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11月の家庭菜園|植えたいおすすめの野菜や果物は?

冬にむけて少しずつ寒さを感じるようになる11月。今回は11月に植え付けられる野菜や果樹についてご紹介します。特に果樹類は11月~3月までの季節は枝葉や根が休眠期になりますので、寒さの影響をうけにくく、植え付け時期としても最適です。野菜類は、晩秋から植え付けられる種類は少ないですが、タマネギやダイコンなど耐寒性のある野菜ですと、厳寒期でも順調に育ってくれることが多いです。初心者の方も安心して育てられる野菜をピックアップしてみました。

11月の家庭菜園の特徴

晩秋 畑
11月になると地域によってはだいぶん気温が低くなり、種や苗を植付けてもすぐに寒い冬の季節を迎えることになります。気温が下がり発芽適温や苗の生育適温を下回ると、発芽しないケースや健全な生育に至らず苗が弱ってしまう場合があるので注意したいですね。来春にかけて収穫する作物の種まきは、暖地であってもできるだけ11月中に済ませるようにしたほうがいいでしょう。

11月の家庭菜園でおすすめの野菜

ダイコン 生育途中
11月の家庭菜園で育てるのにおすすめの野菜としてダイコンやシュンギクなど冬野菜のほか、翌春にむけて収穫できるエンドウマメなどがあげられます。また興味があれば「キノコ」栽培にチャレンジしてみませんか?収穫までに2年はかかるのですが、しいたけやなめこ、えのきなどスーパーなどでよく見かけるキノコを原木から手作りで育てるのは楽しいですよ。あと果物類では、カキやミカン類の苗木の植付けに適した時期です。

タマネギ

タマネギ 栽培
・植付け(地植えで種まきする場合)
1.植付け2週間前に、苦土石灰を1㎡あたり3握り(150g)、1週間前に化成肥料を2握り(約100g)混ぜてよく耕し、幅75cmの畝を立てる

2.8cm間隔に浅い溝をつけ、タネを5mm間隔くらいでスジまきする。種まき後軽く水やりをし、発芽するまで新聞紙や藁で覆う

3.草丈6~7cmで間引きをし、10cmになってから5cm間隔で間引きをする

(プランター栽培の場合)
プランターで育てる場合は60cm以上の大型サイズを使うと10~12株育てることができます。そこに市販の培養土を入れればすぐに植付け可能です。プランターに種を蒔く場合も地植えと同じような間隔で種まきをしましょう。

・収穫期
玉ねぎの茎が全体の8割ほど倒れてきた頃が収穫のサインです。天気のよい日にすべて収穫します。
収穫後は雨の当たらない場所に並べて1~3日乾かした後、葉がついたまま数株ずつ束ね、風通しの良い場所につるしたり、茎を切った状態で網袋か箱に入れて風通しの良い場所で保管します。

アスパラガス

アスパラガス 栽培

・植付け(地植えで種まきする場合)
1.9cmポットに種を2~3粒蒔き、水やりしたあと乾燥を防ぐため新聞紙などをかけておく
草丈5cmぐらいになったら、元気な芽を残して間引く。草丈約15cm、本葉3~4枚で植付け可能

2.植付け2週間前に、苦土石灰を1㎡あたり3握り(150g)、1週間前に化成肥料を2握り(約150g)混ぜてよく耕し、幅80~90cm、高さ20cmの畝を立てる

3.地面より5cmほど低く植え、土は被せない

※草丈6~7cmで間引きをし、10cmになってから5cm間隔で間引きをする

(プランター栽培の場合)
小型(20cm~40cm)以上で深型のものを用意し、培養土を入れて育てます。地植えと同じようにポット苗を作り、植付け適期の大きさになったらプランターに植え替えて育てます。

・収穫期
春のみ収穫する場合は、収穫期間(2年目で15~20日くらい、3~4年目で30~40日)を決め、次年度に葉茎を伸ばせるよう根に養分を蓄積させます。収穫は挟みを使って25~30cmの長さで切り取ります。食べる直前までラップでくるんで保管し、立てて冷蔵しておきましょう。

ダイコン

ダイコン 収穫間近
・植付け(地植えで種まきする場合)
1.植付け2週間前に完熟堆肥を1㎡あたり約2kg、苦土石灰を1㎡あたり100~150g入れて深く耕し、1週間前に化成肥料を1㎡あたり150g入れて深さ30~35cm程度深く耕す

2.幅60~70cmの畝に、25~30cm間隔でビール瓶などで深さ1.5cmほどの穴を作り、タネを5~6粒ばらまきする。もしくは2.8cm間隔に浅い溝をつけ、タネを5mm間隔くらいでスジまきするのでもよい。種まき後軽く水やりをし、発芽するまで新聞紙や藁で覆う

※草丈6~7cmで間引きをし、10cmになってから5cm間隔で間引きをする

(プランター栽培の場合)
ダイコンをプランター栽培する場合は、幅70cm以上、深さ30cm以上の大型で深さのあるプランターを用意しましょう。土は市販の野菜用培養土を使用すると便利です。プランターに種を蒔く場合は、短形種の場合で株間15~20㎝の2条植えもしくは標準的な長さの品種であれば30㎝の1条植えで蒔きます。

※連作障害を防ぐため、前作物にキャベツなどアブラナ科の連作がないようにしましょう。

・収穫期
秋まきの場合は60~90日、夏ダイコンは50~60日で収穫期を迎えます。
収穫できる見た目の判断としては、外側の葉が垂れて中心部の葉が横に開いて平らに見えるようになった時です。

しいたけ(キノコ類)

シイタケ 栽培

・植付け(原木栽培)
※簡単に栽培できるキットもあります。
1.原木を用意し、横20cm、縦5cm間隔で、できるだけ多く穴をあけ、穴にハンマーなどで種駒(シイタケ菌の蔓延した木片)を平らになるよう差し込む

2.原木に水分を含ませ、ワラや遮光ネット、ブルーシートなどで周りを囲って保湿する。直射日光の当たらない日陰におく。

11月~冬場にかけて仕込んだものは、2回夏を越したその秋からしいたけが発生します。

・収穫期
シイタケのひだの膜が切れたら大きさに関係なく収穫します。収穫の際は、できるだけシイタケの足を残さないようにハサミで切ります。手で根元から収穫すると種駒が傷み、2回目以降の発生が難しくなることがあるので必ずハサミを使いましょう。

食用ユリ

ユリ根

・植付け(プランターの場合)
球根から育てる方法が簡単です。8~10号程度の少し大きめの鉢で、土は市販の園芸用培養土で構いません。茎から根を出すため、球根の高さの3~4倍の深さで、鉢の中央に植付けてください。植付け時は中央に水が溜まらないように少し斜めにして植付けます。

・収穫期
花が咲き終わり地上部が枯れてきたころに球根が大きくなるので、その頃を見計らって掘り上げます。

11月の家庭菜園でおすすめの果物

ミカン 苗木
11月に植付けできる果樹をご紹介します。かんきつ類の苗木は鉢やプランターでも育てることができるので、日当たりが確保できればベランダでも育てることができます。

柿の木
・植付け(地植えの場合)
1.30~50cmの穴を掘り、掘り上げた土に完熟たい肥を10~20リットル、苦土石灰を100g程度とリンを50g程度混ぜて、半分を植え穴に戻す

2.根を少しほぐした苗木を置き残りの土を被せる。深植えにせず接ぎ目が地上に出るように植える

3.植付け後はたっぷりと水やりをし、支柱を立てて地面から50~70cmの芽の上で切り戻す

・収穫期
品種によっても異なるので、その品種の食べ頃と言われる色づきで順次収穫します。
適熟前に収穫すると甘味や果汁が少なくなるので注意しましょう。

柑橘系(ミカン・ネーブルなど)

ミカンの木
・植付け(庭植えの場合)
1.植付け穴(50cm程度)を掘り、掘り上げた土に腐葉土、赤玉土を5:3:2の割合で混ぜ込む

2.1株あたり、200g程度の粒状肥料を混ぜ、土を半分程度穴に戻す

3.根鉢をほぐした苗木の接ぎ木部分が埋まらないように、浅植えする

4.植付けたら、苗木の高さの50cm程度まで切り詰め、支柱を添えてひもで留め、たっぷり水やりをして完成

(鉢植えの場合)
10号以上のもので、底にスリットが入った鉢だと水はけがよいのでおすすめします。園芸用培養土を使い、地植えと同じように苗木を植付けます。

・収穫期
品種によっても異なりますが、オレンジやミカンは皮が橙色に色づいたものから順次収穫します。
軸は太くて硬いので必ずハサミを使って収穫します。

春の収穫に向けて植え付けていきたい11月

冬の畑
晩秋から厳寒期にむけて育てる野菜は少ないですが、玉ねぎやダイコンなど耐寒性のある作物は寒い時期でも安心して育てられます。寒い冬を乗り越えてからの春の収穫はとてもワクワクするものです。植付けられる果樹の種類も増えていく時期ですので、ご興味のある方は身近にある園芸用品店などで出回る苗木をチェックしてみましょう。

更新日: 2020年06月04日

初回公開日: 2020年06月04日

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