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【観葉植物にくっつく虫10種】駆除や虫除け対策方法まとめ

元気に育っていた観葉植物が急に元気がなくなり、よく見てみると「虫がついてる!」といった経験をしたことはないでしょうか?植物を育てていれば、どんなに大切に育てていたとしても、虫による被害に一度は悩まされるものです。

そこで今回は、観葉植物につきやすい害虫を10種、原因や被害、駆除、予防方法と合わせてご紹介します。

観葉植物に虫がつくのはなぜ?

葉の色合いや模様などを観て楽しむことが目的の観葉植物は、一年を通じて緑の葉を茂らせるものがほとんどです。一般的に野菜や果樹、草花に比べて病害虫の被害が少ないといわれ、屋内で育てていれば、菌や虫などとの接触も少ないのでなおさらですね。

観葉植物に虫がつかない方法や予防はない?

しかし、予防、対策方法がまったくないわけではありません。予防をしなければ、害虫のせいで枯れることもあるんですよ。

虫は、さまざまな方法で侵入します。多くは「購入したときの土に混ざっていた」「窓の外から飛んできた」「衣服について室内に入ってきた」など、普段の生活でなかなか注意しにくいものばかり。そのため、観葉植物に虫が見られるようになってから駆除するのが現実的だといえます。

観葉植物に虫が出にくい環境を整える

侵入してしまった虫が増えるのを防げるかどうかは、観葉植物の「栽培環境」にかかっています。とくに「ジメジメと湿った環境」は根腐れの原因にもなるなど多くの植物にとって悪影響です。また、虫にとっては過ごしやすいため、避けたい環境です。以下の行動でできるだけ植物が過ごしやすい環境を作ってあげてください。

置き場所はジメジメした場所を避け、風通しをよくする

観葉植物を室内で育てるときに、湿度が高いと植物が弱って、虫がつきやすくなります。ときどき日光にあてたり、風通しのよいところに置いたりして、ジメジメした環境を避けましょう。よく枝葉が茂る観葉植物なら、剪定をしてあげることで風通しがよくなりますよ。

水やりをしすぎない

水やりの頻度や量が多いことも蒸れる原因となります。特に多くの植物が休眠期に入る冬は、乾燥気味に育てるようにしてください。

枯れ葉やほこりはこまめに取り除く

育てていると、観葉植物の枝や葉の生長に目が行きがちですが、清潔な環境を整えてあげることが元気に栽培し続けるコツです。枯れ葉や葉についたほこりをこまめに取り除くことで清潔な環境を整えていきましょう。

土を清潔に保つ

買ってきた観葉植物をそのまま育て続けている方は意外と多いもの。どこからともなく害虫がわいてきたら、周りではなく土にもともと潜んでいた可能性があります。土に害虫がいるなら、すぐに植え替えをして土の状態を改善するのも予防の方法の1つです。

観葉植物を枯らせる害虫6種

それでは、具体的に虫の種類を見ていきましょう。まずは、観葉植物に害を与える虫です。これらを見つけたらすぐに対応が必要です。

1. アブラムシ

アブラムシ

■ 被害

アブラムシは、春以降に発生しやすい虫で、観葉植物の新芽や若い茎にたくさんつきます。樹液を吸って弱らせ、観葉植物の葉はしだいに黄色くなっていきます。また、ベタっとした排泄物は、アリやすす病菌を引き寄せて、さらに他の病気へと被害を拡大させます。

■ 駆除する方法

観葉植物についてしまったら勢いよく水をかけて洗い流すか、濡れた布や紙で拭き取っていきましょう。また、殺虫剤を利用して駆除することもできます。反射光を嫌う性質があるので、植物の根元にアルミ箔などを敷いておくと予防になりますよ。

2. ハダニ

ハダニ

■ 被害

ハダニはクモの仲間で、主に葉の裏側に寄生する害虫です。葉に白く細かい斑点がまずでき、次第に葉っぱ全体が白くなって枯れてしまいます。

■ 駆除する方法

ついてしまったものはピンセットなどで取り除きます。ハダニは水に弱いので、霧吹きなどで葉の表裏に水を吹きかけて予防になりますよ。また、密集した葉があれば剪定して風通しをよくすることも予防になります。

3. カイガラムシ

■ 被害

カイガラムシは、白い見た目が特徴の害虫です。そのため、葉っぱに寄生すると白いポツポツがあるように見えます。そのままにしておくと観葉植物の樹液を吸って植物を弱らせます。また、排泄した糞はアリを呼び寄せるだけでなく、すす病を誘発する可能性があるので早めの駆除が大切です。

■ 駆除する方法

カイガラムシは、幼虫の段階であれば殺虫剤で駆除することができます。大量に発生している枝は切り落とすのも1つの方法です。

成虫になると体を覆う綿状の殻が邪魔をして、殺虫剤が効きにくくなります。成虫は歯ブラシ等で直接こすって落とすか、高水圧のジェットホースで水をかけて退治していきましょう。

4. コナカイガラムシ

カイガラムシ 被害

■ 被害

コナカイガラムシはカイガラムシの仲間で、体が白いコナで覆われたような見た目をしています。一見ほこりの様に見えるので気づきづらいですが、知らない間に増えて植物を弱らせます。カイガラムシと同様に、糞はすす病も引き起こすので早めの駆除が大切になってきます。

■ 駆除する方法

カイガラムシ同様、成虫になると殺虫剤が効きづらくなります。まだ数が少ないうちに、ピンセットや割り箸などで取り除いて退治しましょう。また、糞はベトベトしているので、濡らしたやわらかい布で拭き取ってください。

5. ナメクジ

ナメクジ

■ 被害

ナメクジは春先に卵から孵化し、数ヶ月で成虫になる薄茶色の軟体動物です。梅雨の季節や秋の長雨の後といった湿度の高い時期によく発生するので、見かけたことのある方も多いですよね。観葉植物につくと、夜間に葉や茎、新芽を食べて植物を弱らせます。

■ 駆除する方法

ナメクジは、塩をかけたり、専用の薬剤を吹きかけたりして退治します。薬剤を使いたくないときは、ビールを入れた容器をナメクジが発生しそうな場所に置くと、夜のうちにニオイにつられてやってきて溺れさせることもできます。

6. オンシツコナジラミ

コナジラミ2

■ 被害

名前に「オンシツ(温室)」とつくだけあって、屋内によく発生する害虫です。観葉植物の葉っぱの裏に張り付いて養分を吸い取っていきます。また、アブラムシと同じように排泄物はすす病を引き起こす原因に。触れるとふわっと飛び回るので、数が増える前に駆除していきましょう。

■ 駆除する方法

薬剤を葉っぱに吹きかけて駆除していくのが一番効率的です。まずは薬剤を葉っぱの裏側を中心にまんべんなく吹いていきましょう。飛び回るので、被害が発生している観葉植物だけでなく、周りにあるほかの植物にも薬を吹きかけてください。数が増えるペースが早いので、定期的に薬を吹きかけ続けるのが完全に駆除するコツです。

観葉植物にくっつく害のない虫4種

次に紹介するのは、観葉植物につくものの、とくに被害を与えない虫です。ただ、見た目が悪くなるため、見つけたら駆除することをおすすめします。

7. コバエ(ショウジョウバエ、ノミバエ、キノコバエ)

湿った土や腐った野菜、果物、食料品に卵を産みつけて繁殖するので梅雨時期によく現れます。つぶしてしまうか、掃除機などで吸い取ってしまうのも効果的です。

8. アリ

アブラムシなどが出す甘い液に惹かれて寄ってくることがあります。アブラムシ自体を退治しないと引き続き寄ってきてしまうので、薬剤を散布すると効果があります。

9. トビムシ

湿気の多いところで多く発生し、土の表面を飛び回るのが特徴です。有機物に寄ってくる性質があるので、有機肥料の使用を避けると予防につながりますよ。

10. ゴキブリ

冬の鉢底は温かいので好んで潜みます。見るのもイヤという方が多いと思うので、よく見かけるところがあれば置き型のトラップを設置するのがおすすめです。

観葉植物にを定期的に観察して虫除け対策をしよう

室内で観葉植物を育てていたとしても、虫の被害は意外と多いものです。「いつの間に!」と思うほど被害は早く広がって、気づいたときには手遅れということも少なくありません。

こまめに観葉植物の葉や土を観察することで、被害を最小限に留めることができますよ。はじめは害虫の駆除に慣れておらず手間取るかもしれませんが、観葉植物を楽しむために大切な作業です。少しでいいので手間暇をかけて、観葉植物との時間を楽しんでくださいね。

更新日: 2018年08月24日

初回公開日: 2015年07月22日

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