トケイソウは、トケイソウ科・トケイソウ属に分類される植物の総称で、熱帯アメリカを中心に約400~500種が自生しています。そのため、種類によって見た目や開花期も様々。今回は、苗植えの方法など、一般的なトケイソウの育て方についてご紹介します。
トケイソウ(時計草/パッションフラワー)の育て方のポイントは?
つるを伸ばしやすいよう、剪定と誘引をすることがポイントです。つるが伸びすぎると絡まり、生長の妨げとなってしまいます。夏の生育期を迎える前に、余計なつるを取り除きます。そして、つる同士が絡まないよう、支柱やフェンスに誘引します。鉢植えは、あんどん支柱を立てると育てやすいですよ。
トケイソウ(時計草/パッションフラワー)の苗の植え付けの時期と方法は?
4~6月が苗植えの適期です。鉢植えは、苗よりも1周り大きな鉢に植え付け、日当たりのよい場所に置いて管理します。地植えは、耐寒性の高い品種を選び、日当たりと水はけのよい場所に植え付けていきます。いずれの場合も、深く植え付けてしまうと株元から枯れてしまうことがあるので注意してください。
トケイソウ(時計草/パッションフラワー)の土作り、水やり、肥料の与え方は?
土作り
水はけのよい、有機質を多く含む土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜ合わせた土がおすすめです。市販の草花用培養土を使ってもかまいません。地植えは、植え穴を掘った土に、腐葉土を2~3割混ぜて水やけをよくしておきます。
水やり
鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。春~秋の生育期は、水が足りないと花付きが悪くなるので注意してください。地植えは、特に水やりに必要はありません。
肥料
5~10月の間、ゆっくりと効く緩効性化成肥料か、骨粉入りの油かすを株元に施します。2ヶ月に1回くらいが目安です。
トケイソウ(時計草/パッションフラワー)の手入れ!支柱や誘引の時期と方法は?
トケイソウは、つるが絡まると生長が妨げられ、花が咲かなくなってしまいます。そのため、支柱を立て、つるを伸ばしやすいように誘引する必要があります。
地植えはラティスやネット、鉢植えは鉢の周りにあんどん支柱を植え付け時に立てましょう。そして、5月以降のつるがよく伸びる時期に、1~2週間に1回、方向を決めて、支柱やネットに麻ひもを使って結びつけていきます。このとき、伸びすぎたつるは切り落としてしまいます。
トケイソウ(時計草/パッションフラワー)は冬越しができる?
7度くらいのものから、-15度くらいまでと、耐寒気温は種類によって異なります。地植えで育てるときは、耐寒性の高い種類を選びましょう。また、株元をワラで覆うなどの防寒対策をしておくと安心です。基本的には、鉢植えにして11月頃には室内に取り込んで育てます。
トケイソウ(時計草/パッションフラワー)の剪定の時期と方法は?
何年も育てていて大きくなった株は、4月の新芽がよく伸びる頃に強い剪定をして樹形を整えます。枯れたつるは取り除き、生育のよいつるも先端から1/3ほど切り落としてしまいます。こうすることで、切り口から左右につるが出て数が増え、繁殖も多くなります。
トケイソウ(時計草/パッションフラワー)の植え替えの時期と方法は?
生育が旺盛なので、鉢植えは1~2年に1回、1周り大きな鉢に植え替えます。適期は4~6月で、手順は植え付け時と同じです。
トケイソウ(時計草/パッションフラワー)の増やし方!挿し木の時期と方法は?
5~7月が適期です。10~15cmほどつるを切り取り、バーミキュライトなど清潔な土に挿していきましょう。土が乾かないよう水やりをして管理すると、1ヶ月ほどで発根しますよ。十分に根が生えたら、鉢や地面に植え替えてください。
トケイソウ(時計草/パッションフラワー)の栽培で注意する病害虫は?
ハダニ
葉っぱの裏に付く害虫で、乾燥した環境を好みます。一方水には弱いので、定期的に葉水をすることで予防できます。発生したら、薬剤を散布して駆除していきましょう。
カイガラムシ
湿気の多い環境で発生する害虫で、茎葉に寄生して栄養を吸い取り、株を弱らせます。幼虫のときは薬剤を散布して駆除しますが、成虫は薬が効きづらいので、ブラシなどを使って株からこすり落とします。
トケイソウ(時計草/パッションフラワー)はこまめな剪定や誘引がポイント
つる性のトケイソウは、フェンスや支柱などにこまめに誘引していくことが、美しい花を咲かせるコツです。生育期になるとどんどん伸びるので、気づいたときにはつるが絡まっていた…なんてことも。病気や害虫を予防するためにも、つるが絡まって株が蒸れない方がよいので、こまめに状態をチェックしてあげてくださいね。
更新日: 2015年12月19日
初回公開日: 2015年12月19日