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モンステラの育て方を徹底解説!挿し木・株分けでの増やし方は?

大きな切れ目の入った葉が迫力のあるモンステラ。南国を思わせる独特の葉の形から、インテリアとしても人気を集めています。今回はそんなモンステラの育て方について、室内で育てるコツや、夏・冬の過ごし方などをご紹介します。

モンステラはどんな観葉植物?

モンステラ

モンステラとはサトイモ科モンステラ属で、南米が原産の植物です。

一年を通して葉の緑色を保つ「常緑性」という特徴があり、観葉植物として広く親しまれています。部屋に一つ置くだけで南国風の雰囲気を味わえますよ。

2mを超える大型のものから、30cmほどの小型品種まで、豊富なサイズが売られているので部屋の雰囲気に合わせて選びやすいのもうれしいポイントです。

モンステラの育て方。室内のどこに置いて育てる?

モンステラ

モンステラの置き場所選びには2つのポイントがあります。1つは日光がよく当たること、もう1つは5度以上の気温が維持されていることです。

モンステラは秋から春までは日光のよく当たる場所、夏は直射日光が当たらない、明るい場所を好みます。カーテン越しの窓辺や明るい室内で管理するのがおすすめです。

光がなくても枯れにくい「耐陰性」も備えてはいますが、適度に光を当てて育てるのがポイントです。少し暗めの部屋でも育ちますが、葉っぱだけが異常に伸びて葉姿が乱れやすくなります。定期的に配置を変えて光が当たるように工夫してあげてくださいね。

光と水に気をつければ、簡単に多くの葉を増やして生長するので、育てやすい観葉植物です。

モンステラの育て方!なにが必要?

観葉植物 モンステラ
  • ジョウロ、霧吹き
  • 固形の緩行性化成肥料
  • 液体タイプの肥料
  • 剪定バサミ

モンステラの育て方!水やりや肥料の頻度は?冬はどうする?

観葉植物 モンステラ 苗

モンステラは生長が早いので、水や肥料をしっかり与えるほど大きく育ちます。しかし、過度に水や肥料を与えると、枯れる原因になることも。ここでは、水と肥料の与え方のポイントを具体的にご紹介します。

水やりのポイントは?

春から秋は鉢の土の表面が乾いたタイミングで、鉢底から水がたくさん出てくるくらい水やりをします。特に夏は乾きが早いので、毎日与えましょう。

反対に、冬はあまり水を必要としないので、土の表面が乾いてから2〜3日あけて水やりをしましょう。「乾燥してるな」と思ってからさらに時間をおくくらいが丁度よいです。

肥料をあげるポイントは?

モンステラが1番生長する春から夏は肥料を与え、秋から冬は肥料を控えます。冬季は成長が止まるので肥料を与えてもあまり効果がありません。心配な場合は活力剤など与えるようにします。

土の上に置くだけの固形の緩行性化成肥料を2ヶ月に1回与えます。葉っぱの元気がないときは、速攻性の高い液体肥料を2週に1回ほど与えるのも効果的です。

モンステラの元気がなくなった!根が詰まっている?

観葉植物 モンステラ 

葉が黄色くなるなど元気がなくなってきたら、水不足や水の与え過ぎ、日焼けなどの可能性もありますが、根が詰まって必要な栄養や水分が十分摂れていない場合もあります。

水やりをしても土に水がしみ込んでいるか、根が鉢の底からはみ出していないかを確認しましょう。根詰まりしている場合は植え替えや株分けをする必要があるので、その方法を紹介します。

■植え替えに必要なグッズ

  • いまよりも一回り大きな鉢
  • ピンセット
  • 観葉植物用の培養土
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石か軽石
  • 割りばし
  • 支柱(背丈が1m以上に生長する場合)
  • 麻ひも
  • ゴム手袋か軍手
  • 小型のシャベル・スコップ
  • ビニールシートか新聞紙
  1. 水やりを控えて土を乾燥させる
  2. 作業する場所にビニールシートを敷く
  3. 新しい鉢の底穴に鉢底ネット、鉢底石を順に敷く
  4. 土を鉢の1/3ほどまで入れる
  5. 鉢からモンステラを引き抜き、根についた土を手でやさしく揉んで落とす
  6. 黒ずんでいる腐った根を剪定バサミで切る
  7. 鉢の中心にモンステラを置き、縁から下4cmのところまで土を入れる
  8. 支柱を立てて、麻ひもで植物と結ぶ
  9. 土の表面を割りばしでつつき、根の隙間まで土をなじませる
  10. 鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりをする

モンステラの葉が増えてきたときの処理方法は?気根って何?

モンステラ 気根

モンステラはそんなに葉の数が増えるタイプではありませんが、「変な方向に葉が生えている…」「少し生長しすぎかな?」と見栄えが悪く感じたら、剪定で茎や葉を切ります。

また、茎の途中から生えるひも状のものも、切り落としてかまいません。

これは、「気根」とよばれる根の1種で、モンステラの体を支えるために地面まで伸び続けます。本来は木や壁などに張り付くため空気上に生える根「気根」なので、不要の場合は付け根から切り落とします。特に切っても害はでませんが、お好きな方は残しておいても大丈夫です。ただ、あまり気根が発達すると茎が退化して枯れることもあるので、注意が必要です。

茎や葉っぱ、気根は生長する時期(春から夏)なら、間違って切ったとしても回復が早いので安心して剪定してくださいね。気になる茎の生えぎわから切り落とすだけなので、作業はシンプルです。

作業するときの注意点は、モンステラの葉や茎を切ると切り口から出る樹液です。肌の弱い人が触ると荒れてしまうので、ゴム手袋をつけて直接触れないようにしましょう。

モンステラの増やし方は?挿し木や株分けとは?

モンステラ

モンステラは、実はさまざまな方法で家庭で繁殖することができるんです。ここでは「挿し木(さしき)」と「株分け(かぶわけ)」、「茎伏せ(くきふせ)」という3つの方法をご紹介します。

挿し木

切った茎をそのまま別の鉢に挿し、新しい苗として育てる方法が「挿し木」です。挿し木をするなら、挿し木用の土と新しい鉢を用意します。

  1. 土を鉢に入れる
  2. 気根のついた茎を切り取る
  3. 葉っぱを2〜3枚残し、あとは全て切り落とす
  4. 葉から水が蒸発するのを防ぐために葉を横半分に切る
  5. 土に挿す
  6. 土を乾燥させないように水やりを続けて明るい日陰で管理する
  7. 1ヶ月ほどで発根し、葉が3~4本出てきたら新しい鉢へ植え替える

株分け

根を分けて、それぞれを別の鉢に植えて増やす方法が「株分け」です。

  1. 虫食い部分、腐った部分などを切り取る
  2. 鉢から土ごと取り出す
  3. 根についた土をほぐしながら取る
  4. 痛んだ根を切り取る
  5. 根を広げて鉢に入れ、すき間から土を入れる
  6. 日陰で様子をみる

茎伏せ

「茎伏せ」とは、切り取った茎をさらに短く切って、土の上に置いて新しい苗として育てる繁殖方法です。時間はかかりますが、挿し木よりも多く増やせます。

■ 手順

  1. 葉っぱのない気根のついた茎を切り取る
  2. 土を鉢に入れる
  3. 切り取った茎を横向きに置く
  4. 表面が半分ほど出るように土をかぶせる
  5. 土が乾燥しないように水やりを続ける
  6. 新芽が出たら新しい鉢に植え直す

「挿し木」も「茎伏せ」も剪定で切った茎を使うと効率的に増やせます。

モンステラの育て方で注意する病害虫は?

モンステラ

モンステラは基本的に病気や害虫に強い観葉植物です。ただ、育てていればどうしても病気にかかったり、害虫の被害にあったりします。ここでは、モンステラが被害にあいやすい害虫や病気がどうして発生するのか、原因と対処法をご紹介します。

乾燥すると発生するハダニ

ハダニは、乾燥した状態で発生する害虫です。モンステラの葉っぱの裏に住み着くので、よく観察してみてください。夏のあたたかい時期や、暖房のきいた寒い時期は空気が乾燥するので注意。ハダニは水に弱いため、見つけたら霧吹きで水を吹きかけて退治し、数が多いなら殺虫剤を吹きかけます。

夏に発生するカイガラムシや黒すす病

カイガラムシは夏に発生しやすい害虫です。また、そのカイガラムシのフンによってくる菌で発症するのが黒すす病です。どちらも夏の暑い時期に発生しやすく、放っておくと葉っぱが枯れてしまいます。カイガラムシを見つけたらすぐに駆除するのが1番の対策。

成虫になると体の周りが硬い膜で覆われ、薬剤がききにくくなるので、歯ブラシなどで直接茎や葉っぱからこすり落とすしか方法はありません。

モンステラは育て方を理解すれば、簡単に育てられる

モンステラ

観葉植物のモンステラを育てるのはそれほど大変ではありません。置き場所や水やりに注意しておけば、枯れにくい観葉植物です。それほど大きく生長してほしくないときは、日光に当たる強さや量を調節してみてください。

特徴的な切れ込みの入った迫力のある葉を見るために、ぜひ一度育ててみてはいかがでしょうか。

更新日: 2023年01月05日

初回公開日: 2015年06月14日

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