Winter cherry
Ground cherry
原産地
東南アジア
開花期
6~8月
※実が色づくのは7~9月
花の色
白、クリーム
別名
ヌカヅキ
輝血(カガチ)
酸漿(サンショウ)
鬼橙(ホオズキ)
赤輝血(アカカガチ)

鬼灯(ホオズキ)の名前の由来は?

名前の由来には諸説がいくつかあり、実が赤く染まった頬を連想させ鳴らして遊ぶ子供たちの様子から「頬突き」と呼ばれていたことや、ホホというカメムシがつきやすいことから「ホホ付き」と呼ばれていたことがなどが有名なエピソードです。

鬼灯(ホオズキ)はどんな花や実をつける?

鬼灯は3月頃からツルを伸ばし始め、6~8月にクリーム色の小さな花を咲かせます。その花が受粉し、7~9月に実がつきます。

緑から真っ赤に色が移り変わっていく実の皮は、葉が変化したものです。中は空洞で、果実の中にはたくさんの種が入っています。

鬼灯(ホオズキ)の花の見頃の季節は?

鬼灯は6~7月に白や淡いクリーム色の小さくてかわいらしい花を咲かせます。

鬼灯(ホオズキ)の実の見頃の季節は?

花も可憐で美しいですが、鬼灯といえば提灯のような実。最初は緑色をしていた実は、8~9月頃に真っ赤に色づきます。この赤い実は、お盆に仏花として飾られることも多い植物です。

鬼灯(ホオズキ)の効能や毒は?

昔は薬草として利用されてきた鬼灯。子供の夜泣きやひきつけ、大人のお腹や胸の痛みを和らげる効能があるとされていました。

中国では、根が「酸漿(サンショウ)」という生薬名でしられ、漢方医学では咳止めや解熱、利尿の薬として熱や黄疸のときに用いられます。

また、ヨーロッパを中心にフルーツとして食べられている「食用ほおずき」は、イノシトールというビタミンBの1種を豊富に含み、体内に脂肪を溜め込まないようにする働きがあるとされています。

また、鬼灯の根には子宮を収縮させる作用があり、妊娠中に食べてしまうと流産を引き起こす恐れも。これは、株全体に含まれるアルカロイドの毒性によるもので、江戸時代には堕胎剤として使われてきました。

鬼灯(ホオズキ)の種類や品種は?

鬼灯には種類がたくさんあります。ホオズキ属に分類される種だけでも約80~100種あり、ヨーロッパから日本、北アメリカと北半球の広い範囲に自生しています。

用途によって食用と観賞用に大別され、実の大きさや形もそれぞれです。以下に、それぞれの代表的な種類や品種をいくつかまとめました。

■ 観賞用

ヨウラクホオズキ(ナギナタホオズキ)

江戸時代に日本で生み出された園芸用の品種です。三日月形の実を下に向けて垂れ下げる姿が特徴です。実が瓔珞(ようらく)という仏の首にかける飾りに似ていることが名前の由来です。

タンバホオズキ

草丈が100cmほど高く、大きな実をつけます。切り花に向いている人気の品種です。

サンズンホオズキ

名前の通り草丈が15~20cmと小型な品種で、鉢植えとして人気があります。小さな実をよくつけ、大鉢だと数10個実ることもあります。

センナリホオズキ

熱帯アメリカが原産の、一年草の品種です。名前はたくさんの実をつけることに由来します。熟しても赤くならず、淡い黄色をしています。

■ 食用

シマホオズキ(ゴールデンベリーホオズキ)

ペルー原産の品種で草丈が90~120cmに生長します。淡い黄色の実は独特の甘酸っぱさがあり、美容によいフルーツとして、近年は人気が高まっています。

ショクヨウホオズキ(ストロベリートマト)

北アメリカ~熱帯アメリカが原産の品種です。完熟した実は淡い褐色になり、中に2cmほどの黄色い果肉があります。ベリー類に似た濃厚な味わいが特徴です。

オオブドウホオズキ(トマティーヨ)

メキシコ料理によく使われる、南米原産の品種です。緑色をした実は、直径3~5cmほどで、味はトマトに似ています。

鬼灯(ホオズキ)の花言葉を楽しもう

東京都にある浅草寺では、毎年7月上旬に「ほおずき市」が開催されています。120件を超える鬼灯の露天が賑わい、境内にはたくさんの観光客が訪れます。

風鈴の音を聴きながら、真っ赤に色づいた鬼灯をたくさん見ることができますよ。夜遅くまで開催され、日中とは違った幻想的な雰囲気も味わえるので、ぜひ、一度訪れてみてくださいね。

更新日: 2023年03月08日

初回公開日: 2015年10月04日

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