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カルミアの育て方|挿し木や剪定の時期・方法、葉が茶色になったら?

カルミアは、ピンク色のかわいい花を咲かせる花木です。鉢植えで育てれば1m以下で楽しむことができ、庭木として育てれば3mほどまで生長します。今回は、カルミアの育て方について、剪定、挿し木、植え替えの時期や方法などをご紹介します。

カルミアの育て方のポイントは?

シャクナゲと性質が似ており、日光を好み、暑さと湿気が苦手です。日当たりがよく、涼しい場所で管理しましょう。ただし、真夏の直射日光に当たると葉が焼けて茶色になってしまいます。

また、その年に伸びた枝に花を咲かせることから、枝を見ながら剪定をしないと花が咲かなくなってしまうので注意してください。

カルミアの種まき、苗植えの時期と方法は?

カルミア 空 庭木

種まき

カルミナの種は市販されていないことから、花が咲いた後に採取した種を植えて育てていきます。採取したものは9~12月にまくか、サヤごと保存して翌年の3月にまいていきます。花が咲くまで3~5年かかります。

1. 細かくきざんだ水苔か、川砂を育苗ポットに入れ、湿らせておく
2. 重ならないように種をまく
3. 日陰で、土が乾かないようにしながら発芽をまつ
4. 発芽したら、薄い液体肥料を7~10日に1回与える
5. 翌年の9月頃、苗が十分に育ったら鉢か地面に植え替える

苗植え

3~4月か、9~11月が植え付けの適期です。株が小さくまとまることから、鉢植えにして育てることもできます。

鉢植えは、苗よりも一回り大きな鉢に水はけと水もちのバランスがよい土を準備します。そして、根についた土を崩さず、そっと植えていきましょう。

地植えは、日当たりと風通しのよい場所を選んで、苗よりも一回り大きな植え穴を掘ります。水はけをよくするために、あまり深く植えないことがポイントです。

カルミアの土作り・水やり・肥料の与え方

カルミア 庭 花

土作り

やや酸性の土壌で、水はけと水もちのバランスがよい土を好みます。鉢植えは、市販のツツジ・サツキ用の培養土か、山野草の培養土に赤玉土を同量で混ぜ合わせたものが簡単に使えます。

自作する場合は、赤玉土(小粒)4:鹿沼土2:ピートモス3:バーミキュライト1か、鹿沼土6:腐葉土4の割合で混ぜあわせたものがおすすめです。

地植えは、水はけのよい場所を選び、植え付ける前に土へ鹿沼土や腐葉土、堆肥、ピートモスを混ぜ込んでおきます。

水やり

土の表面が乾いてからたっぷりと水を与えます。湿気を嫌いますが、根が細く乾燥にも弱いので、土の状態をよく観察しておくことが大切です。夏など乾燥しやすい時期は、朝や夕方の涼しい時間に葉に水を吹きかけてあげるとよいですよ。

肥料の与え方

花が咲き終わった5~6月に、ゆっくり効く緩効性の化成肥料か固形の油かすを与えます。また、9~10月と2月に同様の肥料を与えましょう。

カルミアの剪定の時期と方法は?

放っておいても樹形が整うので、5~6月に仕立て直す程度の軽い剪定をします。細くて弱い枝や内側に向かって伸びている枝、古い枝を選んで、付け根から切り取ります。

また、枯れてしまった花をそのままにしておくと、病気や害虫の被害にあいやすくなり、種をつけるのに栄養を奪われて株が弱ってしまいます。咲き終わった花は、順次摘み取っていきましょう。

カルミアの植え替えの時期と方法は?

地植えはスペースが十分にあれば植え替えの必要はありません。鉢植えは、鉢の中が根でいっぱいになったら一回り大きな鉢に植え替えます。時期や手順は植え付け時と同じです。

カルミアの増やし方は?

カルミア 花 いっぱい

挿し木

成功率が低いため、植物を育てるのに慣れていないと難しいかもしれません。確実に増やしたい方は、種まきか取り木がおすすめです。

1. 5~6月に、枝を10~15cmほど切り取る
2. 上の方の葉を1/3ほど残し、下の方の葉は全て切り取る
3. 切り口を水に1時間ほど浸ける
4. 切り口に発根剤を塗り、バーミキュライトなどの土に挿す
5. 日陰で土が乾かないように管理する

取り木

1. 5~6月に、丈夫そうな枝を選んで樹皮を枝の直径の2倍幅ではぎ取る
2. よく湿らせた水苔を巻きつける
3. 水苔のまわりをビニールシートで包む
4. 水苔が乾かないように水を与える
5. 発根したら、根の下あたりで枝を切り落とし、鉢や地面に植え付ける

カルミアの育て方で注意する病害虫は?葉が茶色になったら?

カイガラムシ

春から秋にかけて繁殖する、殻をかぶった害虫です。葉や幹につき、植物の栄養を吸って弱らせ、排泄物はすす病を誘発します。成虫は薬剤が効きにくいので、幼虫を見つけた時点で殺虫剤を散布して駆除しましょう。成虫は、歯ブラシ等でこすって取り除きます。

褐斑病、花腐菌核病、ベスタロチア病などのウイルス病

強い日差しによって葉が焼けて茶色くなり、傷んだ部分から菌が侵入します。一度感染してしまうと回復しないので、病変部分は取り除き、全体に広がっているときは株ごと処分します。

葉焼けを起こして茶色になったら、剪定しましょう。また、直射日光の当たらない場所で育てることが大切です。

カルミアの育て方を覚えて園芸を楽しもう

カルミアは、庭木や鉢植えなど、置き場所のスペースに合わせて育てられる植物です。可愛らしくきれいな花びらは、暖かな風とともに春の訪れを告げてくれます。これから植物を育てようと思っている方はカルミアがおすすめですよ。

更新日: 2023年05月17日

初回公開日: 2015年09月25日

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