夏野菜の苗の整理なども落ち着き、気温もおだやかになってきます。10月からは冬や翌年の春にむけて収穫できる野菜を選びましょう。10月に植え付ける野菜や果物類をご紹介します。エンドウマメやホウレンソウ、果物類ではレモンなどの柑橘系やリンゴなども植え付けることができます。ぜひチャレンジしてみましょう。
10月の家庭菜園の特徴
10月に植え付けられる野菜は栽培管理が比較的簡単な野菜が多いです。葉野菜や豆類など、は収穫量もそれなりに見込めるので、家庭菜園初心者の方も楽しく取り組めるでしょう。
10月に植付ける野菜で気を付けることは、種から植え付ける場合の発芽温度管理など。朝晩の気温差が大きいので、ホットキャップを被せるなど対策を施しましょう。初心者の方は、ホームセンターや園芸店で購入した苗を植えて育てるもおすすめです。
10月の家庭菜園でおすすめの野菜
10月の植え付けでおすすめの野菜を紹介します。
エンドウマメ
・植付け
種を蒔く場合は直径10cm程度のビニールポットに土を入れ、中央部分に2cmぐらいの穴を掘り、
その穴に3粒程度、離して蒔く。蒔き終わったら土を被せ、表面を優しくならす。
ポット苗は本葉3枚程で間引き、2本立ちにする。
1.植付け2週間以上前から苦土石灰を1㎡あたり150g~200gを入れて耕す
2.植付け1週間前に堆肥を1㎡あたり1.5kg蒔き、過リン酸石灰を軽く一握り(約30g)と化成肥料を1㎡あたり1握り(約50gほど)入れてよく耕す
3.幅120cmの畝を仕立てたら、ポットに植付けた苗を30cm間隔で植付ける
【プランター】
プランターは丸型・角型どちらでもよい。20リットル前後で底が深く支柱が立てられるものを選ぶ。
培養土を入れる前に鉢底石を2cmほど敷き詰め、野菜用の培養土を入れる。そこにビニールポットの植付けと同じように種をまき、たっぷりと水をやる。
・収穫期
サヤが大きくなり、外側から見ても実のふくらみがわかるようになってきたら収穫適期です。スナップエンドウは実が十分にふくらみとともにサヤがまだ緑色をしている時期を見逃さないように。またグリーンピースは実が大きくなるのが目立ち、サヤにしわが出始めた時に収穫します。
ホウレンソウ
・植付け
【畑・露地植え】
1.植付け2週間以上前から苦土石灰を1㎡あたり100g~150g(2~3握り)を入れて耕す
2.植付け1週間前に堆肥を1㎡あたり2kgと化成肥料を1㎡あたり2~3握り(約100~150g)ほど入れてよく耕す
3.高さ5cm、幅60~90cmの畝を仕立てたら深さ1.5~2cm、幅が3cmほどの溝を掘る。そこへ1~2cm間隔で種をバラ蒔きにする。(条間は15cm程度)種を蒔いたあとは、土を被せたら水やりをする。
【プランター】
幅60~65cm、土の容量12~20リットル以上のものを選ぶ。
そこに露地植えと同じように種まきをする。
・収穫期
本葉7~8枚、草丈2cm程度になったら、根っこごと抜かずに株元をハサミなどで抜き取ります
シュンギク
・植付け
【畑・露地植え】
1.植付け2週間以上前から苦土石灰を1㎡あたり150g(3握り)を入れて耕す
2.植付け1週間前に堆肥を1㎡あたり3kgと化成肥料を1㎡あたり2握り(約100)ほど入れてよく耕す
3.高さ10cm、幅60cmの畝を仕立てたら深さ1.5~2cm、幅が3cmほどの溝を掘る。そこへ1~2cm間隔で種をバラ蒔きにする。(条間は15cm程度)種を蒔いたら、種が薄く見える程度に薄く土を被せ、種が動かないように静かに水やりをする。
【プランター】
幅60~65cm、土の容量12~20リットル以上のものを選ぶ。
そこに露地植えと同じように種まきをする。
・収穫期
品種によって異なりますが、本葉7~8枚、草丈2cm程度になったら、根っこごと抜かずに株元をハサミなどで抜き取ります
摘み取り収穫型品種の場合は、本葉10枚ほどになったら下葉を3~4枚残して上の葉を摘み取ります。
ソラマメ
・植付け
【畑・露地植え】
1.植付け2週間以上前から苦土石灰を1㎡あたり150g(3握り)を入れて耕す
2.植付け1週間前に堆肥を1㎡あたり2kgと化成肥料を1㎡あたり1握り(50g)ほど入れてよく耕す
3.高さ10cm、幅60cmの畝を仕立てる。
4.「おはぐろ」と呼ばれる種の黒い部分を下にして土に押し込み、種の頭部が見えるぐらいに浅まきにしたあと、水やりをする。
【プランター】
深さ14cm以上、幅容量14~20Lのものを用意する。
鉢底石を敷き詰めてから培養土を縁下2cm程度まで入れ植付ける。そこに露地植えと同じように種まきをする。(株間20㎝程が目安)
・収穫期
開花後35~40日、上を向いていたサヤがよくふくらみ、横向き~下向きになってきた頃に収穫します、サヤの中のマメはへその部分が黒くなりだしている時が収穫適期です。
10月の家庭菜園でおすすめの果物
10月から植え付けた果樹の苗木は翌年から花を咲かせることもありますが、実がなるまでに大体2~3年かかることが多いです。
レモン
【畑・露地植え】
レモンの苗木を庭植えする場合は、日当たりと水はけがよく強風が吹き付けない場所を選んで植付けます。直径・深さともに50cm程度の穴を掘り、掘り出した土5に対して腐葉土、小粒の赤玉土を3:2の割合で混ぜ込みます。また1株につき300g程度の粒状肥料を混ぜ込んでから、用土の半量から2/3程度を穴に戻します。
苗木の根鉢を崩して根を広げてから苗を添えて用土を入れます。接ぎ木部分は埋まらないように浅植えにしましょう。植付け時、苗木を高さ50cm程度で切り詰めてから支柱を立て、十分に水やりをして植付け完了です。
庭植えの場合は病気を防ぐためにもビニールシートなどで雨よけを設置したり、11月頃になったら寒冷紗を二重に蒔くなど防寒対策を忘れずにおこないましょう。
・収穫期
レモンの実の収穫までには3年ほどかかる場合もあります。春先に店頭で見られる花や実をすでにつけたものもありますが、その場合ですとおよそ6カ月程度で収穫できるようになります。ゴツゴツした皮がなめらかになったら収穫できるサインです。収穫は遅くても12月までに済ませましょう。成熟させすぎると酸味がなくなります。
リンゴ
【畑・露地植え】
水はけがよく日当たりのよい場所を選んで植えるのがよいですが、西日が強く当たる場所や乾燥しやすい場所は避けましょう。接ぎ木苗は根が多く大きな芽のついたものを選びます。
地植えの場合は直径50cm、深さ50cm程度の穴を掘り、掘り出した土と腐葉土、赤玉土を5:3:2の割合で混ぜ込み穴に戻します。植付ける際は接ぎ木部分が地上部に出るようにしてください。また支柱を立てる際は、樹高70cm程度の部分で切り戻し、支柱を立てて固定します。最後に水をたっぷりと与えて植付け完了です。
【鉢植え】
鉢植えの場合は、深さ30cm以上、直径25cm以上のものを使いましょう。
鉢底石を敷き、土は市販の果樹用培養土を使うと便利です。最初に鉢の半分程度まで土を入れてから、苗を置きしっかりと固定するように根鉢の部分に土を埋めていきます。
・収穫期
日当たりのよい樹冠周辺の実から順に樹冠内部の果実へと収穫していきます。十分に色づいたものから収穫していきます。
果樹苗の植付けも楽しみな10月
10月になると実もの野菜は少なくなるものの、比較的短期間で育つ葉物野菜は植えておくとお鍋の具材やサラダなどにも使えて便利です。一方春先に収穫ができる豆類などは寒さ対策をおこない、寒い時期に苗が徒長しすぎないように注意して管理しましょう。果樹については収穫量を見込むなら庭植えがおすすめですが、鉢植えをすると日当たりや雨風をしのぐ際の移動はしやすいです。ご自宅の環境に合わせて植付け方を選んでみてください。
更新日: 2020年06月12日
初回公開日: 2020年06月12日