にょきっと伸びた茎の上に、真っ黒な葉を放射状に広げる黒法師。アエオニウムという冬に生長する多肉植物の中で、ポピュラーな品種の1つです。シックな見た目が、大人な雰囲気のインテリアとして人気となっていますよ。
今回は、黒法師とはどんな植物なのか、育て方や増やし方、花言葉、花が咲くと枯れるのかなどについてご説明します。
黒法師(サンシモン)の花言葉とは?
『いい予感』
どんなによい条件で育てても、花が咲くまでに何年も時間がかかるため、まだかまだかと期待する気持ちを表して「いい予感」という花言葉が付けられました。
黒法師(サンシモン)とは?どんな多肉植物?
黒法師は、ヨーロッパ西部やモロッコを原産とするアエオニウム・アルボレウムを元に作り出された園芸品種です。
ロゼッタ状に葉っぱを茂らせ、徐々に下の方のものが枯れて茎ができていきます。春~夏の間に日差しへさらすと、葉っぱがつやつやと黒紫に色づきますよ。色合いがシックなことから、インテリアグリーンとして人気があります。
生長した株は、細い花茎を伸ばし、初春~初夏にかけてスプレー菊に似た黄色い花をたくさん咲かせます。花はとても美しいですが、株はその後枯れてしまいます。
黒法師(サンシモン)の学名・原産国・英語名は?
- 学名
- Aeonium arboreum cv.Atropurpureum
- 科・属名
- ベンケイソウ科・アエオニウム属
- 英名
- Purple crest aeonium
- 原産地
- 地中海西部、モロッコ
- 開花期
- 2~6月
- 花の色
- 黄
- 別名
- サンシモン
黒法師(サンシモン)の育て方!植え付け・植え替えの時期と方法は?
乾燥には強いですが、暑さにも寒さにもあまり強くないので、移動させやすい鉢植えにして育てていきます。植え付け、植え替えは、3~5月か9~11月に行ってください。株を土から取り出したら、古い根や傷んだ根を取り除いてから植え付けるとよいですよ。植え替えは2~3年に1回が適当です。
黒法師(サンシモン)の育て方!土作り、水やり、肥料の与え方は?
土作り
水はけのよい土を好みます。市販の多肉植物用培養土を使うのが簡単ですが、自分で配合するときは鹿沼土(小粒)2:赤玉土(小粒)2:ピートモス2:川砂2:くん炭2の割合で混ぜたものがおすすめです。
水やり
時期によって水やりの頻度を調節します。6月~9月ごろの夏は休眠期なので、月に1~2回、葉水を与える以外は乾燥させておきましょう。秋~冬にかけて新芽が出始めたら、徐々に水やりをしていきます。土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出すくらいたっぷりと水を与えてください。
肥料の与え方
10月~5月生育期に、緩効性化成肥料を2ヶ月に1回か、液体肥料を2週間に1回控えめに施してください。
黒法師(サンシモン)の育て方!剪定の時期と方法は?
茎がひょろひょろと長く伸びすぎてしまったときは、先端を切り落として新しい芽を生やすようにします。切り落とした茎は、挿し木に使えますよ。適期は3~5月か、10~11月です。また、株の栄養を温存しておきたいときは、花の茎が伸びてきたら切り落とします。
黒法師(サンシモン)の育て方のポイントは?
日当たりのよい場所で育て、季節によって水やりの量を調節することが大切です。基本的には日差しを好み、特に春~夏にかけて明るいところに置いておくと、葉っぱが黒く美しくなります。ただ、葉っぱに水が付いたまま日光に当ててしまうと、葉焼けを起こしてしまうので注意してください。
黒法師(サンシモン)の増やし方!挿し木の時期と方法は?
3~5月か、10~11月に、剪定で切り落とした茎を使って数を増やすことができます。茎を多肉植物用培養土に挿し、発根するまでの2~3週間水を与えずに管理していきましょう。根が生えたら、鉢に植え替えてください。
黒法師(サンシモン)は花が咲いたら枯れてしまう?
黒法師を長く育てていると、花を咲かせることがあります。花は、スプレー菊のような見た目で、鮮やかな黄色が美しく、観賞価値も高いですよ。
ただ、アエオニウム属の性質上、花が咲くと株が枯れてしまうことがほとんどです。まだまだ育て続けたいという方は、茎が伸びてきたらすぐに切り落とした方が賢明です。花を楽しみたいときは、事前に挿し木で数を増やしておくと安心ですよ。
黒法師(サンシモン)は育てやすい多肉植物
黒いロゼット型の葉が美しい黒法師。シックな見た目が大人な雰囲気で、邪魔にならないことから、インテリアプランツとして取り入れるにはぴったりです。また、季節に応じた水やりにさえ注意しておけば、育て方も簡単。ぜひ、育ててみてくださいね。
更新日: 2021年03月31日
初回公開日: 2016年02月14日