ポトスを育てるのに慣れてきたら、水栽培やハイドロカルチャーに取り組んでみたいと思う人も多いのではないでしょうか。かわいらしい見た目で、洗面所や玄関などいたるところに緑を飾って楽しめますよ。今回は、ポトスの水栽培やハイドロカルチャーの方法をまとめました。
水耕栽培やハイドロカルチャーとは?
ポトスの「水栽培」や「ハイドロカルチャー」をするなら、まずはそれぞれどんな栽培方法なのか確認しておきましょう。
「水耕栽培」とは、容器に水をいれて植物を育てる方法です。言い換えると、土がなくなって、水だけで育てる方法です。
一方、「ハイドロカルチャー」は、土の代わりにハイドロボールと呼ばれる粘土を焼いて作った石を使って植物を栽培する方法です。
これとは別に「水耕栽培」という言葉もあります。これは、水栽培の水に肥料を混ぜて育てる方法です。3つの方法はよく一緒のものだと考えられていますが、細かく見ると別々の栽培方法なんですよ。
ポトスを水耕栽培やハイドロカルチャーにするメリットは?
では、通常の土を使用した栽培方法と今回ご紹介する水栽培、ハイドロカルチャーでは何が違うのでしょうか。
まず「土を使わない」というのが大きな違いだといえますよね。これでお部屋が汚れる心配がありませんし、虫も寄りつきにくくなります。
また、透明の容器を使えば「根の生長が見られる」ことも特徴です。目で確認できるので、日々の生長を実感できますよ。
ポトスの水栽培やハイドロカルチャーに時期は関係ある?
ポトスを水栽培する場合は、5~7月に行うのがベストなタイミングです。「水挿し」でポトスを増やして、そのまま水栽培にするケースが多いので、ポトス自体が生長力の強い春〜夏頃が好ましいです。
ハイドロカルチャーは道具がそろえばいつ始めてもかまいません。はじめてチャレンジするなら、水栽培と同じように、生長の盛んな5~7月がおすすめです。
開始する時期によっては、温度調整が必要になります。ポトスが耐えられる「最低気温5度」を意識して育てていきましょう。
ポトスの水耕栽培での育て方は?
水栽培は先ほどもご紹介したとおり、水をポトスに挿すだけとシンプルな栽培方法です。清潔なコップや花瓶などに水を入れて、ポトスを挿せば終わりです。
涼しいイメージを演出したい場合は、一緒にビー玉などを水に浮かべるといいですよ。
■ 水栽培に必要なグッズ
- ポトス
- 容器
■ 水栽培の手順
- 容器に水を入れる
- ポトスを挿す
■ 管理方法
できるだけ毎日、こまめに水を取りかえるのが基本です。特に、夏場は水が腐りやすいので注意してくださいね。時々、水に浸かる部分のぬめりを洗い流すと清潔な状態をキープできますよ。
ポトスのハイドロカルチャーの方法は?
ハイドロカルチャーでは、土の代わりにハイドロボールを使って育てます。
土に植えたポトスをハイドロカルチャーに植え替えると枯れる可能性が高いので、できるだけ水挿しなどで増やしたものを使いましょう。
■ ハイドロカルチャーに必要なグッズ
- 水栽培で増やしたポトス
- ハイドロボール(発泡煉石)
- 水耕栽培用の液体肥料またはイオン交換樹脂栄養剤
- 底穴の空いていない容器
- 根腐れ防止剤
- 水位計
■ ハイドロカルチャーの手順
- 容器の底に根腐れ防止剤を入れる
- 軽く水洗いしたハイドロボールを容器の1/3ほどまで入れる
- イオン交換樹脂栄養剤を適量ふりかける(液体肥料を使う場合は不要)
- 容器の中心にポトスを入れ、ハイドロボールの高さを調節する
- ハイドロボールを敷きつめて、ぐらつかないようにする
- 容器の1/5~1/4まで水を注ぐ(※液体肥料を使う場合は水に溶かして与える)
■ 管理方法
できるだけ明るい日陰で管理しましょう。水やりは完全に水がなくなってから行い、容器に対して1/5以上は与えないようにしてください。
濃い肥料などを与えすぎると、肥料焼けといって根がうまく生長しないので注意。一度投入すると、約3ヶ月ゆるやかに栄養を供給してくれるので、1シーズンに1回を目安に施すといいですよ。
ポトスの水栽培やハイドロカルチャーの注意点は?
水を使った栽培方法で1番気をつけなければならないのが「根腐れ」です。鉢などで育てるのと違い、水が流れ出ないので、根の周辺に水分や肥料成分が溜まりやすくなり、蒸れて腐ってしまうことがあります。
水栽培なら常に新鮮な水を与えるよう、水をこまめに交換しましょう。ハイドロカルチャーなら、鉢底にイオン交換樹脂剤や根腐れ防止剤を必ず入れるようにします。こうすることで、水の腐敗を予防できますよ。
水栽培やハイドロカルチャーでポトスのある生活を
観葉植物のポトスは、ハイドロカルチャーや水栽培で涼しげな印象を演出することができます。何だか物足りないというときは、ビー玉やアクリル製の石をプラスしたり、器の模様に凝ってみたりすると、飾り付けの幅も広がりますよ。
育てる人の工夫次第で、アレンジを楽しめるのが水を使った栽培の特徴です。ぜひポトスを飾ってみてください。
更新日: 2022年12月21日
初回公開日: 2015年07月28日