真夏の暑さを減らす省エネの方法として注目されている「植物でつくるグリーンカーテン(緑のカーテン)」。日陰つくることで室内への日差しを遮ることができるだけでなく、植物の自然な緑色は疲れた体を癒してくれます。実は、つる性の植物であれば簡単に作ることができるんですよ。
そこで今回は朝顔でグリーンカーテンをつくる方法をご紹介します。
グリーンカーテンをつくるのにおすすめの朝顔の種類は?

朝顔はツル性の植物なので、朝顔はグリーンカーテンをつくることができます。園芸品種の多い朝顔は、特に「日本朝顔」と「西洋朝顔」の2種が広く流通していますが、グリーンカーテンに向いているのは西洋朝顔です。
「日本朝顔」は草丈があまり伸びず、葉が密に茂りにくい性質なので、グリーンカーテンにはあまり向きません。一方、「西洋朝顔」は草丈がよく伸び、大きな葉がよく茂るのではじめてグリーンカーテンをつくる方にもおすすめです。
次に西洋朝顔やその交配品種の中で、おすすめなものをいくつかご紹介します。
ソライロアサガオ(西洋朝顔、セイヨウアサガオ)

ソライロアサガオとは、熱帯アメリカ原産の西洋朝顔の品種です。一般的に「西洋朝顔」というとこの品種を指します。
つるに毛がない代わりに棘があるという特徴を持っており、一カ所から5~6輪の花を咲かせます。青色無地の「ヘンリーブルー」、絞り模様の「フライングソーサー」、白色の「パーリーゲート」、赤色の「スカーレットオハラ」と、多様な花色を持っています。
マルバアサガオ

マルバアサガオは熱帯アメリカ原産の西洋朝顔です。名前の通り葉が円形になっています。また、つるに長い毛が生えるという特徴もあり、一カ所から数個の花が咲きます。
曜白朝顔
曜白朝顔とは、花の縁と中心に向かっている先が白くなっている朝顔です。
静岡大学名誉教授米田芳秋氏によって生み出された品種で、アフリカ系アサガオとマルバアサガオを掛けあわせた後に日本朝顔を交配させて作出されました。草丈がよく伸び、開花時間が日本朝顔に比べて長いことから、グリーンカーテンに適しています。
朝顔のグリーンカーテンをつくるのに必要なもの

グリーンカーテンを設置する場所によっても異なりますが、一般的には朝顔を植え付けるプランターと用土、つるを伸ばすためのネット、ネットを固定するための支柱が必要になります。
朝顔は15~20cm間隔に植えていくので、設置する窓の横幅に合わせて種や株、プランター、ネットを用意しましょう。
■ グッズ選びのポイント
プランター | 大きめで奥行きのあるものを選ぶ |
土 |
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ネット | マス目が10×10cm程度の細かすぎないものを選ぶ |
支柱 | 作りたいカーテン幅のものを用意する |
紐・ワイヤー | 支柱とネットをくくりつけられるために、水に強いものを選ぶ |
朝顔のグリーンカーテンの作り方

朝顔の育て方については通常通りです。
朝顔のつるが伸び始めたら、ネットを準備しましょう。丈夫なサッシやベランダに固定できる場合は紐やワイヤーでネットを固定します。
ワイヤーの代わりに支柱を壁に立てかける等してネットを張っても構いません。ネットはプランターに少しかかるくらいまで伸ばし、朝顔のつるが絡みやすいよう、ピンと張るようにするのがポイントです。
つるが50cmほどまで生長したらネットにつるを這わせていきましょう。園芸用のテープなどを活用して、つるの一部を固定して誘引してあげると、他のつると絡まずにすみますよ。
グリーンカーテンがスカスカにならない朝顔の摘心方法

朝顔でグリーンカーテンをつくる際に、大切な作業となるのが摘心です。摘心を行うことで、わき芽を伸ばし、ボリュームのある朝顔の株を育てることができます。
摘心するタイミングは本葉が8~9枚になったタイミングです。このときに、先端から2節目の上で茎を切り取りましょう。このとき、わき芽を一緒に取り除かないように注意してください。また、摘心を早いタイミングで行うと、植物に負担がかかり、朝顔が育ちにくくなってしまいます。
正しく摘心をすることで、グリーンカーテンの葉がスカスカにならず、葉が密集した状態をつくりあげることができます。
朝顔の花が咲いたらグリーンカーテンはどうする?

朝顔の品種ごとの開花時期に比べて早く花をつけてしまった場合は、摘み取ってしまいます。花を摘み取ることで、株の栄養を残し、つるを十分に伸ばし、花を長く楽しむことができます。
朝顔のグリーンカーテンで涼しい日陰をつくろう。

朝顔でグリーンカーテンをつくるときは、品種選びがポイントです。1つの品種にこだわらず、いくつかの品種を寄せ植えにすると、様々な色の花を楽しむことができますよ。
できあがりのイメージを膨らませながら、種を選ぶとワクワクしてきますよね。暑い夏を朝顔のグリーンカーテンで快適に過ごしてください。