銅色や緑色の葉っぱを密に茂らせ、春になるとピンク色の花を咲かせるトキワマンサク。出回っている数が少ないことから、生垣に仕立てれば個性的な庭を作ることができます。また、剪定にもよく耐え、自分好みの樹形に仕立てて楽しめますよ。今回は、そんなトキワマンサクの育て方について、剪定の方法などをご紹介します。
トキワマンサク(ベニバナトキワマンサク)の育て方のポイントは?
暖かく日当たりのよい場所で育てることが、元気な株に生長させるコツです。耐陰性はありますが、日に当たらないとひ弱な枝ばかり生え、花付きが悪くなってしまいます。また、-5度までの寒さには耐えられるとされますが、関東以北の地域では鉢植えで管理したほうが安心です。
トキワマンサク(ベニバナトキワマンサク)の苗植えの時期と方法は?
3~5月か9~10月が植え付けの適期です。鉢植えにするときは、苗よりも1回り大きな鉢に植え付けます。土は、赤玉土(小粒)6:腐葉土4の割合で混ぜた土か、市販の草花用培養土など水はけがよく有機質の多いものを使ってください。
地植えは、冬の冷たい風が当たらない、日当たりのよい場所を選んで植え付けていきます。苗よりも1回り大きな植え穴を掘っていきましょう。植え穴を掘った土に腐葉土や堆肥を2~3割混ぜ込むと、水はけがよくなりますよ。生垣に利用するときは、株同士の間隔を30cm以上空け、風通しも確保します。
トキワマンサク(ベニバナトキワマンサク)の水やり、肥料の与え方は?
水やり
鉢植えは、土の表面が乾いたら鉢底から染み出すくらいたっぷりと水を与えます。地植えは、植え付けから2週間ほどはしっかり水を与えて根付かせ、その後は降雨のみで過ごします。ただ、雨が降らず、日照りが続くようであれば水やりをしてください。
肥料の与え方
骨粉と油粕を混ぜた有機質肥料や花木用固形肥料を、2月頃に株元へ施します。また、生育が悪いなら、9月頃にも同じものを与えてもかまいません。
トキワマンサク(ベニバナトキワマンサク)の剪定の時期と方法は?
トキワマンサクは、自然と樹形が整うので特別な剪定は必要ありません。樹形が乱れているときだけ、花後から6月中に枯れた枝や伸びすぎた枝を根元から切り落としていきましょう。
また、幹の近くに密集する短い枝は間引いて風通しよくします。剪定の時期が遅れると、花芽を切ってしまい、翌年の花付きが悪くなってしまうので注意してください。
トキワマンサク(ベニバナトキワマンサク)の植え替えの時期と方法は?
鉢植えは、根が底から出てくるようであれば植え替えをしていきます。4月か10月に、植え付け時と同じ方法で、1回り大きな鉢に植えていきましょう。トキワマンサクは寒さに弱いので、4月が冷え込むようであれば5月上旬頃まで時期をずらしてもよいですよ。
トキワマンサク(ベニバナトキワマンサク)の増やし方!挿し木の時期と方法は?
7~8月が適期で、今年新しく伸びた、太く葉っぱに枯れや傷みのない枝を選びます。
1. 枝を5~7cmほどの長さに切る
2. 土に埋まる部分の葉っぱを取り除く
3. 切り口を1時間ほど水に浸ける
4. 赤玉土(小粒)を入れた鉢に枝を挿す
5. 土が乾かないよう水やりをし、明るい日陰で根が出るまで管理する
6. 根が十分に生えたら、鉢や地面に植え替える
トキワマンサク(ベニバナトキワマンサク)の育て方で注意する病気や害虫は?
トキワマンサクは、病気や害虫に強い樹木ですが、葉っぱが茂りすぎると株が蒸れ、カイガラムシの被害にあうことがあります。カイガラムシは、枝葉に寄生して樹液を吸い取り、株を弱らせてしまうので、早めに殺虫剤で駆除していきましょう。
ただ、成虫は硬い殻で覆われ、薬剤が効きづらいので、ブラシなどを使って株から直接こすり落としてください。
トキワマンサク(ベニバナトキワマンサク)は鉢植えでも楽しめる花木
トキワマンサクの魅力は、濃いピンク色をした鮮やかな花が木を覆うよう咲く姿です。枝をよく伸ばし、樹高も調節しやすいことから、鉢植えにしても十分楽しめますよ。自分の近くに置いて、花の咲く姿を見ながら春の訪れを感じられたらすてきですね。
更新日: 2021年04月08日
初回公開日: 2016年01月31日