日本原産のササユリは、他のユリに比べて早く花を付けることが特徴です。互い違いに生える笹のような葉っぱが美しく、茎の先端に真っ白な白い花を咲かせますよ。今回は、そんなササユリの花言葉と育て方をご紹介します。
ササユリ(笹百合)の花言葉とは?
『清浄』『上品』『純潔』
ギリシャ神話でユリは、全知全能の神ゼウスの妻「ヘラ」の花とされています。ヘラは、母性や貞節を司る女神とされていることから、「清浄」「純潔」といった花言葉がユリ全般に付けられています。
ササユリ(笹百合)の学名・原産国・英語
- 学名
- Lilium japonicum
- 科・属名
- ユリ科・ユリ属
- 英名
- bamboo lily
Japanese lily
Kramer’s lily
- 原産地
- 日本
- 開花期
- 6~7月
- 花の色
- 白、ピンク
- 別名
- 山百合(ヤマユリ)
ササユリ(笹百合)とは?どんな花を咲かせる?
ササユリは、本州の中部から九州に自生する日本固有のユリです。種から花を咲かせるまでに7年以上と時間がかかることと、盗掘によって近年野生種は少なくなってきており、長野県では準絶滅危惧種に指定されています。
草丈は50~100cmほどに生長し、濃い緑色の葉っぱを互い違いに生やしています。葉っぱの見た目が笹に似ていることから、名付けられました。夏になると、茎の先に直径10~15cmの大きな花を2~3輪付けます。花は横向きに生え、薄いピンクや白色をしています。
ササユリ(笹百合)の育て方のポイントは?
毎年球根を掘り上げ、植え付ける場所を変えることが大切です。連作に弱く、条件が揃わないと毎年花を咲かせないので注意してください。
ササユリ(笹百合)の種まき、球根の植え付け時期と方法は?
種まき
9月下旬~11月下旬が適期です。花の後に実った種を採取し、すぐに植えていきましょう。
1. 育苗ポットに赤玉土(小粒)など種まき用の土を入れる
2. 植え付けた種に軽く土をかぶせ、たっぷりと水を与える
3. 発芽するまで1年ほど、土が乾いたら水やりをして管理する
4. 球根が肥大し、本葉が2~4枚ほど付いたら鉢や地面に植え替える
球根
10~11月に、鉢や地面に植え付けます。鉢植えは、4号鉢に1球、5号鉢に3球が植え付けの目安です。地植えは、株同士の間隔を球根3つ分空けて植えます。植え付ける深さは、地表から球根3個分ほどのところがよいですよ。
ササユリ(笹百合)の土作り、水やり、肥料の与え方は?
土作り
軽めで有機質の多い土が適しています。鉢植えは、赤玉土(小~中粒)6:腐葉土4の割合で混ぜた土がおすすめです。地植えは、地面をよく耕し、腐葉土をたっぷり混ぜ込んでおきます。また、乾燥しないよう地表を腐葉土で覆うと安心です。
水やり
鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。地植えは、基本は降雨で過ごし、よほど乾燥したときだけ水やりをしましょう。
肥料
ゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。その後、地植えなら、3月・6月・10月の年3回、植え付け時と同じ緩効性化成肥料を土にばらまきます。鉢植えは、2月~8月までの間、2ヶ月に1回油かすを株元に置くか、毎月1~2回液肥を与えます。
ササユリ(笹百合)の剪定の時期と方法は?
種が付くと球根の栄養が奪われてしまいます。咲き終わった花は、茎ごと切り取ってしまいましょう。ただし、葉っぱは光合成することで球根に栄養を補給しているので、切り落とさないようにしてください。
ササユリ(笹百合)の植え替えの時期と方法は?
地植え、鉢植えともに毎年10~11月に球根を掘り上げ、違う場所に植え替えます。地植えは、球根の位置を10~15cm横にずらすだけでかまいません。鉢植えは、植え付け時と同じ方法で土を入れ替えましょう。
ササユリ(笹百合)の増やし方!種まきの時期と方法は?
ササユリは、実の中にある細かい種を採取し、植え付けることで株を増やすことができます。植える時期や方法は、植え付け時と同じです。
ササユリ(笹百合)の栽培で注意する病気や害虫は?
アブラムシ
新芽や茎葉に寄生する害虫で、細長い針を突き刺して株の栄養を吸い取ります。植え付け時に浸透移行性の殺虫剤を散布しておくと、発生を抑えることができますよ。大量に発生しやすいので、見つけたらすぐに殺虫剤をまいて駆除していきましょう。
ササユリ(笹百合)の花の栽培はむずかしい
日本原産のユリの代表的な存在であるササユリ。ユリの中でも育てるのがむずかしいことで知られています。特に、種をまいてから1年半以上たたないと花を咲かさないというのは、気長な管理が必要です。ただ、時間をかけて育てた分、花が咲いたときは感動しますよ。美しく花を咲かせるササユリをぜひ育ててみてくださいね。
更新日: 2016年01月23日
初回公開日: 2016年01月23日