ヨーロッパが原産のストックは、花びらからほのかな香りのする、秋まき一年草です。もともとは多年草ですが、日本の気候ではポイントを押さえておけば初心者でも簡単にお花を咲かせることができるので、せっかくならきれいに咲かせたいですよね。
ストックの種まきや苗植えの方法と時期は?
ストックは種まきや苗を植えて育てることができます。ただ、発芽させるまでの管理や植え替えは手間がかかることから、初心者の方は苗から育てるのがおすすめです。
種まきの時期と方法
1. 発芽温度の15~20度くらいの8月末~10月頃、種まき用土を敷いた育苗箱などを用意する。
2. 種を筋まきか、ばらまきで土にまく。
3. 土が乾燥しないように水やりを続けて、発芽するまで風通しのよい日影で管理する。
4. 発芽後は、適度に間引きし、日当たりのよいところへ移動させる。
5. 苗が十分に育ったら、鉢か庭に植え替える。
苗の植え方と植える時期
苗は、9~10月に鉢植えか地植えにします。鉢植えは、5号鉢に1本の割合で、鉢底石、土を入れて苗を植え付けます。
地植えは、事前に土を掘り起こしておき、寝かせておくのがポイントです。20cm以上の株同士の間隔をあけて植え付けます。また、ストックの根は直根性でダメージを受けやすいので、植え付けるときは根を丁寧に扱ってください。
ストックの土作り、水やり、肥料の与え方は?
土作り
鉢植えは、赤玉土(小粒)6:腐葉土4割合で混ぜた土を用意します。地植えは、植え付けの2週間前に根鉢よりも2倍以上大きな穴を掘り、腐葉土を3割ほど混ぜ込んで寝かせておきます。
鉢植えは、赤玉土(小粒)6:腐葉土4の割合と、適量の有機石灰などを混ぜた土を用意します。地植えは、植え付けの2週間前に根鉢よりも2倍以上大きな穴を掘り、腐葉土を3割ほど、それと有機石灰を適量混ぜ込んで寝かせておきます。
水やり
ストックは過湿を嫌うので、乾燥気味に育てます。鉢植えの場合は、植え付け時にたっぷりと水を与えてからは、土の表面が乾いてから水を与えるようにしてください。地植えの場合は、よっぽど乾燥していなければ水やりを行う必要はありません。
肥料
元肥として緩効性の化成肥料を土に混ぜ込んでおいたら、基本的に追肥をするひつようはありません。ただ、肥料が足りておらず、花の色が薄いと感じたときは、液体肥料を1か月に2度ほど与えるようにしてください。
ストックの種の取り方や時期は?
ストックは、花の後につける種を採取して、8~10月に植えて増やすことができます。ただし、種は一重咲きの品種にしかつかないので注意してください。種まきの時期や手順は、上記の植え方と同じです。
ストックの育て方で気をつける病気や害虫は?
立ち枯れ病
土全体に雑菌が繁殖することでかかる病気で、感染すると苗全体が枯れてしまいます。植え付けの前に土を消毒し、連作を避けることで予防できます。
コナガの幼虫、アブラムシ
アブラナ科の植物に発生しやすく、ストックも例外ではありません。発生後そのままにしておくと、葉を食べ、栄養を吸汁されてしまうので、見つけ次第捕殺してしまいましょう。また、予防に薬剤を念のため散布しておくと安心です。
ストックの育て方のポイントは?
日当たりのよい場所で、適切な水やりがポイントです。日照不足や水不足、水をあげすぎると茎が徒長して生育が悪くなってしまいます。また、水のやり過ぎは葉が黄色くなって枯れてしまったり、根腐れを起こしたりする可能性があるので、土の表面が乾いていることを確認してから水を与えるようにしてくださいね。
花が咲き終えたら花茎の根元から切ってあげましょう。脇芽が伸びてきて花が再び咲く事もありますよ。種を採取したい場合は、そのまま切り戻しをせずにしておきましょう。
ストックの花は寄せ植えで楽しめる
花が少ない早春の季節に花が咲くストックは、切り花に大活躍する花の1つです。また、花色も豊富なので、寄せ植えにも取り入れやすいお花です。ストックの色違いをプランターに植えてもいいですし、パンジーなどと寄せ植えにしたりして、春の花壇を彩ってみてくださいね。
更新日: 2023年05月24日
初回公開日: 2015年07月29日