マザーリーフは、葉っぱに浮かべて育てる、ちょっと変わった多肉植物です。葉っぱの縁から新しい芽が生えてくる様子は、生命の神秘が感じられますよ。また、葉っぱを水に浮かべて育てることができ、すずしげなインテリアとして飾ることも。今回は、そんなマザーリーフの花言葉と育て方などをご紹介します。
マザーリーフ(ハカラメ/セイロンベンケイ)の花言葉は?
『無言の愛』『平穏無事』『静穏』『信じて従う』
「信じて従う」とは、同じベンケイソウ科に属するベンケイソウと同じ花言葉となっています。暑さと乾燥に強い性質に由来しています。
マザーリーフ(ハカラメ/セイロンベンケイ)の学名・原産国・英語
- 学名
- Kalanchoe pinnata
- 科・属名
- ベンケイソウ科・カランコエ属(セイロンベンケイ属)
- 英名
- Mother leaf
Good luck leaf
Miracle leaf
Life leaf
- 原産地
- 南アフリカ
- 開花期
- 11~2月
- 花の色
- 青紫、紫、白、ピンク、複色
- 別名
- セイロンベンケイ
マジックベル
灯籠草(トウロウソウ)
ハカラメ(葉から芽)
マザーリーフ(ハカラメ/セイロンベンケイ)とは?どんな多肉植物?
マザーリーフとは、カランコエ属に分類される多肉植物で、カランコエの仲間にあたります。南アフリカが原産で、今では世界中の熱帯から亜熱帯にかけて分布しています。日本でも小笠原諸島や奄美大島、沖縄で野生化しているような植物です。ただ、繁殖力が強ため、沖縄などの温暖な地域では「侵略的外来種」として、問題になっています。
どんな花を咲かせる?
葉っぱを水に浮かべている姿が印象的ですが、本来は1~2mほどにまで生長します。株が大きくなると、茎の先端にベル型の花を下向きに咲かせます。ただ、暖かい気候で、日が短くならないと開花しません。
株全体に消炎、解毒、止血作用のある成分を含んでおり、沖縄や中国では薬草としてかつては利用されていました。ただ、これらの薬効はまだ化学的に実証できておらず、オーストラリアではマザーリーフを食べた牛が死亡する事件は起きていることから、かなり強い毒性を含んでいると考えられています。
名前の由来
マザーリーフとは、葉っぱに赤ちゃんのような葉っぱが付くことから付けられた俗称で、正式な名前は「セイロンベンケイ」です。東南アジア方面から渡来した、ベンケイソウによく似た葉っぱの植物というのが、名前の由来です。また、花が灯籠のように見えることから「灯籠草」、葉っぱから芽が出ることから「葉から芽」という和名が付けられました。
マザーリーフ(ハカラメ/セイロンベンケイ)の育て方のポイントは?
水の管理をきちんとすることが、元気にマザーリーフを育てるポイントです。葉っぱから育てるとき、水に浮いてしまわないよう注意しましょう。乾燥に強い反面、過湿に弱いため、根腐れには要注意です。
マザーリーフ(ハカラメ/セイロンベンケイ)の苗植えの時期と方法は?
苗植え
気候の穏やかな4~6月か、9~10月が適期です。ただ、繁殖力が強いので、極端に寒かったり暑かったりしなければ、いつ植え付けてもかまいません。
気温が20度以上を保てる沖縄以外は、地植えにすると冬に枯れてしまうため、鉢植えにするのが一般的です。新芽から切り離した葉っぱを、根を傷めないよう気をつけながら、育苗ポットなど小さめな鉢に植え付けていきましょう。最初から大きな鉢に植えてしまうと、根ばかり生長してしまいます。
マザーリーフ(ハカラメ/セイロンベンケイ)の土作り・水やり・肥料の与え方
土作り
水はけのよい土を好みます。赤玉土(小粒)5:腐葉土3:軽石2の割合で混ぜた土か、市販多肉植物用培養土がおすすめです。
水やり
土が乾いてから、たっぷりと水を与えます。常に土が湿った状態だと根腐れを起こし、枯れてしまいます。乾燥に強いので、水やりを迷うくらい土に湿り気があるときは、水やりをしない方がうまくいきますよ。
肥料の与え方
植え付けるときに、リン酸分の多いゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。そして、5~9月の間は10~15日に1回液体肥料を与え続けます。面倒なときは、5~9月にかけては植え付け時と同じ肥料を2~3ヶ月に1回与え、10~11月だけ液体肥料を10~15日に1回施してください。
マザーリーフ(ハカラメ/セイロンベンケイ)の剪定の時期と方法は?
草丈が大きくなってきたら、4~7月か9月に、草丈が30cmほどになるよう切り戻します。花が咲き終わってから行うのがポイントです。また、花が咲いたときは、枯れた花をこまめに摘みとって病気や害虫を予防しましょう。
マザーリーフ(ハカラメ/セイロンベンケイ)の植え替えの時期と方法は?
5~6月か9月が植え替えの適期です。鉢底から根っこが出ていたら、1回り大きな鉢に植え替えてください。このとき、根に付いた土を半分ほどほぐしながら落としてください。
マザーリーフ(ハカラメ/セイロンベンケイ)の増やし方!葉挿しや挿し木の時期と方法は?
4~6月か、9~10月頃、葉挿しか挿し木によって数を増やすことができます。
挿し木
茎を10cmほどの長さに切り取り、赤玉土(小粒)に挿しておくと、根と新芽が生えてきます。剪定時に切り落とした茎を使うとよいですよ。
葉挿し
葉を薄く水を張った皿の上に浮かべるか、土の上に置いておいておきます。しばらくすると、葉の縁から芽が出てきますよ。水に浮かべるときは、毎日水を取り替えてください。新芽が、3cm以上に生長したら、葉から切り離して土に植え付けます。
マザーリーフ(ハカラメ/セイロンベンケイ)の栽培で注意する病気や害虫は?
灰色カビ病
11~5月の気温が低く、湿度の高い環境でかかりやすいウイルス性の病気です。病気になった箇所は治療できないので、すぐに切り落として処分してください。また、株全体に広がらないよう、薬剤を散布します。
アブラムシ、カイガラムシ
いずれも新芽や茎葉に寄生しやすい害虫で、季節を問わず発生します。株の栄養を吸い取って弱らせるだけでなく、排泄物がすす病を誘発するので、見つけたら早めに薬剤を散布して駆除します。日頃から、風通しをよくしておくと、発生しにくくなりますよ。
マザーリーフ(ハカラメ/セイロンベンケイ)は不思議な多肉植物
マザーリーフは、葉の縁から新しい芽が出る不思議な多肉植物です。育っていく様子を間近に見られるので、観察するのも楽しみですよ。また、日に日に大きくなる葉っぱには愛着を覚えます。10度を下回らない暖かい環境で、マザーリーフの栽培を楽しんでくださいね。
更新日: 2015年11月16日
初回公開日: 2015年11月16日