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【松(マツ)の種類と花言葉】ヤニの使い方は?花粉はアレルギー源?

松は日本画に多く描かれ、お正月には玄関に飾られるなど、古くから日本人に親しまれる樹木です。寿命も長く、樹齢数百年のものもあり、堂々とした樹形からは風格が感じられます。また、盆栽や庭木としても楽しまれていますよね。今回は、松の種類や花言葉、花粉はアレルギーの原因なのか、漢字の意味などについてまとめました。

松(マツ)の花言葉とは?

『不老長寿』『同情』『哀れみ』『慈悲』『勇敢』『向上心』『かわいそう』『永遠の若さ』

「不老長寿」という花言葉は、樹齢が数百年になるほど長命であることに由来します。「同情」「哀れみ」は、ギリシャ神話のエピソードに由来します。

花言葉に由来するギリシャ神話

全知全能の神ゼウスや、海の神ポセイドンの母である女神レアは、ある羊飼いに思いを寄せていました。しかし、羊飼いには恋人がおり、心変わりをしないことにレアは嫉妬し、羊飼いを松の木に変えてしまいます。レアは、その後恋を忘れることができず、羊飼いの松の下で毎日悲しみの涙を流しました。その姿に同情し、哀れんだゼウスが、いつまでも姿が変わらぬよう、松を常緑樹にしたといわれています。

松(マツ)の学名・原産国・英語

学名
Pinus
科・属名
マツ科・マツ属
英名
Pine
Pine tree
原産地
北半球
開花期
4~5月
花の色
赤、黄、紫、茶など
別名
時見草(トキミグサ)
常磐草(トキワグサ)
翁草(オキナグサ)
千代見草(チヨミグサ)

松(マツ)とは?名前の意味や由来は?

松とは、マツ科マツ属の常緑高木の総称です。赤道直下の熱帯・亜熱帯から、ロシアやカナダなどの北極圏まで、北半球の広い葉に分布しています。樹高は1~50mまでと種類によって様々で、年間に何節も生長するほど生育のよいものもあります。

苗木のうちはクリスマスツリーのような円錐形をしていますが、生長するにしたがって広葉樹のように上下左右へ枝を広げます。枝の先端には針のような葉っぱが束になってついており、春になると「松のみどり」といわれる若い枝に花びらのない花が咲かせます。そして花の後、「松かさ」「松ぼっくり」と呼ばれる実をつけます。

種は食用され、木は建築材に、樹脂は松ヤニにと木全体を利用することができます。また、竹や梅とともにめでたい取り合わせとして、門松に利用されていますよ。

名前の意味や由来は?

学名と属名になっているPinus(パイナス)は、ケルト語で山を意味する「pin」が語源となっています。

和名は、行く末を「待つ」や、神が木に宿るのを「待つ」、冬でも葉が緑のまま雪や霜を「待つ」ことを意味します。また、葉がたくさん枝にまつわりつく「まつわる木」や、葉が二股に分かれている「股」が転じたなど多数の説があります。

漢字の「松」は分解すると「十八の公」となり、18年待って大臣になったという中国の逸話に由来するとされ、演技がよいとされます。

家紋の意味は?

松竹梅の筆頭としてめでたい木とされる松は、その威厳のある姿から家紋にも多く描かれています。また、寿命が長いことから、家が長く続いてほしいという願いも込められています。江戸の大名では、伊豆の天野氏などが松の家紋を掲げていました。

松ヤニとは?使い方は?

松ヤニとは、テレビン油とロジンを主な成分とする樹脂です。木の表面に傷をつけると出てくる液体で、粘り気があり、空気に触れると粘りが増します。この松ヤニは、滑り止めとしてヴァイオリンなどの弦楽器の弓や、バレエのトゥシューズやボクシングシューズの裏に塗られます。また、臭いが強いことから、香水やキャンディーの香料としても使われています。

松(マツ)の種類や品種は?

松の種類は、北半球に9種が分布し、日本には6種が自生しています。以下にメジャーな種類をいくつかご紹介します。

クロマツ(黒松)

主に日本と韓国の海岸に自生する、潮風に強い品種です。高さは25~30mほどに生長し、樹皮は灰黒色で、老木には亀甲状に深い溝が入ります。雌花は紫紅色・雄花は淡い黄色をしており、丈夫で育てやすいことから、盆栽では代表的な品種として親しまれています。

アカマツ(赤松)

葉っぱが2つで束になっている二葉松の代表品種です。樹皮は赤茶色で、内陸や低山に自生します。黒松が「雄松」と呼ばれるのに対して「雌松」と呼ばれます。樹高は30~35mほどで、盆栽としても利用されます。

ゴヨウマツ(五葉松)

日本原産で山地に自生する品種です。樹高30mほどに生長し、庭木や盆栽によく用いられます。樹皮は黒みを帯びていて、葉は青みのある灰緑色をしています。丈夫で育てやすいことから、初心者からベテランまで幅広く人気です。

ダイオウマツ、ダイオウショウ(大王松)

原産地のアメリカでは40m以上に生長します。長さ20~60cmの葉っぱが3本ずつ束になっており、長く垂れ下がるのが特徴的で、主に生け花の花材として用いられます。

リュウキュウマツ(琉球松)

沖縄県の県木にも指定されている日本固有の品種です。樹高は20m以上にもなり、樹皮は黒灰色で不規則な割れ目が入ります。葉っぱの長さは20cmほどあり、2本ずつの束になって出るのが特徴です。

エゾマツ(蝦夷松)

北海道など寒冷地に多く見られる品種です。樹皮は黒褐色で、鱗状に割れ目が入ります。樹高は30~40mほどで、材木の触りごこちがよいことから、お椀やお皿、割り箸などに用いられるほか、建築・内装材や楽器の材料として幅広く活用されています。

松(マツ)の木は盆栽でも楽しめる

松には大きく成長するものから、盆栽など小さく育てられるものまで色々な種類や品種があります。庭にはちょっと大きすぎるかな…と思っても、盆栽でコンパクトに楽しむこともできますよ。松には趣があって、和の雰囲気を出すのにぴったりです。ぜひ栽培にチャレンジしてみてください。

初回公開日: 2015年10月22日